序章 パリ大好き!! 第1章 パリの街 第2章 パリのレストラン 第3章 オペラ・コンサート
第4章 パリの観光 第5章 パリの美術館 第6章 フランス語 第7章 ミシュラン
第8章 飛行機の乗り方 第9章 レンタカーの旅 第10章 パリのホテル
第11章 パリのお買い物 第12章 パリの乗り物 第13章 お金、クレジットカード
第14章 核実験 第15章 たこやき 第16章 旅の本
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メトロ メトロの駅は当然地下にあるが、あまり殺風景な感じはしない。でかいポスターがたくさんはってあるし、そのポスターもさすがにパリで、センスいいきれいなモノが多い。自分の気に入ったポスターの前で、ちょっと気取って写真を撮るとあたかも自分が映画スターにでもなったかのようなすてきな写真が撮れる。それに駅によってはその駅の特徴を表したディスプレイがしてあってあきない。有名なところではルーブル駅では古代エジプトの彫刻が、まるで美術館かと思えるくらいの充実した展示がされている。 メトロがおもしろいのはそういう環境より、人だ、人。パリのことを人種の坩堝とはいわないかも知れないが、実際にはあらゆる国の人が住んでいるし旅行客も世界中から絶えない。その人を見るのがメトロ一番の楽しみといえる。21歳で始めてメトロに乗ったとき私の正面に座ったフランス美人は、頭のてっぺんからつま先まで真っ黒。帽子、ワンピース、靴下に靴、すべて黒で、その上黒のサングラスまでかけてフランス語の雑誌をくびを少し傾けてながめる様は、まるで映画の中のワンシーンだった。私はその婦人の膝と私の膝がさわってどきどきした。 日本では考えられないようなことを時々メトロの中で見かけることがある。ある時メトロはけっこう混んでいた。私は運良く座れたが立っている人も多かった。そんな中で大きい荷物を持った若者二人がその荷物を通路に置いてやはり私の近くに座っていた。座席と座席の間はけっこう狭いので荷物のおかげでそこは通れない状態だ。そんな状況を見ていた誰かが「こんな混んでいるときに荷物をそんなところに置かれたらかなわんなー」と非難した。それを見て「相手は旅行者なんだからそんなこと言ったって荷物が大きいんだから仕方ないじゃないか!」という具合に周りのお客同士でやり合いあいが始まった。それもけっこう激しく。まわりからも「そうだあなたが正しい!!」とかそれぞれに味方がついてヤジが飛ぶ。近くで聞いていた私と私の友人はその迫力に圧倒された。問題の旅行者はいたたまれずにすぐ次の駅で降りていったが。荷物が迷惑、それもわかる。旅行者で大きい荷物を持っているので大目に見てあげよう、というのもわかる。そこをなあなあにしないで自分の意見を主張するフランス人を見て彼らの気質の一端に触れた気がした。フランス人はおもしろい。 メトロといったら車内、連絡通路内にいるストリートミュージシャンが私たちを楽しませてくれる。これも有名なパリの風物詩でうまい人もそうでない人もパリで聞くと風情があって大変よろしい。
パリの南部に中華街がある。けっこう充実した中華街でもちろんおいしい中国料理が食べられるし、町の雰囲気もここがパリとは思えないような雰囲気でとてもおもしろい。建物や道の様子や歩いている人たちのカッコウや雰囲気がどこかのアジアの町みたいな感じなのだ。ここの中華粥を食べさせる店(ここについてはいずれ詳しく書くつもり)でそこのおもしろい店主(いつも酔っぱらったような人だ)タクシーを呼んでもらった。 運転手さんにいつものように「4人です。」と言ったら頑固に拒否される。らちがあかないようだったので、店主を呼んできたが店主がいくらいっても4人はだめらしい。結局別のタクシーを呼んでもらって帰ることになった。そのタクシー、助手席にはほとんど何も乗っていなかったのだが。 タクシーに乗っている間に二回もぶつけられた事がある。腕の太い元気そうな運転手さんだったが、まずサンジェルマンあたりから乗ってすぐに後ろから小さいワゴンに軽くぶつけられた。運ちゃん降りていってふたことみこと文句を言ったが後はあっさりあきらめた様子で、でも少し不機嫌になって目的地へ向かった。その時はお気に入りのレストラン「Le Relais de Parc」に行ったのだが、その近くでまたまた後ろから追突された。「Quelle Journee!!(なんて日だー!!」と叫んでいた。私としても珍しい経験をしておもしろかった。パリの人はよく言われるように車の傷はあまり気にしないみたい。降りるときに「あなたの車に(Pour votre voiture)」といって心持ち多めのチップ(20フラン、500円)をあげたら苦笑いしていた。 パリの有名な路上の縦列駐車。初めてそれを見たときはその芸術的な駐車テクニックにびっくりして何枚も写真を撮ったことを覚えている。本当に前後の車との感覚10cmもないのに上手に駐車しているのだ。 パリのタクシーの運転手さんとロンドンのタクシーの運転手さんはどちらが優秀か?少ない経験でいわせてもらうとロンドンの方が優秀だと思う。パリでは住所を言っても、そこが小さい通りだったりすると地図を広げて探しながら何とか目的地にたどり着く、といったケースが多い。ロンドンではそんなことは少なかったと思う。ロンドンでタクシーの運転手さんをしようと思ったら厳しい試験があってそれに合格しないといけないということを聞いたことがある。パリでもそんな試験があるのかどうか知らないが、どうもそこは適当みたい。パリでは道を知らないこともあるし、「はいここ」と言って降ろされたところが目的地から少し離れていて、歩かされることも何回かあった。 空港から町中へ、町中から空港へはタクシーがいいと思う。それはバスやRER(地下鉄のいいやつ)の方が安いが、空港に出入りをするときはたいてい大きい荷物を持っているわけで、それを手に持ってバスやRERに乗るのは非常な困難を伴う。タクシーで空港からパリ市内まで行っても300フラン(7000円くらい)なのでたいへんさを考えたらタクシーの方が絶対にいいと思う。 97年夏に私の両親と私達夫婦でパリに行った。その時は全部で4人だったのでもちろん助手席に乗る必要があったし、荷物も多い。空港から出てすぐにタクシーの客引きが来た。パリ市内まで500フラン(普通は300フランくらい)で行くという。円では1万円と少し。高めだと思ったが、普通のタクシーより立派だしトランクも大きくて家族全員分の荷物を一度に乗せられそうで、2台に分乗するより安いと思って使ったが、快適で正解だった。 バス パリの乗り合いバスには最近まで乗ったことがなかった。メトロと違ってバスは路線図が複雑で観光客の手に負えないと思っていたのだ。ところがこぐれひでこさんの「BUSで行くPARISあちらこちら」という本を読んでからバスに挑戦しようという気になり、挑戦した。そうしたら、思ったより簡単だしそれ以上に楽しい。バス、おすすめです。 使い方はやはりメトロよりは難しいと思う。メトロみたいに駅に行ってそこで路線図を見てそのまま乗ってしまう、みたいな手軽さではバスは使えない。やはりバス用の本を買う必要があるだろう。その本をよく見るとどのバスに乗ったらいいか、そしてそのバスはどこを通っていくかなどがわかる。そうしたらバス停で自分が乗るべき番号のバスを待ち、乗り込む。メトロ用のカルネ(10枚綴りのチケット、格安になる)一枚でかなりの所までは行ける。途中止まるバス停を確認しながら乗っていると降りるところを間違えることもない。メトロと違って景色が見ながら移動できるのが最高。普通の路線バスでもそこは花の都パリ、至る所にはっとするような美しい風景が待ちかまえている。 乗客もメトロより普段着のフランス人が多いようだ。それで素顔のフランス人に触れることができる。小学生や買い物袋を持ったおばさんなど生活感あふれるフランスを見ることができる。そして、これはフランスに限らずヨーロッパの至る所で見られる風景だが、老人がバスに乗ってきたときが見事だ。若い人がサッと席を譲る。日本でもこういうことはあるかもしれないが全く違うのだ。何が違うか。日本の場合、「さあどうぞ」、「ありがとうございます」という会話が席を譲るときにはつきものだ。でもヨーロッパは少し違う。たとえばバス停の20m手前からバス停に老人が立っていることが見えると、次の瞬間その辺にいる若者が4,5人すっと立ちあがる。そしてバス停に止まって老人が乗り込んでくると老人は空いている席に当然のようにして座る。座ったお年寄りは誰から席を譲ってもらったのかはわからないケースも多い。こういう振る舞いを何回か見たことがある。それも外見はちょっとやばそうな青年達でもこのことはもうしっかり身についているようだ。この点、文化の違いに唖然とさせらる。 モンマルトルの丘には有名なサクレクール寺院、似顔絵書きがたくさんいるテルトル広場などあって楽しい。観光客ばかりといわれても、実際私も観光客なので一緒になって楽しめる。そのモンマルトル、丘の上にあるので歩いてまわるのはしんどい。そこでモンマルトルのバス、その名も「モノマルトロビュス」が活躍する。モンマルトルのふもと(歓楽街ピガール広場)からサクレクールまで環状線になっていて、途中どこでも好きなところで乗ったり降りたりできる。狭い曲がりくねった道をけっこうスピード出してバスは走る。乗っている方は身体を左右に大きく揺らしながら急な坂を上り下りすることになる。このバスも楽しくおすすめだ。 |
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