僕は、韓国国籍を持ちながら日本に住んでいる在日韓国人です。
この「在日韓国人」と言う立場は、取りようによって単純でもあり、複雑にもなる、とても曖昧なものです。
僕は、「在日韓国人」にこだわっています。
何を今更と、そんな風に言う人もいるでしょう。
そんなものにこだわらずに、周りの日本人と同じように生きていけばずっと楽かもしれない。実際、そんな生き方もできるんです。
でも、僕はそんな生き方はイヤです。
在日だからできること、在日だからわかることがあるはずです。
Positive Thinking.
これが、僕のこだわりなんです。
いきなりですが、僕は「国籍」にはこだわっていません。
今在日韓国人にこだわるって言ったばかりじゃないか、と思う方もいるかもしれません。
でも、「韓国人」と「韓国籍」は別のものだと僕は思うんです。
横綱の曙や武蔵丸が日本人ですか?日本籍になった今でも外国人力士と言われてますよね?
国籍を決定する目安として、いわゆる「出生地主義」と「血統主義」の二種類があります。前者は生まれた土地に、後者は民族に基づいて国籍を定める方法です。
先進国の間では出生地主義の国のほうが多いんですが、ここ日本は血統主義を貫いています。興味深いのは、この血統主義は、いわゆる単民族国家に多いということです。例えば、ドイツや韓国もそう。(注:ドイツは、1999年に法律が改正され、一部出生地主義を取り入れた)
さて問題は、出生地主義と血統主義のどちらが望ましいかってことなんですけど、僕は思うんだけど、血統主義って言うのは、「時代遅れ」なんじゃないでしょうか。誤解されちゃ困るんでもう一度言うと、自分の民族、ルーツにこだわるマインドが時代遅れなんじゃなくて、あくまでも法的な制度が時代遅れってことです。
同じ地域に住む者が生まれながらにして法的に区別されている社会が好ましいと言えるでしょうか?
残念ながら、この日本の国籍法については、在日社会の中でさえ一部を除いてほとんど問題を提起する人がいません。悲しいかな、韓国も単民族国家であるため、韓国人=韓国籍という認識がまかり通っているんです。
国籍にこだわらないのなら日本国籍を取ればいいんじゃないの?という人がいます。
上に書いたように、僕のそもそもの主張は、日本で生まれたのなら日本国籍を与えろということなんですが、現状では日本で外国人が日本国籍を取得するには帰化をしなければなりません。この帰化制度についてちょっと話してみましょう。
国籍法第5条は、外国人の帰化条件を次のように定めています。
僕はもちろん全ての条件をクリアしています。ですから、帰化申請をすれば多分許可が下りるでしょう。
でも、正直なところ面倒くさいんです。帰化申請をするには20種類以上の書類を準備しなければならず、プライベートは完全に暴かれます。また、申請してから許可が下りるまでに、普通1年以上待たされます。
この間、何か事件でも起こそうもんなら、許可が下りないかもしれません。いわば、執行猶予中の受刑者みたいなもので、ビクビクものです。
たとえがちょっと極端かもしれませんが、これはどう考えても不条理です。
僕は、こんな法律に従って、帰化したくはありません。
さて、在日韓国人として生きるということは、どういうことなんでしょうか。単純に韓国人として生きるということとはちょっと違うように思います。