◆アンナ・カレーニナ◆

ロシアの文豪、トルストイの原作、今回のソフィー・マルソーのもので、
7度目なのですね。私は、リバイバルではありますが、過去に、グレタ・
ガルボのものと、ヴィヴィアン・リーのものを観ています。

この3つでの比較になりますが、今回のアンナは、ちょっと物足りなかっ
たような気がします。
ソフィー・マルソーは、確かに美しかったです。
その中に、上品さもあったと思います。
グレタ・ガルボのような気品や、ヴィヴィアン・リーのような激しさは
ないものの、ソフィー・マルソーは、とても魅力的な女優さんだと思い
ます。
でも、「アンナ」としての激しさに欠けるような気がしてしまうのです。
アンナ・カレーニナという女性は、私にとって、とてもお気に入りのヒ
ロインで、自分なりのイメージが私の中にできあがっているために、よ
けいにそう感じるのでしょう。
そして、アンナが、ああいった結論を出すにいたる心理的な葛藤が、な
んとなく伝わってこないのです。
そこには、愛しい子供と引き離されてまでも一緒にいたい恋人への激し
い想いと、その恋人の気持ちが、揺れていくことへの深い絶望、そうい
うものがあるはずなのに、なんとなく、それが伝わってこないのです。
恋人に関して言うなら、ショーン・ビーンは、かっこいいのですが、こ
の役には、あまりにも「強すぎた」ように思います。なぜなら、彼の迷
いが、アンナをより追いつめていくはずだからです。

なんだか、辛口な感想になってしまいましたが、これが、初めて観る
「アンナ・カレーニナ」であったなら、かなり気に入っていたと思いま
す。音楽も、風景も、とても素敵でした。
そして、印象的なシーンが、そのまま今回の映画でも使われているのを
見たときの嬉しさ。列車の煙をとっても効果的に使っていました。とく
に、二人の再会のシーンは、ぐっとくるものがあります。

「私の中のアンナ」とのギャップはあったものの、やはり素晴らしい作品だと思います。

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