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(2) ママが先にラクになっていい
「子育てで一番大事なことは?」と聞かれた時、あなたなら何と答えますか?
私は、「ママが自己肯定感をもてること」とお答えすることにしています。「私は私。けっして上手な子育てじゃないかもしれない。失敗も多いし…。でも、まっ、いいか。それなりに、けっこう頑張ってるじゃん!」と、ママ自身が自分をイイコイイコしてあげていると、子供はそれなりにちゃんと育っていってくれるものなのです(たとえ、紆余曲折はあってもね)。
でもね、「そうか。私も、自分で誉められるぐらいのステキなママにならなくちゃ!」なんて思ってがんばりすぎる必要はないんですよ。どんなに子育てが行き詰まっていても、ステキじゃないママなんて、見たことがありません。みんな、自分のステキさに気づいていないだけ。大切なのは、「ステキなママになること」ではなくて、「もう十分ステキなママだ」ということに気づくことなのです。
「子どもを虐待してしまう」という悩みを相談に来られたママがいました。反抗期の我が子のちょっとしたワガママに、すぐにカッとなってしまい、叩いてしまう。泣き寝入りした我が子の顔を見ると、自己嫌悪でいっぱいになり、「もう絶対に手を挙げない」と決意するのですが、またやってしまうのだそうです。こんなことが続くと、子どもの方も気持ちが荒れてしまい、ワガママが度を超してくる。そうすると、またママが…、という悪循環になってしまっていました。
出張で留守がちのご主人。実父母との不仲。ひとりぼっちの寂しさの中で、それでも一生懸命やってきたママですが、だんだん疲れてきてしまったようです。自分のダメさ加減を次々に口にするママに向かって、「叩かれるお子さんも苦しいけれど、つい叩いてしまうママも苦しいねえ。本当は、心からの大好きを伝えたいのに、そうできなくなってしまうなんて、つらいねえ」と言うと、ママの目から、ドッと涙があふれました。そして、今までの寂しさを切々と語り始めてくれたのです。
何回か通ってこられたその親子は、その後もいろいろありましたが、ママの寂しさが癒されるにしたがって、だんだんとしっくりとした親子関係になっていったのです。
お母さんの気持ちが安定していると、子供の心も安定してくる。これは真実でしょう。でも「親がストレスを溜めてしまっているから、子供に悪影響を与えている」と、周囲の人がママを責めたり、ママが自分自身で責めてしまうと、よけいに苦しい親子関係になりがちです。そうではなくて、「お母さんがまず先に、ラクになっていいよ」ということなんですね。子供より先に、ママ自身の癒しの時間を考えていいのですよ。ママが子どもの気持ちを受けとめる前に、まずママ自身の気持ちを、周囲の人にしっかりと受けとめてもらうこと。「よくやっているよ!」と誉めてもらうこと。そんなふうに支えてくれる人が周囲にいれば、ママが本来もっている「母性」は、確実に開花していくのですから。
「自己肯定感」(私は私でいいのだという気持ち)は、周囲の人の協力で育っていくものなんですね。
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