02年1月29日のテーマ 小泉さんあなたも旧態依然派?

小泉さん、あなたは次のことがお好きだろうか?
(1) あいまいな表現で玉虫色の解釈となる説明
(2) 自分に都合の悪いことは、それが重大問題だあっても、解決を先送りしてうやむやにする
(3) 問題の本質をすり替えて、議論をしている事柄を他の方面に持っていってしまう
(4) 一見イエス(ノー)と言っているように見えて、よくよく吟味するとそうではない発言
(5) 嘘をつく時に責任を取られないようにする「記憶にありません」という言い方
(6) 裏工作裏取引
(7) 嘘
再び問う、これらの事柄をあなたはお好きなだろうか?
これらすべては、あなたが旧態依然と批判した政治家や役人の得意技のはずである。
もちろん政治や外交の世界には裏もあれば表もある。時には本当のことを言えないこともある。
それは認める。
だがそれは必要悪であり、時と場合による。
めったに使ってはいけない。
そして今日の政治は最大限の努力をもって公明正大をはからなければればならない。
それが民主主義であり、現代のあるべき姿であり、それがゆえにあなたは支持されているのではないのか。
新聞やテレビの報道を見る限り、今回の外務省とNGO(田中外相と野上次官鈴木代議士)の問題についてあなたの取っている態度は、今日現在までのところ、あなたが批判した旧態依然たる手法に終始している。
例えば、「女の涙は最大の武器」「せっかくアフガンに関する会議が成功してこれから援助が始まるという時期に困ったことだ」などというのは問題のすり替えにほかならないではないか。第一女の涙云々は誠に時代錯誤な差別的発言である。
政府統一見解、あれは一体何なのだ。世界に対する恥じさらしだ。
一応その全文を書いておく
一、昨年来、NGOのあり方については与党も含め各方面の議論がなされ、その過程で外務省に対してもさまざまな意見表明がなされたことはある。
一、アフガン支援国会議へのNGOの参加決定にあたり、特定の議員の主張に従ったことはない。
一、本件に関して、1月24日の予算委員会における田中外相の答弁と外務省事務当局との答弁との間に相違があるが、政府としては、引き続き関係者の申述等を聴取し、事実関係の確認に努める。
一、よって、現下の経済状況に鑑み、第二次補正予算の1日も早い成立をお願いしたい。
さまざまな意見表明がなされた、とは何事だ。
そんな当たり前の事を誰も聞いていない。
これは鈴木代議士が外務省に圧力をかけていたとしても、大勢が意見を表明したなかの1人であるということを示唆した逃げのための見解なのである。
特定の議員の主張に従ったことはない、とはこれまた何事だ。要はこれは圧力があったとしても最終的な判断は外務省が行ったのであり、鈴木代議士とは関係がないと間接的に言っているのである。
政府は、引き続き関係者の申述等を聴取し、事実関係の確認に努める、とは明らかな引き延ばしであり、第一「努める」ということは、努力しても確認できなければ仕方がない、という逃げ口上ではないか。
こんなものを政府統一見解としても、だれも了承するわけがないし、笑いものになるだけではないか。
福田官房長官もこれは外務省の問題などと言っているがとんでもない間違いである。外務省の問題ならそれは田中外相が決着をつければよいのだ。だが当事者が田中外相なのだから、そんなことできるはずがない。総理として田中外相野上次官、自民党総裁として鈴木代議士を呼び寄せ言い分を聞いて断を下せばいいだけだ
。刑事裁判ではないのだから証拠など必要ない。
総理総裁の責任としてだれを信じるかである。
そして信じられないものは罷免してしまえば良い。
予算を一刻も早くとうしたいならばすぐにもできるはずである。
「現下の経済状況に鑑み予算の1日も早い成立をお願いしたい」ならばそうすればよいのだ。
そうすればやはり小泉は偉いということになって支持率も上がるはずである。
今大橋巨泉が国会議員辞任にあたって、同じようなことを言っているが、これは正しい。
彼にはあまり好意をもっていなかったが見直した。
この問題は「言ったか言わなかったか」などという小さな問題ではない。
鈴木代議士からの圧力があったにせよなかったにせよ、外務省の一存で出席が決まっていたNGOの団体を排除し、それが国際的な非難を浴びると一転出席させた。しかも外務大臣が出席させろと言っているにもかかわらず、それを次官が拒否したことは確かなのである。野上次官は衆議院予算委員会で「鈴木氏の名前は出していない、(NGOの)出席は難しいと思うが、何とかやってみよう、と田中外相に言ったと話している。 しかし野上次官は大臣を除けば外務省のトップなのである。難しいがというその意味は、いったいどういうことなのだろう。そういうからには、誰か反対している人間を説得しなければならないということになるがそれはいったい誰なのだ。田中大臣は出席を推進している。ではその他の閣僚なのだろうか、それとも部下たちなのだろうか、世論なのだろうか、政府の見解は特定の議員の主張に外務省は従ったことはない、ということだがそれでは大勢の政治家が反対したのだろうか、だとすれば誰なのだろうか、あるいは小泉首相なのだろうか、福田官房長官なのだろうか、答弁自体が矛盾に満ちているにもかかわらず、この点をだれも追及しないのはおかしい。
状況的には鈴木代議士と野上次官は真っ黒だ。
NGOの代表は鈴木氏から直接たびたび非難を受けたと言っている。
外務省の役人から会議に出席するためには、鈴木代議士のところに謝りに行ってくれ、と頼まれたといっている。
彼が嘘をついているのではないとすれば、鈴木代議士の影響力が外務省に及んだと考えるのはごく自然なことである。
これは推測であるが、鈴木代議士は直接「出席させるな」とは言っていないのかもしれない。だがそうだとしても、自分の影響力の及ばないNGOについて、「なぜあの連中を出席させるのか」とか「君たち俺の考えが判っているんだろうな」というような間接的な発言でも、その意を受けて外務官僚が出席させない方向で動くことは、だれしもわかる。圧力というのはそういうことを指す。
これらも外務官僚がなぜNGOの代表にそのようなことを言ったのかということを追求すればおのずと判ることだ。
そんなことを言ってないといい、聞いた方もそんなことは聞かなかったといっても、状況的にどうであったかということを把握すればよいことだ。
「言った言わないの問題」などと言って矮小化してはいけない。
常識的に考えても、官僚が自分の一存でこんなことをするはずがないのだし、もしそうだとすればそれこそ大問題だ。いやそうでなくてもこれは大問題なのである。
再びいう、この大問題を解決しなければならないのは小泉首相であり内閣である。
刑事裁判ではないのだから、具体的証拠はなくても、関係者の証言と状況から独自の判断をすればよいのだ。
もちろんそれには責任を伴うが、それを恐れるようでは、その他のことも何もできないだろう。
最悪のシナリオを指摘しておく。野上次官1人に責任を負わせて、すべての経緯をうやむやにしてしまうことだ。彼1人が辞めればいいなどということではない。
もしこうした形で辞めるとするならば、懲戒免職でなければならない。
まして混乱の責任をとってなどという、旧態依然解決方法であれば、そんなことはしないほうがましだ。
最後に、田原総一郎がテレビで鈴木代議士がNGOを嫌うのは利権にならないからだ、と発言したことを付け加えておく。
ここまで書いたところで、田中外相と野上事務次官更迭のニュースがあった。鈴木代議士は辞任するらしい。
この問題に関する限り、このようなあいまいな解決はおかしい。
これでは皆が英雄になってしまう。
状況がよくわからないので、コメントできないが、これで真相の究明をうやむやにしてはいけない.
絶対にいけない。

以   上

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