PONについて



1963年ポーランドで発行されたPONが
デザインされた切手
(大手町の逓信博物館に陳列されている)


1. PON概説

 PONとはポーランド語の Polski Owczarek Nizinny(ポルスキー オフチャレク ニツィニー)の略でこれを英語に直せば Polish Lowland Sheepdogとなる。
その名の通り、ポーランドの低地地方で牧羊犬として飼われていた犬である。中型犬でふさふさした被毛に被われ、顔も毛で被われて目はほとんど隠れて見えない。体重14〜16kg、体高41〜51cmが標準。外観はオールドイングリッシュ・シープドッグやビアデッド・コリーに似ている。(「犬の大百科」によればビアデッド・コリーの祖先犬の一つとも言われている。)牧羊犬だけあって活発で賢く、記憶力が抜群ということのようである。欠点は比較的少ないようだが、暑さにきわめて弱いのと、太りすぎのおそれが大きいことである。
 起源は1500年代と古い犬種であり、長い間牧羊犬として使役されてきたが(「筋金入りのプロレタリアート」と誠文堂新光社刊「世界の犬種図鑑」は評している)、第二次世界大戦で絶滅の危機に瀕したとか。戦後熱心なポーランドのブリーダー達の努力によって復活した。飼育の中心はBydgoszcz市という northern coastdistrictsの町である。
 純粋繁殖が始まったのは第二次世界大戦後のことで、1963年ポーランドで公認犬種となり、70年代にドイツで人気が高まりヨーロッパ諸国や米国に愛好家が広がっていった。
 FCI(世界畜犬連盟)公認番号251番。ハーダー(護羊犬、牧羊犬、家畜追い犬)グループのシープドッグ(牧羊犬)セクションに属す。 聞くところによれば、我が国に初めてPONが来たのは13年前のことで、その年神戸港に12頭のPONが陸揚げされたという。 13年前と言えば1987年になるが、我が国最大の登録機関であるジャパン・ケンネル・クラブ(JKC)によればPONが初めてJKCに登録されたのはその2年後の1989年。この年28頭がはじめてJKCに登録され、以降、90年に5頭、91年・92年はそれぞれ64頭が登録され、93年以降は毎年百数十頭の登録件数となっており、98年度までの登録件数の累計は1,072頭である。PONの寿命は13年くらいと言われており、この大半が現在も生存していると考えれば1000頭強の(血統証付きの)PONが日本にいると考えていいだろう。
 ちなみに98年度の登録数175頭というのはJKCで62番目。97年度(184頭)も62番目である。
 我が国で何軒のブリーダーが活動中なのか資料もないが、「愛犬の友」の広告欄に登場するブリーダーは延べ4件。まだまだ我が国ではマイナーな犬種である。 米国では American Polish Owczarek Nizinny Club(APONC)という愛好家団体があり、インターネットのホームページも充実している。  しかし、世界的にもPONに関する文献は少ないようで、ポーランドや米国で刊行されているだけのようである。米国の本は “Official Book of the Polish Lowland  Sheepdog“ というが、上記APONCから入手可能である。但し、米国内であればホームチェックが利用可能で、送料込み$35ですむが、日本に航空便で送ってもらうと送料込みで$50,更に送金小切手を取り組むための銀行手数料がこのほかに¥2,500ほどかかるので大変高いものに付く。カード払いが可能な、かのオンライン書店で有名なamazon.comに注文したところ、版元絶版で流通マーケットで在庫を探すのには時間がかかるとのことである。米国居住の有人・知人経由入手されることをおすすめする。(私はamazon.comで2週間くらい待ったが連絡無く、結局ニューヨークに住む友人にAPONCから入手して貰った。 今後おいおい、このサイトでこの本の中から皆さんが興味を持ちそうな部分を抄訳して掲載の予定。




2.JKC PON登録数推移

年度 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 累計
頭数 28 5 64 64 130 116 157 149 184 175 1,072