宣伝文
本書は抱腹絶倒不知不識の間に
陶器鑑賞の要諦を会得せしむ
本書は陶匠豚助氏(大森光彦)其弟子
蚊六君を伴ってあまねく陶業地を巡歴せ
る旅日記なり。地理に叙景に故事に来歴
に其見聞するところ其儘を記述し配する
に現代大家の風格をもってす。加之に到
処蚊六君の失敗談は珍奇を極め読者をし
て抱腹絶倒をおく能はざらしめ其叙事の
軽快叙情の妙は、初めて陶器の鑑賞に志
す者をして不知不識の間に其要諦を会得
せしむ本書は実に陶祖藤四郎より帝展ま
での陶器を総覧するものにして著者の、
「硬い陶器を軟かく見たる旅日記」なり
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この本は20年程前に吉祥寺の
古書店で買いました。内容は豚
助と蚊六の二人が美濃尾張をは
じめとする多くの窯業地を、弥
次喜多よろしく視察して廻る、
漫遊記です。両名の会話、訪ね
る土地どちでの地元の人々との
軽妙なやりとりは、自ずと当時
の世情風俗を彷彿とさせます。
また類書にない特色は、当時
東京に住んで活躍していた陶芸
作家を訪問し記録している事で
す。その中には板谷波山氏の田
端の仕事場への訪問記もあり、
氏の日常や人柄が克明に描かれ
ています。他にも祖師谷の富本
憲吉氏、赤塚の沼田一雅氏等々
当時帝展で活躍し東京近辺に住
んでいた陶芸作家のほとんどを
訪ねており、興味が尽きません。
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