CADによるキーガード製作用キー配置図の作成
(制作・記: やまもと はじめ  2001.3)

今回の依頼者用の、キーガード作成時に、CADシステムを
利用してキー配置図を作成しましたので、その経過を紹介します。

ところで、CADとはComputer Aided Designの略で
日本語では、コンピュータ援用設計などと訳すこともあります。
早い話、コンピュータ上で、図面を作ってしまおうと言うものです。


1.CADシステムを準備する

 今回のキー配置図作成に使用したCADソフトは日立製のHICAD/DRAFT for Windowsの
体験版です。
 しかし、現状で、このCADソフトを入手するには、直接メールにて申請しなければならない
ことや一ヵ月の制限付で、その後は起動できなくなる(再インストールしても使用不可)などの
問題があり、入手の容易なフリーソフトで同等の機能があるものを探しました。

 フリーソフトとして、色々なCADシステムがあるのですが、選択の基準としては

1)操作が簡単
2)他のCADとのデータ交換に使用する、DXF形式の入出力をサポートしている。
3)使用するプリンタの特性で、出力した図面の大きさが、若干異なるため、これを
  補正するのに、任意の縮尺が指定できる。
といった点で、お勧めのCADシステムは、鍋テックの「鍋CAD」です。
 このCADシステムは、鍋テックのホームページよりダウンロードができます。

 ホームページ: http://www.try-net.or.jp/~nabetech/ 
トップ画面より、道具箱を指示すれば、鍋CAD(現時点でVer5.5)がダウンロードできます。
あとは解凍、セットアップを行います。
 操作方法は、しっかりしたヘルプファイルがあるのでそれを参照してください。

 今回のキーボードのキー配置図は、前述のHICADを使用しましたがDXF形式で出力して、
鍋CADに読み込み、鍋CADの図面形式でも作成してあります。

PDF形式の 配置図
DXF形式の 配置図1, 配置図2
DG4形式の 配置図1, 配置図2


2.今回作成のキー配置図

 Microsoft Internet keyboard のキー配置図はA4(横270mm、縦 210mm)の図面2枚に
左右に分けて作成しました。
 これは、一般的なプリンタがA4までの印刷しかサポートしていないので、わざわざ
分割したのですが、作成時はもっと大きいA3とかA2のサイズで、作図しています。
 また、CADシステム自身も、通常AまたはB系列のサイズしか扱えないので、プリンタが
長尺紙への印刷機能を持っていても、役には立ちません。


3.キーボードの測定と作図

 それでは、実際どのようにしてキー配置図を作っていくかですがキー配置図を
作成するには、キーボードの寸法が必要です。

 このとき、キーボードのカタログなどに、図面が載っていれば良いのですが、ほとんどの
場合、期待できません。
 そこで、実際に測って作図していくことになります。

 幸いに、シフトキーや変換キー、エンターキーといった一部のキーを除けば、キーの形状、
配置などは共通です。
 ですから、キーの間隔さえ測れれば、あとはCADの機能でコピーしていけば、比較的
簡単に作れます。
最初の一枚目の図面作成が、一番手間がかかるでしょう。
 
 キー間隔を測る時は、キー10個分の間隔を測って、それを10で割ったほうが誤差が
少なくなります。
 ちなみに、標準のキーボートでは、横方向のキーの間隔は19.05mmとなっています。
小型のキーボードやノートパソコンでは18mmとか17.5mmといったものもあります。
このあたりはカタログを良く見ると載っていることもあります。

 縦のキー間隔も横とほぼ同じですが、斜めになっているぶん考慮が必要なこともあります。
今回は19mmとしました。 またキーの各段は少しずつ、ずれていますから、そのずれ量や
フルキー部分と、カーソル、テンキー、ファンクションキーの間も測ります。
 
 測るといっても、単純に定規で測るのが難しい場合もあります。
このときは、トレッシングペーパーなどを使って、キーの角から角の位置を写し取り、
それを測ることも良いと思います。

 このようにして、キーの配置ができてきたら、なるべく薄手の紙に印刷してみてください。
ここで、印刷した図面上で、キーの間隔を測ります。
 もし実際の寸法との間に差があったら、CADの作図スケールを変更して、
実寸と同じになるようにしたのち、再度印刷します。

 次に、実際のキーと合わせてみます。よく分からない時は、手間はかかりますが、
任意のキーを選んでトレッシングペーパーにその位置を写し取り、重ね合わせてみます。
 これも、面倒くさいというかたには、プリンタ用のOHPフィルムをお勧めします。
これなら一発でわかります。

 もし、ずれがあるようなら、その部分を測って、図面を修正していきます。これを
繰り返して最終の、キー配置図を仕上げます。

 できあがったら(もちろん途中でも頻繁に)、ファイルに登録しておきます。
 さらにDXF形式のファイルも作っておけば、他のCADシステムを使っている人と、
データを共有することができます。

 今回、報告した、Microsoft Internet keyboardについては私の所に「鍋CAD」と
「DXF形式」のデータがあります。
 このデータを使えば、標準キーボードなら、一部データの位置修正や追加削除で、
他の型式のキーボードに対応したデータを作ることができます。
 みんなで、データを作ってキーガード用のキー配置図データライブラリーを作りませんか。

 最後に、実際の加工に使うキー配置図は、インクジェットプリンタ用の高品位紙などの、
少し厚めの紙に出力してください。
 これは、一番初めに、センターポンチで中心位置に印をつけたときにその部分が少しでも
凹んで欲しいからです。
 ほんの少しの凹みでも、2.5mmのドリルの穴あけ時に、先端のぶれを防ぐことができます。
この2.5mmの穴さえ、正確に位置決めできれば、穴を大きくする段階での位置ずれは、
ほとんど起こりません。

これを機会に、CADシステムを使ってみるのも、面白いと思います。

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