序章 パリ大好き!! 第1章 パリの街 第2章 パリのレストラン 第3章 オペラ・コンサート
第4章 パリの観光 第5章 パリの美術館 第6章 フランス語 第7章 ミシュラン
第8章 飛行機の乗り方 第9章 レンタカーの旅 第10章 パリのホテル
第11章 パリのお買い物 第12章 パリの乗り物 第13章 お金、クレジットカード
第14章 核実験 第15章 たこやき 第16章 旅の本
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パリといえば、多くの人がまず思い出すのがフランス料理だろう。イタリア、中国、日本と並んで世界の美食の国の代表的な国のひとつというなは誰もが知っていることで、その中でもフランス料理をトップにおくひとが一番多いのではないだろうか。私もパリのフランス料理に魅せられてしまったひとりである。 フランス料理との出会いはもうすでに書いた序章。だけど書いたとおり初めは全く何も知らないところからフランス料理とのつきあいが始まった。 フランスといっても初めのうちはパリだけだった。パリの安いレストランを探し歩く時期がしばらく続いた。そのうち中村さんという人に出会った。彼は音楽雑誌のフランスからの便りを書いていた人で、フランス語が堪能なのはもちろん、とてもやさしくおもしろそうな人だと思っていた。その中村さんとパリ管弦楽団を聞いたあとでひょんなことからカフェに入ってお話しすることができた。話の内容はもう10年も前のことなので覚えていないが、中村さんのおすすめのレストランを二つ教えてくれた。ひとつは凱旋門近くのレストラン“エトワール・ヴェール”(Etoire Vert)で、フランスの主な家庭料理はなんでもあるというところ。もう一つはステーキ専門のレストラン“ル・ルレ・ドゥ・ヴニーズ”(Relais de Venise)で、パリっこには有名だということはあとでわかった。2軒とも予約不要で気楽な店で、しかも日本ではまずお目にかかれないような本当のフランス人の御用達といったところだった。
ラ・トゥール・ダルジャン 二つ星とか三ツ星とかいうレストランにはあまり行かないが、ラ・トゥール・ダルジャンには行ったことがある。ラ・トゥール・ダルジャンとは知ってる人も多いと思うが、三ツ星レストランとしては一番歴史も長く、一番有名だったと思う。(1996年のミシュランでは、2つ星に落ちている。)当時の私はまだまだ料理にそれほど興味はなくて、そんな高いレストランに自分から行ってみようなんて思ってはいなかったが、たまたま知り合った人が料理人をめざしている人だったので、話をしているうちに「どうせならラ・トゥール・ダルジャンに行ってみよう。ラ・トゥール・ダルジャンなら相手にとって不足はない。」ということでなんとまだ若い二人の貧乏旅行者が、ラ・トゥール・ダルジャンへ果敢にも繰り出すことになった。弱冠23歳の私にとっては清水の舞台から飛び降りるようなものだった。 当然予約が必要ということで、予約しようと思ったが、電話で予約する自信はないしといってコンシェルジュがいるようなホテルに泊まっているわけでもないので、どうしようかと思ったが、結局直接行こうということになってラ・トゥール・ダルジャンに「アシタノオヒル、フタリブンノセキヲトッテクダサイ。」となんと予約してしまった。 次の日は1時間も前からラ・トゥール・ダルジャンの近くで待ち合わせて、カフェでコーヒーを飲みながら緊張しながら予約の時間を待った。さあラ・トゥール・ダルジャンに繰り出したはいいが、やっぱり場違いでしたね。一階の入り口を入ったら、あれはだれだったのだろう?にこやかにエレベーターまで案内してくれたのは?エレベーターから降りたとたん、やっぱり場違いだということを思い知らされた。たくさんのボーイさん(?)に圧倒されて負けそうになったが、ここは気合い負けしてはいけないと思ってさもうまいものを食うのには慣れているような演技をした。が、きっと見破られていただろうな。 オーダーを取るときが緊張したが、ラ・トゥール・ダルジャンにしては安い定食にすることにした。その時ひとつピンチがあった。知識として、デザートの注文はメインを食べたあとにするものだ、ということは知っていた。なのにこの時は最初の注文でデザートのことを聞いてきた。えっ、何でと一瞬思ったが、玉村豊男の「パリの旅雑学ノート」で読んだことを思い出した。“スフレのように時間がかかるデザートの場合は、最初から注文を受ける場合がある。” そこで「私はスフレはいりません。」といって断った。当時スフレってどんなものか全く知らなかったが。 何を食べたかはっきりとは覚えていないが、前菜には確かカキの暖かいもの、メインには有名なカモ料理にした。当時の舌の記憶はそれほど鮮明ではないが、これはうまいー!と感激はしなかったということは覚えている。カモのソースにしても、これ以上うまいものはあるだろうなと思ったし、カキにしても少し前に食べた生のカキのほうが数倍うまいなと思った。でもやっぱり行ってよかった。窓からのノートルダムの眺めは絵のように素晴らしいし、トイレの美しさ、トイレのお手ふきがきれいなタオルで、一回一回使い捨てだったのには、あきれてしまった。一流の雰囲気にふれたひとときだった。 今いろんな本をみるとラ・トゥール・ダルジャンは決して味の面で超一流とはみなされていないことがわかる。なんとミシュランでは1953年以来実に40年以上ぶりに3つ星から2つ星に星が落とされている。それもこのところの評判を聞くと納得できる。 参考資料 読売新聞社 パリにあるレストランは、レストランという呼び方以外に、ビストロとかブラッスリーとか呼ばれるものがある。気楽に楽しめるのがブラッスリーだ。元々はビールを飲ませるところだったそうだが、もちろんワインもたくさんあるし、なんといってもカキをはじめとする、海の幸盛り合わせが楽しい。カキ、海老、ハマグリみたいな貝、小さい巻き貝などが氷をいっぱいのせた金属製のお皿に載って運ばれてくる。見ただけで幸せで、ワインと一緒に食べると究極に幸福だ。 カキにもいくつかの種類があって、フランス独自の種類はブロンとかいって丸っこいかきだ。これが高いがうまいということだが、まだ残念ながら食べたことがない。何度かオーダーしたのだが、いつも売り切れか、いいのが残ってなくて食べられなかった。今度こそはたべてやるぞとおもっているが。 海の幸盛り合わせはとにかく楽しい。普段使い慣れないナイフとフォークは関係なく手ずかみで食べることができる。というより手ずかみでないと食べられない。ときどきフィンガーボウルで指を洗いながらおいしいカキや貝類を口に運ぶのは、一見お行儀が悪いところがかえってワイルドな楽しさがある。 カキが嫌いという人は多いが、そんな人にこそパリでカキを食べてもらいたい。私の妻もカキは苦手だった。そんな妻が一口カキを食べたとたん、「おいしー!!」と感激していた。その時追加でカキ1ダース、とエビをたらふく食べた。
料理も上品だが凝りすぎていないので素直においしいといえるものが多い。(2回しか行っていないが、そう断言しよう。)前菜からデザートまで切れ目のない料理が続く。ここのスタッフこそ本当のプロフェッショナルだ。こういうサービスはなかなかお目にかかれない。一応高級っぽい店だが全く威圧感はない。食事を心から楽しめるようにお店全体でとても気を使っている。Robuchon時代のお正月にいったときは、最初に店に入ったら”Bonne Annee”(フランス語の新年の挨拶)を日本語で何というかと聞いてきた。それで「あけまして、おめでとうございます」を教えてやったが、彼らにはものすごく難しかったみたい。パリではありふれたデザートのクレームブリュレもうまかったなー。 Alain Ducasseに替わった夏に外で食べた。大きいパラソルの中で優雅に昼食を楽しんだ。中のスタッフは前回見かけた人はひとりも見かけなかったが、やはり一流のサービスということでは全く変化なかった。日陰で食べている方は気持ちいいが、料理を運んでいる方は暑そうだった。汗を吹き出しながらがんばっていた。こういう季節に上着を着なくてもいいのにと思うが、一流店はつらいね。この時はグラスでシャンパーニュを3種類飲んでいい気持ちに酔っぱらった。グラスでシャンパーニュが飲める店も少ないと思う。
パリ以外のフランス料理 Les Hospitaliers リヨンを過ぎ車でLe Poet-Lavalに着くと、道の分かりやすいところにLes Hospitaliersの標識が立っている。その標識にしたがっていくとLes
HospitaliersはLe Poet-Laval村の小高い丘の上にあった。もとは何なのか分からないがお城ではなさそうだ。個人の豪邸だったのだろうか。フロントでチェックインして部屋に荷物をおくとすぐに散歩に出た。ここは一種の芸術家村になっていて、小さいアトリエ兼画廊みたいなものが点在していた。その他のものは何もない、落ち着いた静かな町というか、何もない退屈ともいえる村だ。ホンの30分くらいで散歩は終え風呂に入って疲れをいやし昼寝をして夕食の時間を待った。 そこはとても眺めのいい場所で非常に遠くまで見渡すことができる。夏時間のため8時というのはまだまだ明るい。それにお客は私達以外誰もいない。みんなゆっくりしているものだ。料理が売り物なのでメニューも凝っていてメニューを一見しただけではいったいどんな料理なのか分からないものが多いが、何とか注文することができた。ここも数年前はミシュランの一つ星が着いていた。注文の中にコンソメスープを入れておいた。コンソメスープといったらホテルの結婚式ではたまにあるが、いつ食べても正直言っておいしいと思うことはなかった。インスタントラーメンのスープの方がうまいといったら失礼だろうか。 そのコンソメ。パリのレストランでは一回も見たことがなかった。いつか本場のコンソメを味わいたいと思っていたのでこれはそのチャンスだと思い、楽しみに待った。何しろそのスープだけで約2000円。うまくなければ許せない値段だ。 チェックアウトの時ににまたまたすばらしいことがあった。このLes Hospitaliersに来るまでの道がとても混んでいてずっとのろのろ運転できたので、次の目的地マルセイユまでの道の様子を聞いた。「マルセイユまで行きたのですが、アルル、アヴィニヨンといったところを通るとまた渋滞が予想されます。何かいい道はありませんか?よかったら英語で教えていただけませんか」ときいたら、フロントのおばさん「私は英語ができないのよ。学生時代は英語が週に1時間しかなくてあまり勉強しなかったから、ごめんなさいね。でもあなた、アルルなど通る必要ありませんよ。例えばグリニャンとかヴェゾン・ラ・ロメーヌとかすばらしい町がありますからそっちを通ったら渋滞関係なくていけると思いますよ」と教えてくれた。
オーヴェルニュ地方を旅しているときに、指揮者の山下一史さんの推薦で予約していたグールーズに行くためにトゥルニュへ行った。実はこのときはトゥルニュはただ昼御飯を食べるだけで、すぐ次ぎの町へ行くつもりだった。ところがトゥルニュの小さい町に車を止めたとたん、ヴァイオリンのイブリー・ギトリスのポスターを発見した。「へー、ギトリスが来るのか。いつかなー。」と思ったら何とちょうどその日だった。これは何という偶然ということで、すぐホテルをとってトゥルニュに一泊することにした。ギトリスもとってもおもしろかったが、レストランといえばうーん素晴らしかった。日本から予約していったので向こうも待ちかまえていたみたいで、名前を告げるなり隅っこの良い席に案内してくれた。フランスでは店の隅っこで、店全体が見渡せる席が良い席とされているようだ。 そこでいよいよ注文ということになるが、何をたのんでいいかわからないので、ミシュランで推薦してあるものをたのもうとした。私とかみさんで前菜を2皿、メインを2皿ギャルソンにつげると、「それは少し多すぎるのではないでしょうか?これとこれをひとつづつとって、二人で分けて食べられたらいいと思いますよ。」とアドヴァイスしてくれた。料理はさすが二つ星で、とってもおいしかった。前菜の海老のスープの中にあるクネル、メインはトリだったが、このおいしさは言葉では表せない。お店の歴史を感じさせる重厚な雰囲気と、本当のもてなしを感じさせるサービスと相まって心から堪能したものだった。それに結局デザートを全部食べることができなかったが、このときのデザートのひとつのフランボワーズのグラタンはいままで食べたデザートのベストといってよい。さすがのアドヴァイスだと思った。さすが二つ星は味だけでなく、心配りも一流だった。 でも星付きのレストランでも、そうでもないところもある。クレルモン・フェランでひとつ星レストランに行ったときのことだ。その時は3人でいったが、3人ともあまりおなかがすいていなかったためメインを2皿とって、それを3人で分けて食べたいと告げた。それを聞いたレストランの人は、フンと笑って馬鹿にした一瞥をくれて去っていった。ワインリストを見せられて、「どれがお薦めですか?」と聞いたら「全部!」といい放って何のアドヴァイスにもならなかった。何という態度!!星付きのレストランが全部感じがいいとは限らないことがわかった。 Michel サービス、味ともにとても満足させられたレストランのひとつにマルセイユの「Michel」がある。マルセイユ名物のブイヤベースはもちろん、魚料理のおいしい店だ。ミシュランに星なしだが載っている。タクシーで「Michel」の名を告げると、運転手さんが「あそこはマルセイユでナンバー1の魚が食べられるよ」と教えてくれた。 お店は地中海に面した絶好のロケーションにあり、店内も明るくて期待が持てる。ただ初めは店の人達が少し取っつきにくいような印象を与えた。ニコリともせずにすっすっと歩き回っている。ブイヤベースと、ブーリッド(あまり有名ではないが、ブイヤベースと並んでマルセイユの名物料理らしい)を注文した。ワインはマルセイユ近くのカシ。 ブイヤベースといえば熊本でも一度食べたことがあったし、料理の本でも写真は何回か見たことがあったのである程度のイメージを持って料理がくるのを待った。赤いスープの中に魚や、エビなどがごった煮状態で並んでいるやつだ。 Etoile vert 凱旋門近くのrue Brey Relais de Venise bourvard Peripherirue 地下鉄Porte Maillotからすぐ。ただし出口を間違ったら多少遠い。 Tour d'argent 15 quai Tournelle Paris TEL 01-43-54-23-31 FAX 01-44-07-12-04 La belle Epoque 4 place Montfort 84110 Vaison la Romaine TEL 90-36-28-52 Greuze |
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