第3回公演「曼陀羅幻想 総括1994−自らを葬り去るために−

1994年11月 3日 二松学舎大学



 「祈り」。人は、何かを信じ、祈る事なくしては生きれないもの……それが明日であったり、愛する人であったり、そして何よりも宗教であったり……それぞれ、さまざまの何かを信じ、祈ることの中で今日を生きている、私はそう思います。
 「砂上の楼閣」も早や三年。三度目の公演を迎えます。去年、「絶演」と銘打ちながらも今年もまた、再度「絶演」の運びとなりました。
 何故再び……そうした疑問は私達の中でも明確な答えを持ってのわけではありません。ただ、今回の公演へのアプローチの中で、私達なりの一つの答えを芝居の形に提示できたと思っています。何故芝居であるのか、何故ここでなのか、そして、何故私達は……そうしたことへの総括が、今回の公演を行うことで決着する。そのことを私達は信じています。
 今回の芝居は、私達の「祈り」です。何故「在る」のか、そのことへの「祈り」……再びみなさんとの直接的な関わりの中で、それを問いかけたいと思っています。みなさんに問うことは、自身への問いかけ……みなさんと私達のハレーションが、私達だけでなく、みなさんにも、何かを導いてくれる。私は信じ祈ります。
 「もう一度」……その意味がここにあります。芝居の後に待っている、それぞれ、それぞれの生活が、この一つの儀式を通過することで、ほんの少しでも伸びやかに、力強く、しなやかになること、それが私達の信じ祈ることです。人は風になれるはず。風になれたあの日のことを忘れているだけ。もっと力強くしなやかで伸びやかに……大きな夢をみなさんと一緒に見たい。そして私達なりの総括を凝結させたい。もう一度夢を見れるはず、私達も、みなさんも。

 朝が来る。
 そして決して醒めることのない、終わらない夢がつづく。

砂上の楼閣 主宰 望月芳哲
(パンフレットより)


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