
筋肉痛
1999年4月1日
多くの人が、「筋肉痛は、筋肉の発達のために必要なものである」と考えているようです。そして、トレーニングをした翌日に筋肉痛が起こると充実感を感じる人もたいへん多いようです。
筋肉痛は、ハードトレーニングをした証拠かもしれません。しかし、筋肉痛自体は筋肉の成長に必要な要素ではないのです。逆に回復を遅らせ、筋肉の発達を邪魔します。
筋肉に強い刺激を与えても、筋肉痛が出ないようにトレーニングを工夫しましょう。
「筋肉痛がでた = 筋肉に強い刺激を与えた」・・と言えますが、
「筋肉に強い刺激を与えた = 筋肉痛が出る」・・ではないのです。
| 筋肉に強い刺激を与えても筋肉痛を最小限に抑える事が大切 |
筋肉の成長の為には、トレーニングに変化をつける事は重要です。しかし多くの人が、その日の気分で、採用種目や使用重量に変化をつけています。これ
は筋肉痛が出やすい方法です。また、最近流行の、頻度が少なくてやたら強度が高いトレーニング方法も筋肉痛が出やすい方法です。とにかくピリオダイゼー
ションを採用しましょう。そして、以下の事を実行すれば、最初の1週間だけ軽い筋肉痛が出る程度です。
- 採用種目を頻繁に変えない
- 使用重量を少しずつ重くする。
- イージーなトレーニングから、徐々にハードトレーニングに移行する
筋肉痛が残っていると、筋肉がまだ回復していないからその筋肉をトレーニングしないようにアドバイスされる事が多います。しかし、私は、軽くトレーニングしたほうが筋肉痛が早くとれると思います。

伸張性収縮で筋肉痛が出る原因(最も有力な仮説)
伸張性収縮は短縮性収縮や等尺性収縮よりも大きな力を発揮しますが、運動に参加する筋繊維は少ないのです。
つまり伸張性収縮は、筋繊維1本当たりにかかる負荷が非常に大きいのです。だから筋に対するダメージが大きく筋肉痛を起こしやすいと考えられています。
結合組織損傷説(最も有力な仮説)
まず、筋肉そのもののダメージが原因なのか、筋肉の周りの結合組織のダメージが原因なのか、という問題があります。
最近の学説では、結合組織のダメージが 原因だとする説が有力です。結合組織は筋肉に比べて弾力性が少ないため、伸張性収縮に伴って筋肉がストレッチされる時にあまり伸びません。だから、結合組
織に損傷が生じ炎症が起こることによって痛みか出てくるのではないか、と推測されています。
| 年齢や筋肉の老化により筋肉痛が出るまでの時間は伸びるのか? |
運動強度が比較的低い時は、筋肉痛の程度は軽いが出るのが遅く、反対に強度が高いときは、激しい筋肉痛が早く出てくる、という傾向が認められたそうです。
この調査の時も、50代の人でも比較的無理をして運動してしまった人は筋肉痛がでるのが早く、若い人でも運動強度がそれほど高くないと考えられる人 は、筋肉痛が比較的遅く出ていたそうです。
これらの事から、年配の人は運動強度を自分でセーブする傾向があるから筋肉痛がでるのが遅くなるのではないか? ・・という推測もできます。
一般的に”痛み”というのは何らかの危険信号として発せられるのですから、もし筋に損傷が起きているとすれば、損傷か起きたその時点で出現するべきです。ところが、いわゆる遅発性筋肉痛というのは、翌日とか翌々日とかに現れます。
こう考えると説明がつきます。つまり、損傷そのものによって起こる痛みではなく、その後の回復過程で生じる炎症が原因であるという事です。(これも仮説です)
参考文献 月刊トレーニングジャーナル 1991年10月号 『筋肉痛の謎を解く』

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