2006年5月13日のテーマ ポスト小泉とその後
小泉首相の後継者争いも安倍官房長官と福田元官房長官の二人に集約されそうだ。
この二人ともまだ正式に出馬表明していないが、よほどのことがない限り立候補するだろう。
しかしこの二人には大きなアキレス腱がある。
福田氏の場合は党内守旧派、いわゆる改革抵抗勢力の力を借りなければ当選できない。
対アジア外交ではポイントが稼げるだろうが、日本の構造改革が後退すると見られ、また事実頓挫するから、財政改革は後戻りし、増税、或は国債発行増に踏み切らざるを得なくなる。
増税は景気を後戻りさせ、国債発行増は金利を上げなくてはならないから、発行済み低金利国債の評価減の問題を起こし、国家財政の破綻懸念が強まる。
財政面での国債信用の低下を招き、ムーディーズなどは早速格付けを低下させるだろう。
ディスインフレ(不景気下でのインフレ)という最悪の事態も発生しかねない。
いずれにせよそうした方向が見えてくるから、株式市場もダメージを受けるだろう。
外国人は日本株を売り、株式市場は低迷期を迎えるだろう。
では安倍氏の場合はどうか。
小泉首相を始め改革派の竹中、中川ラインに後押しされ、自民党の若手の多くが担いでいるが、彼に小泉のようなカリスマ性は全くない。
筆者の見るところ、彼は親譲りの優柔不断な性格で、今の世の中の首相には相応しくない。
演説も下手だし、頭もあまりよく無さそうだから(彼は成蹊高校の出身だが、この学校は成績のよい順に半分くらいは彼とは異なり成蹊大学に進学せず他の有名大学を受験入学する)、国会ではサンドバッグのように叩かれるだろう。
靖国問題も足かせだ。
財界から総理大臣は靖国参拝すべきでないと駄目を出されている。
今年の終戦記念日はどうするつもりだろう。
彼が首相になったらどのような態度を取るだろうか。
恐らく理屈をつけて靖国は参拝せず、いわゆる抵抗勢力とも妥協をするだろう。
国民的な人気があると言っても、そもそも人気などは一時的なもの、支持率はあっという間に下がる。
読売新聞のナベツネが「次の首相は竹中平蔵を大臣にしない人がよい」などと小泉内閣最大の功労者に反対の意思を表明しているから、彼の入閣はないだろうし、これが小泉だったらかえって大臣に起用するだろうが安倍にそんな度胸はない。
小泉構造改革の行く手は真っ暗である。
このへんのところを小沢民主党は徹底的に追求してくる。
正反対の主義主張の連中が反自民党という理由だけで一緒になっているこの政党は、政権担当能力など全くないのだが、相手が小泉でなければ自民党の欠点を突くのはやさしい。
安倍の指導力のなさが暴露されてくるにつれ、人気は落ち、殆どの選挙で民主党は自民党に勝ちつづけるだろう。
自民党終わりの始まりだ。
政局は混乱し、政界再編制の嵐にさらされる。
その後に来るのは超鷹派政権、これは日本の終わりの始まりだろう。
もしそうなったら、そんな政権下の日本に暮らすのは不愉快だから、心から日本を愛していても、海外移住でも考えた方がよさそうだ。
以上のシナリオが壊れるような変化が起こることを願ってやまない。
小泉は次回の衆議院選挙には出ないで完全引退するらしいが、政局混乱の中で、小泉さんもう一度お願いしますということになるかもしれない。
でもいかに小泉でも二番煎じは効かないだろう。
蛇足になるが、もし安倍が靖国参拝をせず、強力な構造改革内閣を組閣すればこれを好感して一時的に株式市場は活況を呈するだろうが、やがては馬脚をあらわすだろうから、このときに持ち株の半分くらいは売ってしまったほうがよい。
  

以   上

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