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篠崎史紀氏のCDといってもまだそんなにたくさんはないが、どれも個性的で楽しいものばかりなので聴いたことのない人はぜひ聴いてほしいと思います。
デュトワ=NHK交響楽団
プロコフィエフ:ロメオとジュリエットより、 交響曲第4番
篠崎史紀のCDというわけではないが、NHK交響楽団のメジャーレーベル初登場のCDとして話題になっているのでとりあげた。演奏内容はNHK交響楽団が世界の一流オーケストラのひとつであることを、高らかに宣言したかのような説得力のある演奏になっている。プロコフィエフのロメオとジュリエットは、デュトワの手兵のモントリオール交響楽団とのCDもあり、私のお気に入りのCDのひとつだ。ここでのNHK交響楽団はモントリオール交響楽団より重心の低い響きで、ある意味では悲劇の音楽の表現にはより適しているといえるかも知れない。デッカの百戦錬磨のプロたちが作り上げた音も美しい。
交響曲の方はまだあまりなじめないのでよく聴いていない。
このCDのレコーディングについてビオラのフォアシューピーラー小野富士(ひさし)さんから興味深い話を聞いた。交響曲はNHK交響楽団のヨーロッパ演奏旅行で取り上げられ何回も演奏して、最後にウィーンで録音された。しかし、レコーディングの時のデュトワは演奏旅行の時とはまるで別人で真っ赤な顔で指揮していたそうだ。CDで後世に音を残すことがいかに大変なことかを、その時N響のメンバーの大半の人が初めて知ったという。
ウィーンのレコーディングでの一幕。録音もおしつまってあと1時間半というところまできて休憩になった。もう緊張の連続で楽員も疲れがたまっていた。その時デュトワは「みなさん、15分間の休憩で、コーヒーを飲んでもいいし、いいワインを飲んでもいいし、何してもいいからとにかく自分の最高の状態になって戻ってきて、残り一時間のレコーディングに臨んでほしい」といって自らも控え室に消えていったそうだ。
篠崎史紀 ロマンチック・ヴァイオリン・アルバム
ラフ:カヴァティーナ
ゴセック:ガボット
マリー:金婚式
白石茂浩:ファインタジー
ボッケリーニ:メヌエット
ドヴォルザーク(クライスラー編):ユーモレスク
マスネ(クライスラー編):タイスの瞑想曲
クライスラー:ベートーヴェンの主題によるロンディーノ
クライスラー:美しきロスマリン
クライスラー:愛の悲しみ
クライスラー:愛の喜び
グルック(クライスラー編):精霊の踊り
ポルディーニ(クライスラー編):踊る人形
クライスラー:中国の太鼓
サラサーテ:ツィゴイネル・ワイゼン
ウェーバー:田園風舞曲
デュニーク(ハイフェッツ編):ホラ・スタカート
フォーレ:夢のあとに
篠崎史紀(ヴァイオリン)
篠崎朝子(ピアノ)
録音:1991年7月23,24日、秋川キララホール
マロ君の初めてのCD。ほとんどの曲がヴァイオリンの小品としては超有名な曲だけに、このCDの愛好者は私の周りでも多い。こういう小品はマロの得意とするところでどの曲も実におしゃれに仕上がっています。このCDは、もちろんじっくり聴いてもいいが、BGMとして聴くのにもぴったり。
クライスラーはウィーン情緒たっぷりの曲を書いたが、ウィーンに長く住んだマロ君としては第2の故郷の作曲家みたいな親近感を持っている。ウィーンの雰囲気を漂わせながら、しかし、マロの個性はしたたかに刻んだ他のどの演奏とも似ていない、しかも、ウィーン風のクライスラーだ。
ヴァイオリンの代表作チゴイネル・ワイゼンとホラ・スタカートは、彼のずば抜けたテクニックを聴くのにも最適だ。前者のジプシー風の奔放さをこれだけえぐく表現しているもは聴いたことがない。後者の文字通りスタカートを多用した曲だが、彼のテクニックが見えないのが残念だ。専門的なことになるが、弦楽器はスタカートをするのに弓を上下させて(弓を動かす方向を変えて)演奏するのが普通だが、上げ弓、または下げ弓だけで、ちょうど弦の上を弓が跳ねながら移動していくような奏法もある。ただこれは素人には全く手に負えない高度なテクニックなのだ。しかも、このテクニックは上げ弓より下げ弓でやる方が難しい。上げ弓ではできても下げ弓ではできない人も多い。マロは上げ弓下げ弓自由自在にあやつる。その演奏姿は見ていてもすかっとする爽快さがある。CDでは音だけだが・・・。でもこのホラ・スタカートの冴えたセンスも一度聴いたら忘れられない。
アレンスキー:ピアノ三重奏曲第1番、第2番
高橋裕希子(ピアノ)
篠崎史紀(ヴァイオリン)
瀬越 憲(チェロ)
録音:1992年1,2月 中新田バッハホール
アレンスキーのピアノトリオは最近では少しずつ取り上げられてきているように思うが、私はこのCDで初めて聴いた。これは、誰にでも親しめる名曲だと思う。第1番はちょうどチャイコフスキーのピアノトリオ「偉大な芸術家の思いで」と似た音楽で、チャイコフスキーと同じように亡くなった人に捧げられているので曲全体に沈痛なトーンが流れている。2曲ともこれからもっと聴かれるようになるのではないか。
ボロディン:弦楽四重奏曲第2番ニ長調、アレンスキー:弦楽四重奏曲第2番イ短調作品35
ENSEMBLE SAKRA
篠崎史紀、高田あずみ(ヴァイオリン)
小林秀子(ヴィオラ)
金木博幸、藤森亮一(チェロ)
録音:1994年3月 秩父ミューズパーク音楽堂
ENSEMBLE SAKRAはマロ君が第一ヴァイオリンを務めるアンサンブル。日本のオーケストラの主席やソリストからなるスーパーアンサンブル。ボロディンの冒頭からその美しさに引き込まれる。とにかく生きのいいアンサンブルを聴かせてくれる。マロの
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調作品96「アメリカ」、アレンスキー弦楽四重奏曲第1番ト長調作品11
ENSEMBLE SAKRA
篠崎史紀、鈴木理恵子(ヴァイオリン)
小林秀子、川本嘉子(ヴィオラ)
金木博幸、藤森亮一(チェロ)
録音:1994年3月 秩父ミューズパーク音楽堂
弦楽四重奏の名曲「アメリカ」を含む最新のCD。
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