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その3
マラカナンスタジアムへ行くのに、日曜日は電車が休みだからバスを使う。(実は電車は走っていたのだった。) 人が全然いなくて怖い、プラッサ・オンゼでバスを乗り換える。離れたところに停まるバスの運転手に聞くと、「行く」という。始発のようで、乗客はおばあさんのみ。がらがらである。
バスがマラカナンスタジアムの近くに来た時、バスが突然停車した。そして1人のおばあさんが、後ろのドア口から乗り込んできた。ステップに足をかけたまま、運転手と大声で話しをする。前に1台バスが止まっており、おばあさんがそのバスを指差し、「なにかが起きている」という事を説明し始める。そのバスを見ると、黒人のひよろっろした男性が、バスの一番後ろの窓から飛び降りるところであった。「なに?」。
警官のような人が、その男を追いかける。男は2人の乗っているバスとは反対方向に、走っていった。しかし乗客はみんな頭を抱え込んで、かがんだ。反射で2人もわけがわからないまま、同じように頭を手で覆い、床に伏せる。途端に「ズドン、パアン」 2発の銃声が響き渡る。
流れ弾が飛んできたらどうしよう。頭に当たったらどうしよう。けがをしたら、病院でポ語話せないのにどうしよう。どちらかが死んだら、親御さんになんて言ったらいいんだろう。ブラジルの病院で助かるんだろうか..犯人がこのバスに乗り込んできたら。バスジャックにあったら。いろんなことが頭の中ををよぎる。
犯人は銃を持っていなかったため、銃撃戦にならなかった。警官が威嚇射撃をしただけですんだようだ。しかしバスの運転手は、前に止まっているバスをゆっくり覗き込み、なかなかバスを走らせない。「早く、この場を逃げようよ!」 運転手は何事もないのを確認してから、通常の運転に戻った。そして乗客も、元通りに座席に座った。足がぶるぶるして、ずっとすくんでしまった。リオは怖い。(肝炎にもなったし、ここはぽるこの鬼門のようだ。)今回の旅で一番怖く、もう行きたくないと思わせた話です。
マラカナンでの観戦日記は>>こちらをご覧下さい。
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