まとめて走った 香川・讃岐うどん巡礼 その2


■今度はBDでうどん帝国を走る

 2003年春、夏に続き、3度目のうどん帝国上陸報告です。今回は1月にうちにやってきたBD-1で走ってきました。主に高松市から西に位置するうどん店を回りました。その1と同様に、今回も一つのモデルケースとして旅の計画の参考にしていただければ幸いです。総走行距離は約60キロです。

今回の訪れた店(訪問順):中西・坂出山下・がもう・なかむら・長田in香の香(各店で食べたうどんと料金は下にまとめています)


「坂出山下」のやる気のなさそうな幟
「なかむら」のうどん(ネギかけすぎ!)
善通寺の記念撮影パネル破壊済(笑)
ジャンボフェリーで見る瀬戸内海の夕焼け


ポイント
コメント
高松東港
前回と同じく神戸三宮新港第3突堤から加藤汽船ジャンボフェリーに揺られること3時間40分。三宮を0時30分発、高松着が4時10分のフェリーを使いました。今回は振動と騒音が響く大広間に行かず、リクライニングルームのソファを使いました。ただ眠れると言っても時間的に短いので、体をゆっくり伸ばしたい方は大広間がいいかもしれません。到着後、暗くて寒い中に飛び出して時間つぶしをするのは辛いので、ターミナルで6時頃まで仮眠を取りました。
最初は「中西」をめざします。南に下り、松島2丁目で国道11号線に出ます。そこから西に向かうと高松中央公園があります。左折しさらに南下。栗林公園、ゆめタウン高松を過ぎると、まもなく11号線は右へ折れます。そこを曲がらずさらに直進します(193号線)。ほどなく鹿角町の交差点があるので、そこを右折し少し行くと「中西」が見えます。
★中西
早朝5時半から営業しています。1年前と変わらない光景が展開していました。地元の人が引きも切らず訪れています。温かくて具だくさんのしっぽくうどんを食べました。野菜がたっぷりで、出汁も丼からあふれるほど入れてもらいました。寒い時にはありがたいです。去年は讃岐うどん初体験で無我夢中だったのですが、今年は店のおばちゃんと話をしながら、いろいろと手順を教えてもらいました。セルフで先払いです。
「中西」の前の道を西に向かいます。そのまま国道11号線に合流します。11号線もさらに西へ。この道は交通量が多く、排気ガスにさらされてあまり気持ちのよい道路ではありません。ただ舗装はきれいで歩道も幅が広いので、安全に走ることができます。
国道33号と交わる交差点「前谷東」
JRの線路を跨ぎ越えると交差点があります。ここで11号線から33号線へ入ります。
綾川の手前の道を右折します。香川大学附属養護学校の横を過ぎ、さらに進むと、やる気のなさそうな「手打うどん」「郵便ポスト」の赤い幟が見えてきます(写真参照)。そこが坂出山下うどんです。他には何の目印もありません。建物もとてもうどん屋には見えないのでご注意を。
★坂出山下うどん
噂に聞いていた以上にすごいです。建物の二階から大きな犬が数匹、わんわん吠えてこちらを威嚇してます。でも食べ終えて帰る時には吠えません。見事な躾だ(笑)。しかも入り口にかかっている札には「本日は終了しました」って、開店直後ですよ。単に札が裏返っているだけです。でも店の人はぜんぜん気にしていない様子です。もともと製麺所で今でもその種の機械が店内にたくさんありました。中はてきぱきと客の注文をさばくおばちゃんと、黙々と天ぷら類を仕上げていくおばあちゃんの二人がいらっしゃいます。釜揚げを注文し、その上に海老のかき揚げ(すごく大きい)を載せてもらいます。そこに醤油をかけようとしたら、おばあちゃんから出汁をかけるように指導が入りました(笑)。そうすると、続けておばちゃんも同じことを。先達の言葉には逆らえません。もちろんおいしかったのは言うまでもありません。ちなみにその時店にいた二人連れの若い男性も醤油をかけていたようですが、そのやり取りの後、こっそり出汁をかけていました。店内では地元の人たちも朝食を取っていました。テレビでは「てるてる家族」が流れており、一緒になって笑いながら見ました。笑顔の食事は気持ちが軽くなりますね。セルフ後払いでした。
綾川に沿って走る国道11号線に出ます。「山下」を挟んで綾川の反対側になります。山樋建設の前にある押しボタン信号の横断歩道を渡り、道なりに進むと「がもううどん」に出ます。「山下」から5分ほどで到着です。
★がもう
今回のメインでした。讃岐うどん紹介本やインターネットサイトを見ると、「ロケーションが最高」の文字が躍ります。かの村上春樹は讃岐うどんエッセイ(『辺境・近境』、新潮文庫)でこう書いています。「純粋にロケーションから言うと、僕はこのお店がだんぜん気に入っている。このお店は文字通り田圃の真ん前にある。店の外に置かれた縁台に腰掛けてうどんを食べると、目の前に稲田がざあっと広がっている。(中略)すぐ前には小さな川が流れている。空はあくまで高く、鳥の声が聞こえる。」このままです。ほんとにすばらしいと思いました。もちろん私も外の縁台で食べました。朝一番ということもあって(開店直後に入った、8時45分頃)、客は地元の人たちが中心です。ふらりとやってきて、パパッと食べて帰っていきます。4人の中学生が登校前に寄ってましたが、何時から始まるのだろう、学校? マフラーをくるっと巻いた二十歳前後の女性は、うどんをちぎっては雀に振る舞っています。その投げる動作の見事なこと。いつもやっているのでしょう。食べ終わった後も、しばし気持ちのよい春の陽と風を楽しんでました。セルフ先払いです。
来た道を引き返します。Jr讃岐府中駅前から国道18号線に入ります。額坂峠に向けてダラダラとした上りが続きますが、勾配自体は大したことはありません。上りが嫌いな私でも何とかなるくらいです。ギアを軽くしてクルクルとペダルを回していたら、そのうち着きます。高松自動車道の高架をくぐると気持ちのよい下りです。飯山町に入ります。土器川の手前を左折し、去年も訪れた「なかむら」へ。
★なかむら
昨年に引き続き2度目の訪問です。実は夏に車で香川旅行をした時にも立ち寄ったのですが、定休日が変更になっていて、食べることができませんでした。プロパンボンベの並ぶうどん小屋(笑)の前には、珍しく人がいません。さすが平日。でも外でうどんをすすっているうちに、どんどん客がやってきて、またたくまに盛況となりました。やはりここのうどんは独特です。麺自体は、口内でうどんが暴れるような固い腰を持ついわゆる讃岐調とは違います。弾力というか、とにかく伸びる力が強烈です。そして食べるとすうーっと喉の奥に消えている柔らかさがあります。こういう感触は他では味わったことがありません。口から幸せを感じることができます。セルフで先払いです。食べた後は入り口横の洗い場に丼を返します。
土器川を北上し、再び国道18号に入り西へ向かいます。15分も走ると国道319号線に出会います。そこから北に向きを転じ、金蔵寺を目指します。その真向かいに「長田 in 香の香」があります。とてもわかりやすい場所です。「山下」「がもう」「なかむら」と大違いだ(笑)。
★長田 in 香の香
広大な駐車場でこの店の集客力の凄さがうかがえます。長田の元二代目店主だった女将が、2003年4月に開いた店です。基本メニューは釜揚げうどんと冷やしうどんの二つだけです。麺はもちもちとした歯触りで、やはり他とは違う腰の強さを持っています。麺自体に重みもあります。5軒目の腹(食べ過ぎですか……)にはつらい重さですが、ここだけ食べるのならば、「食事としてのうどん」に最適だと思います。イリコの香り高い出し汁とあいまっておいしくいただけました。昨夏訪れた満濃の「長田」本店よりインパクトの強いうどんです。11時半頃に到着したので、早いお昼を取る地元の人たちで大賑わいでした。
JR善通寺駅から輪行で高松に戻る予定だったので、有名な善通寺を散策することにしました。ほんとは「山下」「宮川」「宮武」あたりを回りたかったのですが、もう食べられません……。
善通寺
境内は十年後に迫った「空海生誕千二百年記念」に向けて工事中のところが多く、厳かさがまるで感じられません。本堂横でゲートボール大会が開かれているのにはびっくりです。
もと来た道を引き返します。数分ほどでJR善通寺駅です。
JR善通寺駅
高松駅まで輪行で戻ります。この駅も周辺が大規模工事中でした。風情なし。
乗車中……
JR高松駅
終点です。この駅はとてもモダンな造りです。
適当にポタリングしながら、一路フェリー乗り場を目指します。
高松東港
15時30分発のフェリーに乗ります。三宮には19時10分到着です。往復の乗船券は2990円でした。



「中西」の店構え 「坂出山下」の「終了」札(ほんとはやってます、笑) 「坂出山下」の釜揚げうどんと海老のかき揚げ
「がもう」のかけうどんとさやえんどう天 「がもう」の店構え 珍しく人のいない「なかむら」
と思ったら、すぐに人だらけになる「なかむら」 「長田 in 香の香」の店構え 「長田 in 香の香」の釜揚げうどん


店名 食べたもの うどんの量 料金
中西 しっぽくうどん 1玉 330円
坂出山下 釜揚げうどん、海老のかき揚げ 小(1玉)、一つ 150円、130円
がもう かけ(冷)、さやえんどう天 小(1玉)、一つ 100円、70円
なかむら かけ(冷)、ちくわ天ぷら 小(1玉)、1本 100円、100円
長田 in 香の香 釜揚げうどん 小(1玉) 250円

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