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子どものがんの中ではもっとも多いものです。生まれてまもなくにわかるものもありますが、子どもで一番罹りやすい時期は3〜5歳くらいです。 最初に見つかる症状としては、顔色が悪い、体の紫斑(皮下出血)、鼻血などの出血、体がだるい、疲れやすい、熱が下がらない、骨の痛みなどさまざまなものがあります。貧血はほとんどの場合にみられますが、毎日一緒にいる家族は意外に顔色が悪いのに気付きにくいようです。採血ですぐに白血球の数(増えていることも減っていることもあります)、貧血の有無などはわかりますから、心配なときは医師の診察を受けます。 入院するとまずはいろいろな血液検査、骨髄の検査(骨髄とは骨の中にあり、血液を造っている場所です。子どもではウエストの部分の腸骨という骨に針を刺して骨髄液という血液を採って調べます)、レントゲン検査、場合によってはCT(体を輪切りにした写真が撮れる)、シンチ(放射性同位元素を使って体の悪い部分を探す)などの検査を行います。こうして、白血病という診断がついて、さらに細かい種類がわかると治療を始めることになります。 治療方法の選択は概ねどこの病院でも一緒ですが、使用する薬剤やその使用法は場所によって微妙な違いがあるかもしれません。治療法は病院によってある程度決まったものが存在しますから、内容については主治医と十分話し合いましょう。(動転しているご両親は説明を聞いても何にも頭に残らなかったとあとで告白されることがありますが・・・。)できればなるたけ詳しい計画を文書にしてもらったらいいかもしれません。一回の説明で理解できないのは当たり前、疑問があれば(忙しそうな医者に気を使うのであればなるべくメモでもとってまとめた上で)質問しましょう。 治療の二本柱は化学療法(抗がん剤の治療)と骨髄移植(臍帯血移植なども含んで。骨髄移植を選択する場合も化学療法は行います)になります。上で書いたように、白血病といってもその中はさまざまな種類に分かれますから、化学療法を選択するか骨髄移植をめざすかはそれによって左右されます。子どもの白血病の多くは抗がん剤での治療によい反応を示すので骨髄移植(それなりの危険性を持った治療ですから)が必ずしもよいとは限りません。骨髄移植をめざしても家族、骨髄バンクや臍帯血バンクにお子さんと白血球の型が合う人がいなければ、化学療法でがんばるしかありません。(場合によっては末梢血幹細胞移植、自家骨髄移植といった患児本人の血液、骨髄を使っての移植もありますが、その結果はあまりおもわしくはありません) 入院から慌ただしいままに治療は始まります。地域によっては自宅から遠く離れた場所の小児科に行かなければいけないかもしれません。本人も家族も何がなんだかわからないままに治療が始まるというのが現実ではないでしょうか。この時点で本人への告知(病名を正しく告げ、詳しい説明をする)がなされることは稀でしょう。両親自体が病気をまだ受け入れることができないのが普通で、子どもには知らせたくないと望むのが大半と思います。しかし、抗がん剤による治療のつらさは、もちろん人によってかなりの差がでるのは確かですが、たいへんなものです。中には一度も気持ち悪くなって吐くということがないままに、治療が終わるというラッキーな子もいますが、大部分の子にとって検査の痛みと抗がん剤の副作用の吐き気、脱毛などは大きな負担になります。告知がなされないにしても、何らかの説明をする義務を医療者は負っていると思います。 一般に治療中の児は清潔な場所に置かれることになり、ある程度、隔離されなければいけません。隔離の程度は病院の方針や病状によってでやや変わることがありますし、治療を受けるのが専門の病棟なのか一般の病棟(たとえば肺炎などの感染症の子と同じ病棟)なのかでも大きく条件は変わってきます。もちろん骨髄移植となれば程度はまったく違い厳重なものになります。これと同様に食事を含めた管理(たとえば生ものは禁など)も状況に応じたものとなりますから、主治医とよく話し合ってください。 抗がん剤での治療はたいへんにつらいものです。点滴をしなくちゃいけないということと(背中に針を刺して抗がん剤を髄腔に入れることもあります、抗がん剤は頭には効きにくいからです)、その後にでてくる吐き気に耐えなくてはなりません。今は吐き気止めのよいお薬がありますから、そのつらさはかなり軽減され、昔を思うと隔世の感があります。しかし、それでも吐き気が完全になくなったと言うわけではなく、吐き気が強くなくても食欲はたいていなくなってしまいます。そんなつらさと同時に抗がん剤には副作用がつきものです。特に治療の開始時は効果があればあるほど薬によって悪い細胞が一気に壊れて腎臓に負担をかけるということがあり注意が必要となります。そのために点滴を大量にしておしっこをどんどん出していなくてはいけません。さらに悪い細胞だけでなく健全な細胞にも多少の影響がありますから(髪が抜けるのもこのせい)、白血球や血小板が減ったり、腎臓や肝臓の機能が落ちたりすることもあります。痛いのをがまんして何度も採血をしなければいけないのです。 抗がん剤治療だけではなく、時には放射線治療も必要になります。最近の治療スケジュールではなるべく放射線治療をなくす方向になっていますが、必要なケースがあります。以前に治療を受けた方の中には放射線治療をした方が多く含まれるかもしれません。白血病での放射線治療は通常は頭に行います。上でも少し書きましたが頭の中は特別なバリアーがあるために、血管に注射した抗がん剤が届きにくいと言われています。(これと同様のことが生殖器、睾丸でも言えます)そのために頭に白血病細胞がいっている危険性が高いときには放射線治療が必要なのです。放射線治療自体は少し横になっているだけですぐに終わってしまいますが、お母さんがそばについているわけにはいかないので時に眠りグスリが必要なこともあるでしょう。声で励ましてあげれば薬は必要ないかもしれません。
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