02年1月18日のテーマ 日本株上がるか下がるか

今年の株は大発会こそ値上がりでスタートしたが、その後低迷を続けている。
果たして今年の株はどうなるのだろうか。

日本経済新聞社では毎年正月3日の朝刊で経済界の著名人10人に今年の株価の予測をさせている。財界人、経済評論家、証券アナリストなどオールスターキャストで、その顔ぶれをみれば、その意見に多くの人が従ったであろうことは、想像に難くない。
ところがこの予想がことごとく外れている。
だれもが知っているように、バブルがはじけけて以降、株の値段は長期低落を続けてきた。
この間IT産業がもてはやされたり、新規上場株ブーム、ベンチャー企業ブームがあったが、結局はこの長期低落傾向に歯止めをかけることはできなかった。
これを短期的に、この10年間を1年単位で見てみると、年初は安く始まるがやがて上昇に転じ、夏を過ぎたころから再び下げ始め、結局年末では年初より大きく下げているという現象が判で押したように続いている。つまり前半高の後半安がずっと続いたのである。
しかしながら経済界著名人10人の株価予想ははこれまた毎年判で押したようにだれもが前半安の後半高だったのである。各人の予想に値幅の差こそあるものの、これぐらい見事に外れると笑いたくなるほどの大外れなのである。
その年の前半はあまり景気は良くないだろうが、後半には立ち直ってくるだろうから、株価も前半は安いけど後半は持ち直して上昇する、という見解だったのだ。
ところがこれまたご存じのように、景気は一向に良くならず、株価も低迷したままというよりかはますます下げてしまったのである。
このような人たちが財界のオピニオンリーダーであることをどう考えたらいいのだろうか。
個人的には好意を持っているオリックスの宮内義彦氏が毎回このメンバーなのは大変残念である。
それはともかくとして、小泉改革を支持する者としては、もう5年ぐらい前に、景気もよくならないし株価も低迷する、しかし改革をすることによって3年後5年後には日本経済も立ち直るという見通しの政策をとっていれば、今日この事態にはならなかったのだと言いたい。
そもそも株価は将来の予測を織り込んで動く。
だから景気が悪くともこれから良くなるだろうと思えば株価は上がる。この10年間この期待から前半が高く、景気がよくならない失望から後半安くなったと考えられる。
では今年の株価どうなるだろうか。
相も変わらず著名人10人の株価予想は前半安の後半高である。
したがって従来からの経験則からすれば、この逆の前半高の後半安になるはずである。
この世界柳の下にどじょうは何匹でもいる。
だから今のうちに仕入れて高くなったらすぐ手放すという短期の売買に徹した方がいいように思う。
そもそも日本の経済はそんなによくなるはずはないのである。
内需の拡大が言われているが、こんなことはあのバブルのころでさえ前川レポートなどが出て盛んに叫ばれていたのだ。
それだってあまりうまくいかなかったのだから、この不景気の今日内需が増大すると思えない。
第一少子化という現象はあらゆる需要に悪影響を及ぼすことは必至である。
身の回りにそんなに欲しいものなどあまりないのである。
ただ日本に不足しているのは、良質な住宅と老人介護施設である。
もし内需に期待するならば、この辺の需要を喚起する思い切った経済政策が必要であろう。
劣悪な環境の木賃住宅や商店の2階を住居する人々がそれなりの住宅に住めるようにするのが、それこそ政府の政策であるべきなのではないだろうか。
老人の介護に悩む家庭からそれを開放すれば、どれだけの人が救われるだろう。
この政策は高額所得者への累進税率の緩和政策でもなければ、多くの利用者を期待できない道路を必要だからといって作ることでもない。ましてや目的税と称して消費税を上げることでもない。
もうひとつの政策は輸出振興策である。日本は貿易黒字が大きすぎるとしてこれを解消するような政策がとられているが、現在この貿易黒字は縮小しつつある。過去にアメリカが膨大な貿易黒字国からあっと言う間に貿易赤字国に転落したように、日本もその道を進みつつあるように思う。
内需の拡大があまり期待できないのだから、もし日本経済を立ち直らせようと思ったならば、そしてそれをアメリカを含む世界が期待しているならば、外需に求める政策をとっても良いではないか。
決して時代錯誤ではない。
いま日本はデフレ傾向で物価も下がっているが、諸外国は多少なりともインフレが続いている。
購買力平価はこの数年でかなり接近したし、これで円安になれば競争力はかなり回復する。
これらの結果、もし景気が回復してくるようであれば、それは必然的にインフレを伴うから借金に苦しむ会社にとってはかなり有利になるはずである。
債権放棄という現代の徳政令が行われているが、インフレで解消できれば万事めでたしなのである。
打撃を受けるのは現金をため込んでいる高齢者層で、これらの現金も株や不動産にシフトされるであろう。
経済の専門家でもないものが、安易な予測や提案をするなという声が聞こえてきそうだが、なにしろ経済界著名人10人の予想がこの10年間外れ続けているのだから、大目にみてもらってもいいのではないか。
ここで株価に話を戻すと、先に述べたように、前半高の後半安の短期売買がよいと思うが、もし前半が安いままで後半も安ければ、思い切って自分の財産半分ぐらいを株に投資してみるのが財産増大の最後のチャンスであろう。いかがなものだろうか。
もっとも筆者は平均株価一万五千円ぐらいのころ、今株が買い時と知人に勧めた前科があるから、あまり当てにしてもらっても困る。
ただこの世界には半値8掛け二割引という言葉がある。高値のころからもうこれくらい下げている株はいくらでもあるし、それよりもさらに下げれば、やはり買い場と思う。
10年物国債よりも利回りのはるかに高い安定株もあるのだから、あらゆる悪材料を念頭においても株式の購入を今年はお薦めする。

以   上

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