◆愛と喝采の日々◆
(THE TURNING POINT 1977年 アメリカ)


監督:ハーバート・ロス
脚本:アーサー・ローレンツ
出演:シャーリー・マクレーン、アン・バンクロフト他


かつてプリマの座を争い、一方は家庭を選び、一方バレリーナとしてのキャリアを
選んだディーディーとエマ。
今、それぞれに選ばなかった道を思わざるをえない2人。
どうして、どちらかを選ばなければならなかったのでしょう。
バレエと家庭。
両方を望むことは、欲張りなのでしょうか。
決して、現在に不満があるわけでなくても、ついつい考えてしまう別の人生。
エマの所属するバレエ団の公演がディーディーの町にやってきて、久々の再会。
それが、きっかけでついつい心をよぎるあれやこれや。

エマは、そろそろ第一線からの引き際だと周囲の人間に見られていることを
意識せざるをえない時期に来ています。
でも、彼女を見守る周囲の人たちは、とても温かいですね。
ベテラン振付け師、バレー団主催者。
特に、かつてエマと同じ立場を経験しているはずのダカロバの存在は大きいです。
なんて素敵に年齢を重ねていることか。
何かとぶつかる若手振付け師もいますが・・・。

それから、ディーディーの夫ウェインの存在。
穏やかに妻を包んでいる感じ。
子供たちも、そんな父親が大好きなのですね。
見ててとても温かい気持ちになれました。

そんな2人にとって、ディーディーの長女エミリアの存在は微妙。
お互いに、彼女の生きる道を、自分の道が正しかったことの証明にしようと
必死という感じ。
エミリアの人生は、エミリアのものなのに。
エミリアのバレエの才能は、母親譲りでしょうか。
でも、バレエを続けながらも、バレエ以外の道をふさいでしまわないでいます。
彼女のバレエ姿は、本当に素敵。

そんなエミリアの気持ち。
母親への愛情と反発。
名付け親でもあるエマへの共感。
恋とバレエの間で揺れる気持ち。
ユーリへの恋と、そのバレエへの憧れは、また別のものだから。

バレエのレッスン・シーン、舞台のシーン。
どちらも素晴らしいです。
踊っているのは、プロの方達なのでしょうね。
実際に生でバレエの舞台を観たことがなくても、伝わってくるものがあります。

あたらずさわらずで来ていたディーディーとエマの派手なケンカは、びっくり。
女同士のケンカで、そこまでやるか〜。
お互いに、言いたいことを言い合って、あそこから、本当の関係が
始まるのでしょうね。

人は、何かを選んだ時、何かを切り捨てずには前に進めない。
そんな選択を迫られる時が必ずあるのでしょう。
そんな時、後悔しないですむような選択ができたらいいですね。


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