コンサーティナ秘宝館

99/12/12


温泉街によくある秘宝館です。胡弓そっくりの天然の木の根とか、コンサーティーナそっくりの石だとか、 まあどうでも良いような物を集めて、ちょっとした入場料を頂くというあれですね。 ここに取り上げた品物の数々もコンサーティーナマニア以外には、多分興味が ないと思います。

Free Reed誌です。Neil Wayne氏 が発行していたマニアのための雑誌です。 Neil Wayne氏は有名なConcertinaコレクターで、コンサーティナ、メロディオン などのリード楽器に特化したレコードレーベルFREE REEDを主催した人として も知られています。

Neil Wayne氏は日本の新聞にも一回載ったことがあります。 5年くらい前でしょうか、彼がコレクションを一括売買すると言ったためです。
日本では殆ど知られていませんが、コンサーティーナはイギリスで発明されて イギリスで発展した楽器です。彼がコンサーティーナのコレクションを始めた時期が、 この楽器が一般に殆ど省みられなくなった時期に一致したため彼の元には貴重な楽器 がたくさん集まりました。

そのコレクションが売られるというのですから大変です。
当時日本の企業も名乗りをあげましたが識者の間から、何とかイギリスに留め置きたい との声があがり、結局文化人類学の資料を多数収集しているHorniman Musiumが一括して 購入しました。

脱線が長くなりましたが、そのNeil Wayne氏発行の雑誌と言えばどんな内容だか 大体見当がつくとおもいます。

今でも彼のホームページから、complete runではありませんが入手することが できます。
またNeil Wayne氏の顧客リストに乗るとFREE REEDの出すCDの 案内メールが来るようになります。最近ではPeter Bellamyの特集盤の案内 がきました。


Alistair Andersonの書いたEnglish Concertinaの教則本 Concertina Workshopです。 Alistair Andersonはsteel sky bandというイングリッシュカントリーダンスバンド のリーダーです。(Alistair Andersonの演奏が聞けるCDはこちらです)。
この教則本は現在絶版になっていますが正規にコピーされた物を購入しました。

内容は初心者向けというよりもある程度弾きこなせる人向けで、指の練習などは申し訳程度ですが、 曲のイメージのつかみ方とか、アタックの付け方など、English Concertinaの演奏をレベルアップ するための練習に適した曲が多数載っています。

もうひとつ、この教則本の特徴は、表紙の写真がとてもよいことです。 教則本と同時に、在りし日のWheatston工房(当時はメーカーとその 直営店でしょうか)の玄関を写した写真が入手できるとは、 何と嬉しいことでしょう。

また、この教則本と同名のLP(収載曲を演奏しているものです)がFREE REED - TOPIC より発売されていました。こちらの方もまれに中古レコード店にでています (なおLPのジャケット写真は教則本と同じです)。


こんなものが宝物? 最近のものではありますが、Wheatstonのカタログです。 Wheatstonはコンサーティーナの発明者ホィートストン卿が興した工房です。

現在のWheatstonはホィートストン卿直系のメーカーではありません。 第二次対戦後、別の楽器店に買収されてメーカーとして多くの楽器を送り出した 後、現在のSteve Dickinson氏の主催する工房となりました。

写真が小さいため良く読み取れないのですが、よく見ると魅力的な機種が載っています。 特にWheatstonが特許を持っていた8角形のコンサーティーナ、 Aeolaというのですが、このタイプのAngloに注目です。

オリジナルのWheatstonが作っていたAngloの最高ランクはLinotaというリシーズでした。 しかしこのLinota シリーズでもエンドは普通の6角形でした。つまりオリジナルWheatstonでは Englishにしか8角形のエンドは採用になっていなかったのです。 しかし、最後の一時期オリジナルのWheatstonも12角形の楽器 (これはライバルメーカーの特許でした)を 作るなど新しい試みを色々としているので、8角形のAngloが全く作られて いないとは言い切れません。

Steve Dickinson氏の作る8角形のAngloはWheatstonの長い歴史上初めてのAeola・Anglo かもしれないのです。入手された方がいらっしゃいましたら是非拝見させて 頂きたいと思っています。
ところで、この写真のカタログの前の年 に出されたものと比較すると、各々の機種で£200位値上がりしていること が解ります。どこの工房でもそうなのですが、コンサーティーナの価格は 材料費の値上がりのため毎年すごい勢いであがっています。
Wheatstonでは代金を全部前払いしてあれば、出荷がいつになっても 支払い時の価格でよいと書かれてありますので注文する場合も安心ですね。


Crabb Concertinaメーカーラベルです。 作られた年代はConcertina全盛期の1920年頃で イギリスに里帰り中の私のCrane Duet Concertinaのケースに張られていました。
コンサーティーナは他の蛇腹楽器と違い、状態が良ければ100年前の物でも現役なのですが、 ケースはそうはいきません。

安い楽器に使われていた木のケース(Solasのジャケットに写っています) は、使っているうちに取っ手が取れたり、割れたりします。高い楽器に使われていた 皮のケースは手入れをしないと乾燥してボロボロになります。 そのため、よい状態の昔のケースはあまり残っておらずケースに 張られていたラベルも珍しいものとなります。

このラベルの張られていたケースも皮製だったのですがボロボロで使い物になりませんでした。 ここに写真を載せたオリジナルのラベルでは内容が読み取れ、品目の多さなどに昔日のCrabb Concertinaの勢い が感じ取れます。


....というような秘宝館なのですが、好評でしたら続編をつくります。

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