| 紙テープ |
| パソコンが登場するまでの長期間NC工作機械にデータを読み込ませるために「紙テープ」を使用していました。紙テープは現在でも使用していますが、ほとんどのNC工作機械にはLANでデータを流すか、対話式入力など簡単にデータ入力できるようになりました。1970年にNC工作機械に使用されていた数値制御の単位は、1=0.01ミリでした。現在では1=0.001ミリとなっています。 NC工作機械のフライス盤を例にすると、テーブル上に加工物を固定します。切削工具はスピンドルに装着し回転させます。切削するためにはテーブル、サドルを任意の方向に移動させます。テーブルを左右方向に移動させる指令が「X」、前後方向が「Y」、上下方向が「Z」です。移動方向は「+」または「-」を付加します。「X10000」のようにプログラムします。 一方向の加工だけなら手動でも加工できますが、3方向を一度にコントロールするためにはプログラムの力、つまり数値制御を使用しなければできない。と言うのがNC工作機の始まりだったようです。 1974年から1976年、工作機械メーカーは輸出不振の直撃を受て苦しい状況でした。多くのメーカーが企業規模を縮小するなど生き残りに苦労しました。工作機械を製造する技術者が転職を余儀なくされた暗い時代でした。その後、景気が回復すると、各メーカーは技術者不足に悩みました。 |
| 紙テープにパンチした例 |
| ASR7650のキーボードから入力すると、さん孔機(パンチャー)から紙テープは矢印方向に進みます。テープに連続する小さな穴はテープを送るスプロケット用穴です。左端からABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZのアルファベット。間隔(TAPE FEEDキーを押す)を開けて、数字の1234567890のデータです。 |
| テープの読み方 テープは矢印の方向に打ち出されてきます。左図サンプルの場合データは下から上に向けて読みます。一番左の穴は偶数パリティーのビットです。7ビットデータは16進で読む限りASCIIと同じです。 Aのデータは01000001(41)で穴の数は2個、Bのデータは01000010(42)で穴の数は2個、Cのデータは01000011(43)で穴の数は3個のはずですが11000011と穴の数が4個になっています。これは偶数パリティビットが加えられているためです。 実際に使用されている紙テープの最初のデータは(CR)です。16進(0D)はテレタイプ時代の紙テープも現在のNC用紙テープも同じです。(1999年にサンプルとして入手したNC用紙テープを見ると奇数パリティービットが付加されていました。) |
キーボードを拡大して見る(120KB) |
| キーボード |
| シチズンASR7650のキーボードは本体に取り付けられています。(説明用に切り抜いた写真です。)テレタイプと呼ばれていた入出力機は目的により、キーボードに違いがあります。ASCII、JIS、NCの3種類がありました。ASR7650はNCタイプのキーボード仕様です。英小文字とカタカナはキーボードから入力できません。NC工作機械専用のキーボードです。 タイプした文字はプリンタに印字して確認します。同時にテープに穴があけられます。入力ミスはその都度バックさせて修正します。紙テープの修正はミスしたパンチ穴を無効(16進のFF)にして新しくパンチします。 キーボードの動作チェックすると、9個のキーが不調でした。原因はリードリレースイッチ内部のリードリレー不良でした。現在のパソコンで使用されているキーボードとは異なり、ガラス管内リードリレーと永久磁石の組み合わせでオンオフさせる構造です。さすがにこのタイプのスイッチは製造していなかった。同等のリードリレーが入手できたので自分で交換修理した。 |
| 紙テープリーダーとパンチャー |
| ASRの多くは左端に紙テープユニットを装着している。テープリーダーはLED光学読み取り方式、読み取り速度は200CPS。実際には写真のようにパンチャーとリーダー同時に紙テープをセットすることはありません。リーダーの読み取りスピードは予想以上に早く音も静かです。パンチャーは1文字タイプするごとにパチッと、かなり大きな音がします。装着できる紙テープの種類はJISC6243規定の黒テープ、含油テープ、マイラフィルム、アルミテープ、ファンフォールドテープ、スパルタンテープがあるようです。1999年7月現在でも紙テープの入手はできます。 |