◆ 第1章 出来事


          それは、子供達が心おどる正月の出来事だった。

          「のび太さぁ〜ん。羽子板で一緒に遊びましょうよ。」
          「うん。やろうやろう。」

          しかし、運動音痴なのび太は、あっという間に真っ黒な墨だらけの顔になった。

          「よ〜し。今度は負けないぞ。」
          「え〜い。」

          のび太が打ち上げた羽は、とんでもない方向へ飛んでいき、
          大きな木のてっぺんに引っかかってしまった。

          「ごめ〜ん。僕取ってくるよ。」
          「あんな木に昇るとあぶないわ。あきらめましょうよ、のび太さん。」
          「だいじょぶだよ。」

          そういうと、少しは頼りになる所を見せたかったのか、のび太は大きな木をのぼり始めた。

          「のび太さん、降りてきて〜。危なくてみてられないわ〜。」

          上に昇れば昇るほど、足をかける枝は細くなる。
          その時である、

          バキッ!!!

          乾いた枝が折れる音とともにのび太が落ちた。

          「きゃ〜〜〜〜〜ぁぁぁぁぁぁぁ。」

          ドスン!

          鈍い音がした。
          この木はどれぐらいの高さなのだろう。
          何メートルあるかはわからないが、のび太としずかにはとても大きな木に見えた。

           

第2章に続く