学生街の殺人 東野 圭吾 講談社 1986
| 東野作品にしては地味な印象で、いつあのドキドキを味わえるのかと楽しみにしてる間に読み終えた。問題も解決した後に、どんでんがあるのだが、たいした驚きもない。描写が地味なのか、光平の心のあり方が地味なのか?光平が広美の事を愛していただろうに、事件後はあまり深い悲しみを伴わないのも、たんたんとしていて現実味がある。実際3ケ月の付き合いは、人の死はそのくらいなのだろう。そこが地味な作品に仕上がってしまったのだろう。実際の事件では、このように驚きも少なく、動機と事実だけを取り上げる方法で、事件が解決するのだろうと思うが、読み物としては心揺さぶるものがない。1985年デビューではその後の活躍が物語っているように、まだまだといったところなのだろう。この作品を書いた29才と今年のぽるこが同じ年。う〜ん、そうなんですね。 ちなみにこのハードカバーで東野圭吾の顔を初めて拝みました。ぽるこの叔父さんに似てます。 津村光平23才 有村広美(30才・光平の彼女) 純子(広美の高校の同級生・共同経営者 沙織里(ウエイトレス) 斉藤(医者) 悦子(広美の妹) 松木元晴(ビリヤードフロアの店員)=杉本潤也 津村 助教授(吃り) 時田(本屋) ハスラー紳士(井原) 武宮(光平の同級生) 香月(広美の元恋人・刑事) 上村(刑事) 堀江(あじさい学園園長) 佐伯良江(保険の外交員) 加藤佐知子(良江の子供) 島本(菓子屋) 児玉(ラーメン屋) 青木(光平・沙織里の勤める喫茶店) モルグMORGU(広美・純子のスナック) 日本セントラル電子 |
パラレルワールド・ラブストーリー 東野 圭吾 中央公論社 1995 2001
| これを読んで、高校時代の愛読していた新井素子を思い出しました。新井素子って、こういう不思議な話ばかり書いていたよなあ。読んでいた自分も、「若いうちじゃないとこういう話って、楽しく読めないと思う。」なんて、不思議話に取り付かれ、想像にふけっていたんですよね。不思議な感覚に。 東野作品の素晴らしいところは、場面場面の切り替えがものすごく上手いところではないでしょうか。別の話をきっちり分けて書ける。そこが魅力なんだ、と今回も思いました。特にパラレルワールドが題材にされているのですから。読み進めていくうちに、いったい何が現実で、何が嘘なのかがわからなく、隠されたヒントとなる言葉に、自分の想像を働かせるのがものすごく楽しい話でした。ところで東野さんは、大阪で育ったようですが、なんで高円寺とか「白夜行」の浦安・葛西橋通りなんかが作品に描かれているのでしょうか?読んでてなじみのある場所が多いので、かなり楽しめます。 敦賀崇史 三輪智彦(崇史の親友) 津野麻由子(智彦の彼女・バイト仲間) 須藤(智彦の上司) 篠崎伍郎(智彦の同僚) 直井雅美(伍郎の恋人) 夏江(崇史のサークル仲間) MAC技科専門学校 バイテック社 |
新宿鮫 風化水脈 大沢 有昌 毎日新聞社 2000 2001
| 大沢有昌は何をいいたいか!日本はこのままじゃ、駄目になる。これから外国人をいろんな面で無視してはいけない。向き合わないといけない。そう強く言いたいことばかりが感じられ、少々おなかいっぱいだ。以前の作品、B・D・T 掟の街に似てます、これ。毎日新聞の連載だから、大沢を知らない人に、新宿鮫を知らない人に一から今までの解説を付け、作品を書いているんでしょうが、それがいままで読んできたぽるこにとってはたまらなく嫌でした。読み始めて30分くらいは、「これ、すでに読んだ本だったっけ?」と思い、読書記録を調べるほど、おさらいしすぎていたから。しょうがないのでしょうが...この図書は、図書館で予約をして27人待ちで、2ケ月待っていたのですが大して楽しめませんでした。シリーズのパワーが落ちてしまった気がします。ま、千田と今回も向き合わなかったので、今後の作品での対決が楽しみではあります。 |
浪速少年探偵団 東野 圭吾 講談社 1988 2001
| いつも図書館で本を借りるのですが、未だに本の裏に貸出期限のハンコを押すやり方なのです。だから、借りた本がいかに人気があるか、ないかがいっぱっでわかります。そう、この本は年に0回-7回、平均で1年3回の貸し出しなのです。東野ファンとなったばかりのぽることしては、寂しい限りです。確かにデビュー間もない作品で、今まで読んだ作品と比べ、登場人物も事件もほんわかしていますが。落ちも驚くことなく、推理小説としては読めないけど。でも、この作品には後の東野作品の下敷きとなるものが書かれていて、今読んだほうが面白いと思います。東野圭吾の成長振りもわかるし。 さて作品ですが、全体的にのんびりしていて、退屈な日にちょっと読むのに最適な感じ。主人公のしのぶセンセは、イメージを膨らませるのが楽しい描写だし、本間さんと新藤さんの自分なりのイメージも作りやすいし。このシリーズの続編があったら是非読みたいなと思わせます。近鉄布施駅にも下車して見たいなあ。 竹内しのぶ(大路小学校6年5組担任・25歳) 新藤(大阪府警捜査一課・180cm・29歳) 本間義彦(K工業・180cm・28才) 漆崎(新藤の先輩) 田中鉄平(生徒) 原田郁夫(生徒) |
白夜行 東野 圭吾 集英社 1999 2001
| オイルショック インベーダーゲーム スーパーマリオブラザーズ 宮崎勤。いろいろと時代のキーワードを盛り込み、約30年間を書き上げた大作。そう、こういうものを東野作品に求めていたんだよね!と感激の一作品であります。この作品は、いくつかの話が別々に進んでいくんだけれど、なかなかそれが結びつかない話ばかりで、読んでいても「いったい、いつ繋がるんだろうか?」とかえって不安になり、「速く読み進めなければ、何もわからない!」と焦ってしまうばかりでした。ページが残り少なくなるも、「あとこの残りページで作品が終わるんだろうか?まさか尻切れで終わるわけないし...いったいどんな結末を迎えるのだろう。」と森村作品を多く読んできたぽるこは、最後のほうが犯人の独白といういつものパターンになれているので、(もしくはいきなり犯人の描写が多くなる)久々にうれしい不安さに脅かされました。ただちょっと登場人物が多かったので、頭の整理が出来なかったんですよね。背景もしっかりしていて、どのキーワードが解決に結びつくのかを探すのも、楽しい作品です。これは2回目を読んだほうが面白いし、2回読んでも飽きない本だと断言します!現実、雪穂のような女性がいるか、疑問ですが... 唐沢雪穂 桐原亮司 園村友彦 桐原洋介(亮司の父) 桐原弥生子(亮司の母) 松浦努(きりはらの店員) 笹垣(大阪の刑事) 秋吉雄一(裏切り者) 西本文代(雪穂の母) 菊地文彦 川島江利子(雪穂の友人) 牟田俊之(暴れん坊) 藤村都子(バイオリン) 村下(情事バイト仲間) 西口奈美江(銀行員) 川田和子 花岡夕子(友彦の情事相手) 中道正晴(家庭教師) 篠塚一成 倉橋香苗(一成の恋人) 榎本宏(ナミエの愛人) 三沢千鶴留(派遣社員) 高宮誠(雪穂の旦那) 中嶋弘恵(友彦の恋人) 田村紀子(雪穂の仕事仲間) 今枝直巳(探偵) 菅原絵里(今枝の助手) 栗原典子(薬剤師) 秋吉雄一(典子の恋人)=桐原亮司 浜本夏美(雪穂の部下) 篠塚康晴(一成のいとこ) 篠塚美佳(康晴の娘) 篠塚雄大(康晴の息子) 葛西妙子(家政婦) |
| 告白。これで小説を書く人は多いのだろう。しかしこれは格段に面白い。様々な人が告白し、犯罪心理を明らかにしていく。2重3重どころか、裏の裏を返す犯人と刑事。人から聞く印象と本当の性格との差はいったいなんなのか?様々な角度から人を見るというこの著書。作家が作家を書くというものは、本を読む人にとっては興味深い。しかもそれが犯罪者であったなら。ものを書く人が記録しなければもったいないというのは、きっとそうなんでしょうと納得したり...かなりな読み応えアリ。 野々口修 日高邦彦 日高初美 日高理恵 加賀恭一郎 牧村刑事 藤尾美弥子 |
| 今度はどんな話だろう、と期待して本を開いたらガリレオ先生者だった...いいやと思って読み始めたらやはり面白い!森崎礼美。化学者ならでは、ですが東野圭吾の長編が読みたい!これじゃものたりない。すぐ、ここらで落ちか、と思ってしまうもん。 |
| このお正月に7夜連続90分づつ見て、ようやく本を手に取りました。この人の書くものは、読むにも気合がいりますからね。 だいたい、テレビで見たあと本で読まないとつまらないんですよね。逆をやっちゃうと、映像はなんて軽いの!と思うから。でもこの本は、台詞も状況も情景も、本に書かれているのと何らかわりませんね。山崎豊子がNHKにそうさせたのか、原作に忠実に作りたいとプロデューサーが言ったのかわかりませんが...しかし本の方がさらに詳しい微妙な感情や背景が見えてきますね、さすがに。テレビで見ていたときは、字幕を追うのでいっぱいでしたが、本なら中国語の勉強もできるし、なんて。中・下を読むのも楽しみです。 陸一心 陸徳志 陸淑琴 趙丹青 黄書海 猿力本 江月梅 秀蘭 陳 |
| 期待していたのに、篠田節子らしくない空想物語だなあと感じた。短編小説は、緻密な描写をする彼女に向かないようだ。というよりそれは、他の人にも書けるものであって、やはり長編で書いて欲しい。「コヨーテは月に落ちる」では、少年少女向けのSFみたいで...期待しすぎたのかな? 収録作品:彼岸の風景 ニライカナイ コヨーテは月に落ちる 帰還兵の休日 コンクリートの巣 レクイエム |
| こんな化学的な小説を初めて読んだ!経歴を見て、またうなずいた。化学はよくわからないけど、そんな人にもわかりやすく面白く読めるとは!東野圭吾は、よく目にする名前で若い小説家のイメージが強く手にとりました。短編集は好きじゃないんだけど、何故かと言えば、中味が薄くなるから。でもこのガリレオ先生ものは、そんなことはなくすっきりとまとまり読後感が良い。湯川という何でも解決する化学者は、湯川秀樹から?なんてのは浅知恵の私の発想ですが... 帝都大学理工学部物理学科K第13研究室 助教授・湯川 警視庁捜査一課・草薙 |
| 探していたこの本がようやく見つかり、ワクワクしながら読みました。なんでワクワクしたかというと、一世を風靡したと言われている本だったからです。まず驚いたのが、初版から半年で76版を重ねている事。しっかしなんでこんな本を、みんながこぞって購入したのか???値段は880円。時代なのでしょうね。また21世紀だから、そういえるんでしょうナ。裕福な大学生の夢のような生活を描いて、しかも解説を付けた、という所が、後の私たちの時代にも強く影響を残したように思います。当時9才の私の「なんとなく、クリスタル」時代はバブルが弾けた時でしたが... ま、popeyeがハードカバーになった、という所でしょうかね。20年前の風俗が、薄〜い記憶から蘇り楽しめました。勿論、その時代に青春でなかったので、恥ずかしくはありませんでしたが、当時の人はかなり恥ずかしいと思います。今の康夫ちゃんの風貌を想像しながら、読み進めていったのですが、20年前の写真を見て、しゃらくさいと思い、私的にお友達になりたくないと本気で思いました。 由利 淳一 正隆 |
| 長野県知事になって、話題のこの人の作品を初めて読んだ。図書館にこれしかなく、借りたのだが面白い。性格の違う女性2人を上手く描き、また生活感や風俗に違和感がない。男性なのによくこれだけ書けるなあ、と素朴に感心してしまった。 お話は、AVに出るか出ないかというものだけれども、文中で由美子の祖父が「役員は入り口近くの担当部署のあるフロアーに席を構えさせた。」「社長は1階に部屋を設け、ノック無用で社員は誰でも入れるようにした。」など、田中康夫の現状が描かれていて、そんなところで楽しめた。21世紀の初読書はこれに決めてよかった。また借りてこよう。 |
| 大沢作品にしては、タイトルからして今までと違うし、かっこいい場面やセリフが少ないのだが、かえって新鮮で今の時代らしさを感じる。ハードボイルドが売りの作家としては物足りないかもしれないけど...信一にアルバイト探偵を感じました。ネコや鯉丸、杉作のそれぞれの人生も、別で読んでみたいです。しっかし、また土壇場でドキドキさせてくれました。まっさか、ねえ。マルがねえ。これだから大沢作品はやめられない!でも携帯の描写が、1999年作品にしては、認知度を低く書きすぎじゃない?なかなかこの手の通信機器を作品に残すのって、小説家も作品が古く見えたりで大変だろうけど、ね。 登場人物:絹田信一 美加 早坂妙子 絹田洋介 金子白水 北秀之 鯉丸 原口 リエ 山下 パパ 杉並(杉作) 天草 橋本 初野 村井 岡倉先生 |