電信和文タイプライター

当時の電電公社が電報業務を全国の郵便局に委託していました。このタイプライターは電電公社内部で使用されていた電報専用機です。


本体カラーは当時の電電公社のブルーです。

このタイプライターは昭和51年、東京・調布の日本データマシン株式会社で製造された物です。モデルにしたのが現在ビンテージとされている「Remington」「Underwood」の古いタイプライターです。昭和33年製造の中島精密工業株式会社の電報タイプライターと基本設計は同じです。それより時代が20年くらい新しいこのタイプライターの完成度は高くほぼ「最終型」になります。

電報用紙(横125mm縦210mm)のセットは横向きにプラテンに巻き付けます。印字は英文タイプと同じようにキーを指で押し下げます。印字は左から右方向に進みます。下の写真のように本文はカタカナ縦組みにタイプされています。
タイプライターの印字部分にカタカナ文字があらかじめ横(左90度回転)にセットしてあります。


印字状態

利用者の工夫
電報の文字数が多いと電報料金が高くなるので短縮言葉「ウナヘンマツ」などがありました。「ウナ」は至急、「ヘン」は返事、「マツ」は待っている。つまり至急返事をください。と言うことでした。宛先等の住所は文字数に関係なく基本料金に含まれますが、電文の中に発信人の住所を入れると料金が高くなります。そのため「チチ」「ハハ」でした。


電報の苦労話
電報の配達人は本人に直接届けるので配達の苦労は大変です。都市部では電報専従者が配達はしましたが、地方では委託された郵便局員が電文を受け、電信和文タイプライターでカタカナ縦書きの電報形式に清書しました。深夜、季節、気象状況を問わす宛先人まで手渡ししていました。場合によっては電報を封筒に入れ郵送したこともあったそうです。緊急と判断された電報はたとえ厳冬期の雪道でも届けるため、電報料金の何倍もの経費をかけて配達していたそうです。


電報のトップページに戻る