03年1月9日のテーマ どうなる2003年の株価

昨年の一月十八日このパスカルの論評で行った株価の予測は見事に的中した。
前半高の後半安であるから、もし株を買うなら短期投資に徹するべきであると強調したが、現実の株価は日経平均が一月に一万円を割り込んだものの2月はじめから上がり始め、三月には一万二千円となった。
その後若干の変動はあったが六月までは横這いの状況が続き、七月から一転下がり始めて年末には八千円台にまで下がってしまった。
つまり典型的な前半高の後半安で、もしこのパスカルの論評を信じて、短期投資である信用取引の売買をしていたらかなり儲かった筈だ。
お断りしておくが筆者の知る限りこの前半安の後半高を予測した者はほかに一人もいない。
もし誰か居たら教えて欲しいくらいだ。
「人の行く裏に道あり花の山」これは株式投資の鉄則である。
経済を専門とする多くの人が後半には景気が持ち直すだろうから株も高くなる、と予測したのだが、株は景気の予測を先取りするから、実際に景気がよくなる前に投資が行われる。
そこで株は高くなる。
ところが実際に景気がよくならないと失望と先行きに悲観的な見方が広がってやがて株が安くなる。
この十年同じパターンの繰り返しで、これを踏まえた筆者の予測だったのである。
では今年はどうなるだろうか。
相も変わらず経済人諸氏の意見は前半安の後半高である。
筆者の意見は前半高である。
だが後半安とはならないとみる。
何故ならもう充分株は安くなっておりこれ以上の値下がりの余地は無いと見ているからだ。
無配や倒産寸前の会社も含めた上場会社の平均利回りが長期金利を上回るのだから、バブル時代の異常高値を上回る異常安値なのだ。
だから高くなった株価が後半に安くなったとしても、今までのように年末の株価が年初を下回ることは無いだろう。
そこで今年は中長期の投資をお奨めする。
果たして当たるだろうか。
ひょっとすると五千円以上の値上がりが期待できるかもしれない。
だが今の世の中デフレスパイラルなどと騒いでいるが、これが何時インフレスパイラルなるか判らないという気がする。
株が上がってもそれ以上のインフレとなればあまり意味は無いが銀行預金よりはマシであろう。
インフレになれば多くの企業は名目上も実質上も利益は増えるし、借金も返しやすくなる。
銀行の不良資産も減る。
そんなことになれば金利が上がって銀行が大量に抱える国債の市場価格が下がり不良資産が増えることになるが、考えてみると期日が来れば国債は償還されるわけだから、一時的には不良資産であっても返済の期待できない不良債権ではないのでそれほど心配することではない。
政府も経済成長が名目だけでも増大すれば税収も上がり国債の償還がしやすくなるから目出度し目出度しである。
困るのは低所得者と多額預金者である。
もっともこれだけ財政状態が悪いと高金利の支払いは新たな蟻地獄となるが、デフレスパイラルよりはましであろう。
日本の景気の足を引っ張っているのは、銀行の不良債権もさることながら国債問題もそうだから、解決の方向が定まる事が必要である。
景気の為には、少子化の時代に内需増大が期待できないのだから輸出に頼るほか無いが、それでも内需は出来るだけ刺激して行くべきなのは言うまでも無い。
ところが気になることに政府の施策がそうなっていない。
それは金持ち優遇政策である。
累進課税の緩和と、課税所得最低限の引き下げである。
そもそも低所得層は所得を貯蓄に回す余裕は無いから増税分は確実に消費が減る。
いや独身貴族から税を取るのだ,彼(彼女)らは貯蓄が多いと言うかもしれないが、それなら配偶者控除はどうしたと言いたい。
こんな逆進性の高い政策を取れば内需など増える筈が無い。
金持ちをいかに優遇したところで、彼等は必要なものは贅沢品を含めて全て持っているから貯蓄や海外への資産逃避が増えるだけではないのか。
むしろ累進税率を採用し、社会保険も所得比例頭打ちを撤廃して所得完全比例制にすべきと思う。
消費税率を上げることも検討しているようだがまだ早すぎる。
今年の株価から経済政策談義に脱線したがこの問題は後日取り上げるつもりだ。
いずれにせよ株価は上昇すると考えている。

以   上

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