03年4月6日のテーマ 北朝鮮問題いまが正念場

イラク戦争もそろそろ決着がつきそうで、次は北朝鮮だという声が上がり始めた。
だがアメリカもイラク戦争で多額の出費をしたことでもあるし、ミサイルも在庫の3分の2をつかってしまったというから、北朝鮮が言うことを聞かないので即武力行使というわけにはいかないだろう。
しかし、いずれ何らかの形で決着をつけなければならないのはハッキリしている。
もっとも好ましいのは現体制の内部崩壊であろうが今の状況では期待できない。
では外交か軍事かという事だが日本は専守防衛の国、憲法上も先制攻撃など出来ない。
軍事的にはアメリカに頼らざるをえないのだから、アメリカのイラク攻撃にもいやいやながら賛成せざるを得なかったのは無理からぬことだ。
しかし、もしアメリカが北朝鮮に対しイラクの場合と同じような態度を取るとすれば日本はこれに賛同できないだろう。 韓国共々これを食いとめねばならない。
もしアメリカと一緒になって北朝鮮に対し高圧的な態度を取れば悲惨な結末が待っているだろう。
何しろ日本は北朝鮮に対し人質に取られているようなものだからだ。
こんなことをいえばそんな事は有り得ない、馬鹿も休み休みにしろと、頭から批判されそうだが、良く分析すればそれが実態なのだ。
生活に困窮している無法者が、韓国と日本を人質にして自分の要求を通そうとしているのだ。
困っているのは北朝鮮で日本ではない、向こうのほうから折れてくる、などといっていた安倍官房副長官や平沢代議士の見通しは全く外れて、北朝鮮を逆のほうに追いやってしまったのだ。
昔日本は世界一人命を尊重しない国だった。
神の国日本は負けるわけが無いといいながら、飛行機ごと体当たりする特攻隊攻撃を組織的に敢行し、当然降伏すべき局面でも軍隊は玉砕の道を選び、捕虜になる者など殆どいなかった。
今日本はその反動からか世界一人命を大切にする国だ。
だいぶ昔になるがハイジャックに対し、人命は地球より重い、などと一見格好はいいが矛盾した論理でハイジャッカ−の言い成りになった。
このような例は全世界で日本だけである。
その他の人質事件でも、まず一番大切なのは人質の命であり、おまけに犯人でさえその命は尊重され、狙撃などすれば非難ごうごうなのだ。
それが悪いとは敢えて言わないが、そんな国であることをまず理解しなければならない。
一方北朝鮮はどうだろうか。
そのメンタリテイは戦時中の日本と変り無い。
国(金正日)の為なら命を捨てることなど厭わないことイラクの比ではない。
日本がもし戦争で10人の命が失われればそれこそ国を挙げての大騒ぎになるだろうが、北朝鮮で1000人死んでもそれは大儀の為とたたえられこそすれ、国の為に命をささげるのは当たり前のことと受けとめられ大した騒ぎにはならないのだ。
こんな国がもし戦争をはじめればどうなるだろうか。
いま仮に日米同盟その他あらゆる国際関係を無視して、一対一の国と国の関係で考えてみよう。
もし北朝鮮が日本にミサイルを打ちこんで被害を与えておいてから、いやもうこんなことをしないから話し合いをしよう、さもなければまた打つぞと持ちかけてくれば、日本はそれにたちまち乗るだろう。
アメリカだったらどうだろうか。
ふざけるなと全面降伏を求めるだろうし、戦争をはじめるだろう。
これぐらいの差が北朝鮮問題の根底にあることを理解した上で、では今どうしたら良いかを考えるべきだ。
もしアメリカが北朝鮮に対し対イラクと同じ態度を取れば、それは戦争を誘発するだろう。
何しろ北朝鮮は失うものが何も無いのだ。
恐れることは只一つ、現体制の崩壊である。
さすれば体制を崩壊されるぐらいなら、その前に破滅的ではあっても戦争をはじめるのは、火を見るより明らかだ。 否応無しに日本や韓国は当事者としてこれに巻き込まれる。
北朝鮮にとって幸いなことに日本や韓国という戦争を恐れる人質もいることだし、戦争になる前に彼等はアメリカを説得して自分達に有利な条件を引き出してくれるかもしれない。(水面下で現にいまその方向で事が進みつつある筈だ。)
そんな脅しに乗ってはならないとの意見も出るだろうが、何しろ地球より重たい人の命を救う為なら、日本や韓国は北朝鮮の体制を認めて、食料や経済援助を与え、なんとか戦争を食い止めるしかないのだ。
それがいやなら大量の血が流されることを覚悟すべきである。
そんな度胸は日本には無いだろう。
今偉そうに強気の発言をしている連中の大半は、もし本当に戦争が始まったら真っ先に地下室にでも逃げ込んでしまい、銃を取って戦うことなどしないだろう。
イラクの状況を見て北朝鮮もそんなものだろうと見誤ってはいけない。
北朝鮮はあんな生易しい相手ではない。
先制攻撃をされるぐらいなら自分のほうから先制攻撃をしてくる。
国民の国(金正日)に対する忠誠心はイラクより遥かに高い。
持っている武器も軍隊もイラクより遥かに強力である。
負けると判っていてもイラクは戦争の道を選んだ。
北朝鮮はなおさらこの道を選ぶ。
北朝鮮は産油国ではないから、攻め込んでもあまりメリットは無いが、ブッシュや彼を支えるねおコンサーヴァティヴの連中の理論は、それを額面どうりに信ずれば次は北朝鮮とならざるをえない。
さあどうする?

以   上

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