◆白い婚礼◆
(NOCE BLANCHE 1989年 フランス)
監督:ジャン=クロード・ブリゾー
出演:ヴァネッサ・パラディ、ブルーノ・クレメール、リュドミラー・ミカエル、
ジャン・ダステネグレ他
高校生が、先生に憧れるということ自体は、珍しくもなんともありません。
私だって、高校のときには、夢中になってる英語の先生がいて、英作文の
添削をしてもらったり、英語のペーパーバックを借りたりして、なんとか
少しでも話をする機会を増やそうと一生懸命でした。
でも、マチルドのフランソワへの想いは、もっと、ずっと深くて強くて、
単なる憧れなんかではありませんでした。
恵まれない家庭環境に傷ついている彼女は、教師フランソワに、どんどん
夢中になっていったのです。
最初は、その優しさをもっと自分に向けてほしいというものだったのかも
しれません。でも、きっけかがどうであっても、本当の恋は、始まってしまったら
どこまでも走るしかなかったのです。
そんなマチルドに、ヴァネッサ・パラディは、本当にぴったりでした。
フランソワも、マチルドの強烈なアプローチに心を動かされます。
だって、あんな、ひたむきな目に見詰められて、拒むことができるでしょうか。
ましてや、彼女の孤独や、絶望や、何を自分に求めているかが、分かってしまう
のですから。
でも、フランソワには、家庭も仕事もあります。
そして、いっときは、マチルドの情熱に流されそうになったものの、ふと我に帰って
守りに入ろうとするのです。
マチルドにとって、これ以上の裏切りがあるでしょうか。
やっと見付けたと思った帰る場所から、放り出されてしまったのです。
でも、マチルドには、他に帰る場所なんてないのです。
どうしようも、ないのです。
そんなマチルドのとった行動を、誰に責められるでしょうか。
それが、悲劇をいっそう深めたのだとしても。
マチルドが、心の平穏を手にすることを、心から願ってやみません。
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