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今週のNEWSWEEK〈日本版〉の表紙の大見出しはく「ニッポン核武装」である。
中身で、非核国家がタブーを破る日と題し、日本の核武装の可能性について、6ページを費やし解説している。
漸くそういう時代が来たか、の感が深い。
ちなみにNEWSWEEKは時事週刊誌で、その先見性、国際性、企画性、公平性、論理性において日本のそれとは比べ物にならないほど優れている必読の雑誌である。
筆者は10年前から日本は核武装すべきだと論じている。
このパスカルの論評でも、3年ほど前に「中立平和主義者の核武装論」と題して意見を述べた。(社会の欄)
要約すれば、日本は他国に出掛けていって戦う軍事力、主として陸軍力は持たない、その代わり他国からの攻撃の抑止力となる核武装を行い、空軍力とミサイルを充分にもつというものである。
このテーマに興味のある方はこれを見ていただきたい。
この問題は北朝鮮が核武装したことによりにわかに現実的になったが、そもそも日本は安全保障条約により、アメリカの核の傘の下守られているということ自体が今の時代に合わなくなっているのではないだろうか。
日本は唯一の被爆国であり、その体験からこのような悲惨な兵器は、それがたとえ自衛の為であっても持たない使わないというわけだが、この論理はアメリカの核の傘の下にあることと矛盾している。
核兵器が日本のために使われるとしたら、それはアメリカが使おうが日本が使おうがその結果は同じである。
むしろ日本の為にアメリカが使う(使おうとする)より、日本が使う(使おうとする)方が自然ではないか。
それとも日本は核兵器に関し自分の国は信頼できないがアメリカなら信頼できるとでもいうのだろうか。
勿論歴史的背景はある。
嘗ての軍国日本のように、東洋平和の為と称して他国を侵略するような国(あらゆる戦争は平和のためという大義名分が掲げられる)が核兵器を持ったら大変という意見は内外に極めて強くあるだろう。
だから日本の核武装は、現段階では非現実的だとの見方もできる。
しかし議論もしてはいけないということは民主国家ではない。
一方に核武装は絶対悪とする価値観があり、それを認めたり議論したりすることは全て許さないというならば、言論を封殺する昔の絶対主義の軍国日本、今の北朝鮮となんの変りも無い。
筆者の主張は他国に出掛けていって戦争、占領するほどの軍隊は持たないところにあるのだがいかがだろうか。
方法論的に或は国際状況的に不可能という意見もあるが、必ずしもそうではないと思うのでこの議論は別途おおいにしたいと思う。
他国に出掛けて行って軍事力を積極的に行使することにはあくまでも反対である。
戦争はどんな理屈をつけようが戦いに出掛けていって殺したり殺されたりする兵士や、これに巻き込まれる非戦闘員の犠牲の上に成り立っている点において、悪だという信念を持っている。
だが抑止力の為の核保有はその信念に反しない。
勿論それが絶対に使われない保障はないのだけれども、どのみち日本の安全がアメリカの核の傘に依存しているのだから、その依存から脱却するほうがあるべき姿ではないだろうか。
さすれば不透明なアメリカの対イラク戦争に、北朝鮮の問題があるから協力姿勢を見せておこうとと積極的に賛成したりする必要はないのだ。
イラクではいまだに大量破壊兵器は見つからないし、アルカイダとのつながりも証明されていない。
今日までのところこの戦争の大義名分は失われているし、イラクの国民を抑圧から解放した等といっているが、治安は最悪でインフラも回復せず、国民は苦しんでいる。
フセインの銅像を倒して歓声を上げていたイラク人はサクラだったという説が有力だし、あちこちでアメリカ兵に対する暴動が起こって手を焼いているのが実態ではないか。
アメリカのABCテレビにこの方面の専門家だった元CIA局員が出演し、ブッシュ政権はさまざまの情報がある中で自分達に都合の良いものだけを拾い上げてこの戦争をはじめた、と語っている。
こんな戦争に荷担する必要はないのだ。
アメリカは正義のためなどという看板は下ろしたほうが良いだろう。
どんなに理屈をつけたところで他国を攻撃占領するのは侵略なのだ。
それにしても、と思う。
自民党の麻生政調会長は、テレビに出演し、もし国連決議が得られなければイラク戦争に反対します、と言明した舌の根も乾かぬうちに、いざアメリカが決議抜きで戦争をはじめると、その同じテレビの番組でイラク戦争を支持しますと言ってのけたのだ。
この二枚舌、信念のなさ、理念の欠如はなんとしたことだろう。
いくら政治家が嘘をつくのは当たり前だといっても、これはひどすぎるではないか。
この人が次期首相候補だそうだ。
もし、自分の信念に反することを自民党や政府がするので職を辞するとでもいったなら、おおいに名を挙げただろうに、考えてみれば惜しいチャンスを逸したものだ。
たぶん国連決議は通るという情報でも得ていたのだろうが、こんな肝腎なところで判断を誤るこの口の曲がった二世政治家に未来があってはならない。
いささか脱線したが、もし他国を侵略する能力はないが、抑止力は充分にある軍事体制を作ることが可能であれば、永世中立も、アメリカ従属からの脱却も可能だ。(勿論日米同盟を解消するわけではない)
唯一の被爆国であるわが国が音頭を取って、世界の核を廃絶しようなどとノーテンキなことを言ってる間に核保有国は増える一方だ。
NEWSWEEKによれば、アメリカは北朝鮮核武装は許さないという立場であったが、今や彼らがそれを保有してしまったので、その立場は、核兵器を輸出したり、テロリストに渡したり、米国本土を攻撃したりすることは許さない、に変ったと分析している。
そしてチェイニー副大統領(マイケルムーアは著書の中で実質的な大統領としている)がNBCテレビのトーク番組の中で「日本も核政策の見直しを迫られるかもしれない」と言ったことを紹介し、併せて多くの専門家やシンクタンクの(太平洋で最も重要な同盟国)日本の核武装を安全保障上の見地からアメリカは反対しないだろうとの分析も取り上げている。
成る程そうかもしれない。
考えてみれば、アメリカは北朝鮮の核武装を抑止する力があるとされる中国に対し、何とかしないと日本が核武装するかもしれないと言っている。
ということは暗黙理にアメリカは日本の核武装を認めると言っているようなものだ。
アジア地域の安全保障を日本に肩代わりさせればコスト的にも安上がりだ。
日本を重武装させる為の武器や飛行機を大量輸出すれば貿易摩擦の解消にもなる。
日本もそれによって今以上の独立性を獲得すれば目出度し目出度しではないか。
我々もいい加減に核アレルギーから脱却すべきである。
以 上
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