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世はタマちゃん(アザラシ)の目に刺さった釣針で大騒ぎだ。
荒川上流の河川工事はタマちゃんの健康に配慮してしばらく延期するという。
まことに平和な世の中である。
結構なことだ。
だがもし北朝鮮有事という事態になればこんなことはどこかへ吹き飛んでしまうことは言うまでもない。
そんな事はありえないという人もいるかもしれないが、多くの人は心配しているのではないだろうか。
ただそれほど差し迫っていない、心配してもどうすることもできないのだから仕方がない、有事となればなったでその時のことだ、と言うほどの認識なのではないか。
それで良いのだろうか。
いつ来るか判らない東海大地震に対してだっていろいろ議論もし、対策もたてているではないか。
北朝鮮問題も今のうちから議論もし、国として国民としての態度、基本的方針を固めるべきなのだ。
現状を分析してみよう。
北朝鮮が求めているのは現体制の維持である。
アメリカ〈そして日本と韓国〉が求めているのは大量破壊兵器の廃棄である。
だが現実的にはアメリカは国民を抑圧する金正日体制を認めるのは彼らの基本方針からして有りうるはずはなく、たとえ大量破壊兵器を廃棄したとしても、さらに民主的な政治体制を要求するだろう。
北朝鮮はすでに開発した大量破壊兵器だけがよりどころだからそれを廃棄することなど有り得ず、ましてアメリカごのみの政治体制など受け入れるはずはない。
何しろアメリカは大量破壊兵器(いまだ発見されていない)を持っていないというイラクを攻撃占領したくらいなのだ。
北朝鮮は話し合いをする間も益々軍拡に走るだろう。
そんな事はアメリカも判っているから結局先制攻撃ということになる。
先制攻撃をされるくらいなら北朝鮮が先に先制攻撃をしてくる。
攻撃先は米軍が駐留する韓国であり日本だ。
まあ、これは最悪のシナリオだが、決して有り得ないことではない。
だったら今のうちからそんな場合どう対処したら良いか議論検討するべきだ。
北朝鮮に有る二百基のノドンミサイルの射程距離は日本全土をカバーしているのだし、中国とロシヤをのぞけば使う相手は日本だけだ。
命中精度は悪いからたいしたことはないという人もいるが、原子力発電所だってピンポイント爆撃は難しいだろうが不可能ではないし、まして東京を狙って埼玉に落ちるなどということは決してないのだ。
ミサイルにウランを処理した放射能攻撃も可能だという。
お断りしておくがアメリカのように民家を攻撃しないなどという北朝鮮ではない。
軍隊を派遣上陸占領などしなくても破滅的打撃を与えることはわけない事なのだ。
破壊の程度はイラクより少なくても桁違いの人命が失われるし日本経済に与える影響も計り知れない。
だから有事ということになっても、その被害を最小限に食い止められるよう今のうちに対策を取る必要が有る。
勿論防衛庁ではあらゆるシミュレーションをしているだろうが、日本の国民の現状認識は極めて甘いので、政府は有事に関するあらゆる情報を開示して国民に注意を喚起すべきである。
いたずらに人心に不安を与えてしまう、などと考えず、起こり得るあらゆるケースに付いて日本の対応、基本方針を明らかにし、国民が自らどう対処したらよいか判断をする情報を与えるべきなのだ。
タイミングとしては北朝鮮が何らかの挑発的な言動をしたときが良い。
日本にはさまざまの考えの人がいる。
こうした問題に対する政党の反応もさまざまだろう。
イラクにどのような形で自衛隊を送るか、などという議論とは次元が違うのだ。
そのときになって慌てぬよう、被害を最小限にとどめる為にも日本国民全員の理解とコンセンサスが必要だ。
この問題は国連任せアメリカ任せで済む問題ではない。
今こそ国内での議論を深めるべきだ。
最終的には日本の問題は日本が決めなければならないのだ。
このような問題を目前に控えていながらその議論をしようともせず、タマチャンアザラシに刺さった釣針の議論に明け暮れるのはまさにナンセンスであり恥ずかしいことと思うが如何だろうか。
仮に日本と韓国がアメリカを説得して、実力行使をしばらく延期させたとしても、話し合いでの解決は(これがベストなのだが)極めて難しいだろう。
北朝鮮の要求と軍備の拡張は止めど無く拡大し、結局は破局を迎える可能性が極めて高い。
繰り返すが基本的にアメリカが北朝鮮の現体制を認めることなど決してないから、北朝鮮が全面的に降伏しない限り解決不能である一方、北朝鮮が降伏するなどということも決してないのだ。
イラクのことを考えれば北朝鮮も軟化するなどの意見があるがそれは甘い。
軟化するどころかますます硬化すると解釈すべきだろう。(事実そうなっている)
中国が何とかしてくれるという人頼みの意見があるが、中国にしても余程の見返りがない限り敢えて火中の栗を拾うことはないのだ。
アメリカが北朝鮮を攻撃すればこれを非難しておくだけで良い。
一時的に多くの難民が流入するのは困るが、戦後の処理はイラクなどより簡単で、今やお友達の韓国や日本に任せておけば良いのだ。
そうすれば核兵器を持った無法者の隣国をアメリカがかたずけてくれるのだから有り難いくらいではないだろうか。
北朝鮮の内部崩壊が望まれるが、それには崩壊の音頭を取る人物が出なければならない。
だがそんな人がいたとしても、危険を犯すよりアメリカにやってもらったほうが手っ取り早いと思うだろう。
今こそ我々日本人は事態を冷静に分析し、自分にだけ都合の良い考えは捨て去り、最悪の事態を想定した対処方法を考えるべきだろう。
外交交渉で解決する(可能性は極めて低い)ことが出来るとしても、最悪の事態の覚悟なくして交渉できるほど状況は甘くないのだ。
我々はその覚悟を持ちながら戦争を避けるため最大限の努力をしなければならない。
北朝鮮にも建前は兎も角破局を避けようとする人々がいるはずだ。
残された時間はあまりない。
冷たいようだが、拉致問題の解決なくして話し合いせず、などと言っていたら交渉は出来ない。
何故なら拉致問題の解決というのがどう言う状況をさすのかハッキリしていないからだ。
帰国できた五人の家族を引き取ることが出来たときか、亡くなったとされる人々の曖昧な情報が解明されたときか、その後に日本で新たに拉致と認定された人々に関する全ての状況が明らかになったときか、もっとその他にもいると思われる人々のことが解明されたときか、追求すべきことは幾らでも有るし、いい加減に妥協すべき問題ではないのだから、解決は長引く。
第一先方に解決する気がないし、もたもたしていればその間に益々軍拡は進みアメリカは黙っていなくなる。
一時棚上げするしかないのだが、困っているのは北朝鮮で日本ではない、すぐに先方が折れてくる、などと言って見通しを誤った安倍官房副長官や救う会の平沢代議士が、いまだにわが国では主流なのだから、前途は暗い。
北朝鮮は折れてこない、それでも我々は闘うとでも言ったのなら尊敬できただろうが、、、。
拉致家族の中での強硬派の人々が、益々過激になっていることも懸念材料だ。
政府は国民に腹を割った話はしないだろうし、結局は有事つまり戦争を前提に、我々はいまのうちに個人で考え対策を練ったほうがよさそうだ。
第2次世界大戦で全てを失った日本も、五十年で今日の繁栄を築き上げたのだし、それを思えば怖がることもない。
韓国国民や我々は無法者北朝鮮の人質。
警官隊が突入してくる場合の覚悟を決めよう。
ロシアでは劇場で人質になった人々の約四分の一、百二十人が死亡したが、それもやむなしとするのが世界の大勢、日本とは違うことを理解すべきである。
なお、今回の論評に興味の有る方は多少重複するが、前々回の「北朝鮮問題今が正念場」も読んでいただきたい。
以 上
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