BRASIL1998 HOME

Iguacuのようす・いぐあすのようす・イグアスのようす

その5

ブラジルからアルゼンチンへ国境越え

バスの中は同年代の貧乏旅行観光風の人ばかり。みんなが旅慣れていない感じで、ウキウキさと不安げな表情の2つの面を見せていた。ブランド好きな、渋谷系の若者風がいないのは確かである。バスは、タクシーで来た道を戻る。唯一、イグアスでサンバショーを見せるお店では、ウサギのぬいぐるみを着た人が手を振る。暑いのにご苦労様です。ブラジルではこの手の宣伝を見ないので、かなり目立っていた。外国人向けのお店だけど。ホテルブルボンを過ぎ、右に大きく曲がる。周りになにもない、アルゼンチンまでの1本道。只ただ、平坦な草むらに出来た道だ。10分ほど走ると、コンクリートの巨大なゲートが現れた。陸続きの国境。日本にはないもんなあ。しばし感慨深くなる。スゴイよなあ、うわあ...。 ゲートで国境警備隊?かなんか知らないが、バスに乗り込んできて、各人のパスポートのチェックを行う。2人は腹巻からパスポートを取り出す。日本人以外はどこにしまっているのだろうか?(日本人は全員腹巻ですよね?) 狙われやすいから、腹巻なのか、日本人は厳重すぎるからなのか? 「キョウモドルノカ?」との質問に、「トゥデイリターン」。しかし通じず「hoje」とポ語とゼスチャーで意思を伝える。人畜無害そうなこの2人に、面倒臭いのか、ちょっと怖い検問はすぐ終わった。アルゼンチンは日帰りならば、ビザも出入国スタンプもいらないのだ。私たちのブラジル-アルゼンチン、ピストン輸送車は一番右のゲートへ進む。検問のゲートの一番右端は優先的に国境越えができるのだが、他の10レーンは乗用車が10台くらい並んでいた。こんな簡単で、なにかあって、わかるのか心配。素通りに近いから、いろいろやってるんでしょう。空はどんより曇っているが、心は晴れやか。

国境を越えたら、乗客の顔は、2人を含め、10数名はみんなにこやかになった。アルゼンチン側に入ってすぐの路面上は、超ロングなトレーラーが数珠繋ぎに、何台も駐車されている。片側一車線なのに。土の色が赤茶けた色に変わり、全体にくすんだ感じになる。マラドーナ、大麻、怪しい雰囲気、未知の土地。わくわくと多少の不安。路面は湿っているのに運転が荒くなり、スリップしやしないかと怯える。他の乗客はそんな心配はないらしい。アルゼンチンの町は、宮沢りえの「サンタフェ」風。日本にはない、テラコッタ調建築。人はいない。お店もやっているんだかなんだか、わからない感じだ。いくつかのお店の入り口は、鉄格子で仕切られていて驚く。バスターミナルに近づくと、若者達がおり、ゲームシャツを着て自転車に乗り、たむろっている。小1時間でバスターミナルへ到着。8名ほどの警備隊が、ぽつりぽつりと壁に寄りかかり立っている。銃を持たせたら、危ない感じ。怖い。 その間をすり抜け、下車。乗客全員が、イグアスへ行くようだ。若い警備員に「バス停どこ?」と聞くが、英語はわからない、という。あたりを見回すと、no.3と書かれた窓口が案内所らしい。警備員に指3本立てて見せ、確認を取る。警備員うなずく。すかさず、後ろで聞いていた若女子2人組が、そこへ向かう。おい、先譲れよ! バスの時間を聞くと、あと30分後とのこと。ヘアルは使えるようだ、安心。イグアスまでの往復乗車券を購入し、中のカウンターでイグアスの説明を聞く。さっきの若女子2名の後だったが、まるで同じ説明であった。案内所のお兄さんは終始(南米で見た最高の作り)笑顔で、「この滝はいま見れない。柵が壊れているので危ない。」など、地図上で教えてくれる。説明は聞くことができるが、質問は出来ない。こちらが喋れないからというのもあるが、何かを言う隙を与えないマシンガントークであった。こちらの英語力が弱くてもお構いなしであった。ベンチに腰掛けて待つが、辺りを見回すと、警備員と目が合うし、挙動不審者に見られそうだし、バスターミナルを出るとなにかいわれそうな感じがする、圧迫感があった。しかし若女子2名も同じように、挙動不信であったのでなんだか安心した。トリはチームバイーアのゲームシャツ。ぽるこはハートにBRASILと書かれたTシャツ。かなり旅行者然としていて、疑われない筈だ。