◆刑事ジョン・ブック目撃者◆
(WITNESS 1985米)
原案:ウィリアム・ケリー、アール・W・ウォーレス
監督:ピーター・ウィアー
脚本:ポール・シュレーダー
出演:ハリソン・フォード、ケリー・マクギリス、ルーカス・ハース
アーミッシュであるレイチェルの息子サミュエルは、駅のトイレで偶然にも
殺人事件を目撃してしまう。事件の捜査にあたる刑事ジョン・ブックは、
彼の証言を元に犯人を割り出すが・・・。
とにかく、アーミッシュの村が美しいのです。風景も、そして、人の心も。
そして、その、暴力とは無縁の世界を巻込んでしまった殺人事件。
2つのまるで異質の世界が、1人の少年が目撃した事件によって思い掛けない
接点を持ってしまう。
初めてこの作品を観たときは、「アーミッシュ」という言葉を知りませんでした。
ただ、いわば治外法権みたいに社会のほかのところから独立して平和に
暮らしている人たちという認識だけでした。その後、小説を読んで、
多少なりともアーミッシュについての知識を得てから観なおして、
彼らの生活は、深い信仰に基づくものであることが、少し分かってきた気がします。
老人は言います。
「悪しき行いを見れば自分もそれに染まる」と。
穏やかで、心乱すこともない、そういう世界の中で言われると、なんだか、
それが妙に実感を伴って聞えるものですね。
そして、目撃者サミュエルの母レイチェルと、ジョンとの心の交流。
最初にあるのは、おそらくは正反対の世界に属する相手への反発。レイチェル
の方には、そういう世界から幼い息子を守りたいという思いもあります。
それが、どこでどう変って行くのか、人間の心って不思議ですね。
それは、殺人事件という非日常の中で増幅された感情かもしれない。
でも、だからと言って、事件が終れば消えてしまうというものでもない。
2人のダンス・シーンは、とても情緒があって素敵でした。
レイチェル役のケリー・マクギリスの凛とした美しさは、しっかりした信仰を
持った女性にとてもぴったりです。彼女と、ダニエル役の
アレクサンダー・ゴドノフは、「ノース/ちいさな旅人」でも、
アーミッシュ姿で出演していますね。
また、職歴を活かして(?)大工仕事をご披露してくれるハリソンさんも、
素敵だったりします。
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