◆カンバセーション/盗聴◆
(THE CONVERSATION 1974年 アメリカ)


監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:フランシス・フォード・コッポラ
出演:ハリソン・フォード、ジーン・ハックマン、
   ジョン・カザール 、アレン・ガーフィールド


「盗聴」「盗撮」。
こういうのって、人の覗き見趣味を満足させる誘惑を持っているのでしょうね。
実際、今では、探査機を使わないと見付けられない盗聴器がいろいろあるみたいで、
考えたら、怖くなってきます。
こういうのって、聞かれたら困る会話をしているかどうか、
っていう問題じゃないですから。。
自分(たち)だけの時間と思っていたら、こっそり誰かに侵略されているなんて。

ハリー・コールの仕事は、そんなふうに、誰かを付けまわし、
会話を録音し、写真を撮り、依頼主に渡すこと。
その腕に関しては、間違いなく超一流。
道具を自分で改良したり、作り出したりするのもお手のもの。

だけど、すごく寂しい人だわ。
恋人にも本当のことを言えず、心を開くことができないなんて。
完全には、信頼しきっていないのね。
そういうの、女には、よく分かるんです。
特に、好きな人のことだったら。
彼女が可愛そう。

ジーン・ハックマンの、ちょっとくたびれたような感じが、そういう
中年男に、ぴったりでした。
そう、そうやって、人の裏側を盗み見ているうちに、だんだんと、
いろんなことに神経質になっていく男。
彼は、自分の盗聴技術に、ものすごく自信を持っていて、それを駆使して
盗み取った音をきれいに再生することにある種の情熱を燃やしています。
でも、あることをきっかけに、自分も、例外ではないと気付いてしまう。
自分だけが「こちら側」の人間ではないということ。
なまじっか知識があるだけに、そうなったとき、どんどん悪い方に
想像が進んでいくのかもしれません。


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