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日経平均銘柄入れ替えに伴い、株式市場が大幅に混乱したことは、誰しもが認めることである。経済白書ですら「現行の水準と過去の水準との間に一種の断絶が生じている」と批判している。
これに対し、日本経済新聞社は、7月15日の日本経済新聞第6面全面を使って、日経平均株価指標性高まる、の大見出しで開き直りの記事を掲載している。
大体、世論をリードする立場にある新聞社がこのようなことを、何らの反省なしに自分の紙面を使って、中立を思わせる解説記事の形で自己弁護するなどは、まったくもってのほかのことである。
そもそも日経平均銘柄の計算を、1週間の短期間で30銘柄も入れ替えるのは暴挙である。なぜか。これは単なる計算だけの問題ではないのだ。
多くの証券会社は、日経平均銘柄そのものの投資を行うファンドをもっている。つまり日経平均採用銘柄全部を均等に購入投資するというものである。従ってその運用成績は、当然のごとく日経平均株価とほとんど正比例する。ところが、採用銘柄を入れ替えられてしまえば、そのポリシーからしていやでも新規採用銘柄は購入せざるを得ず、今まで取得していた除外銘柄は売らざるを得ないのだ。
およそ株価は、ある程度価格を無視しても購入してくれる相手がいれば値上がりするのは当然であるし、その逆は値下がりする。これは自明の理である。したがって、巨大な資金を運用する日経平均銘柄のファンドは、高値で新規採用銘柄を購入し、安値で除外銘柄を売却せざるを得なかった。その結果として、高値購入のものはやがて値下がりし、安値売却のものは値上がりするという結果になったのだ。
もし、この入れ替えがなかったら、平均株価は新平均株価より2,500円高いという試算もあった。この種の投資信託に投資をしていた人は大損害を被ったことになる。
また指標としての数値も、必要以上に安く表示されてしまう。
およそすべての経済指標の数値は継続性の原則が重要であり、それが常識である。ルールを変えてしまえば過去と現在の比較は無意味となってしまうのだ。だから経済白書が、現在と過去の水準の間に断絶が生じている、と批判しているのだ。
しかるに日本経済新聞社は、自分の紙面を使って子供だましの自己弁護を行っている。一例をあげれば、入れ替え前には数値として乖離のあったTOPIXと入れ替え後は動きがほぼ一致するようになったと、折線グラフを図示して説明している。だから、指標性が高まったというわけである。
しかしこれはおかしい。もともとTOPIXは、時価総額の大きい銘柄の影響が強くあらわれすぎる、という批判があった。時価総額が小さい銘柄10社が値上がりしても、大きい銘柄1社が値下がりすれば、平均株価は下がってしまうことがある。これがTOPIXの指標としての問題点であり、日経平均はそれを補うものだと昔は言っていたではないか。2つの指標がまったく連動するのであれば、どちらか1つがあればいいということではないのか。
経営不振の続く総合建設株は一社も除外せずIT関連を多く採用したという問題もある。もちろん時代に即応して銘柄を入れ替えるのは、必要なことであるが、今回は一時に30社も、しかも一週間という期間で行ったということに、大きな問題があった。
そしてこのような入れ替えなどという情報を、全く知らされていなかった日経平均連動型投資信託に投資した人々に多くの損害を与えたのである。日本経済新聞社は、素直に自己の非を認め、反省すべきだ。
以上
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