◆海辺の家◆
(LIFE AS A HOUSE 2001年 アメリカ)


監督:アーウィン・ウィンクラー
脚本:マーク・アンドラス
出演:ケビン・クライン、ヘイデン・クリステンセン、
   クリスティン・スコット・トーマス他


昔気質にひたむきに建設の仕事を続けるジョージ。
ああいう、ジョージみたいな男と付き合うのって、
ものすごく大変そう(笑)
冒頭、朝から、いきなりアレだし(笑)
でも、恐らくはクライアントへのプレゼンあたりに使うのであろう
家のミニチュアを作る姿は、なんとも愛しかった。
それだけに、上司のあの勧告には、頭にきちゃって、だから、
その後のジョージの行動、やっちまえ!って思ったし。

その後、余命いくばくもないことを知り、自分が1番やりたいこと、
ずっと、やりたかったことをやろうと決意するジョージ。

息子と、念願だった家を建てること。
離婚した妻に引き取られている息子サムと。
そのサムの荒みぐあいは、見ていて痛いほど。
煙草なんて当たり前、化粧に顔ピアス、ドラッグ。
部屋には鍵を付けて、母親とも、その再婚相手の義理の父親とも、
弟達とも、まともにコンタクトを取れないサム。
その癖、自分が1番傷付いた顔をして。
彼は、幼い頃、両親が離婚する時に、何を見てきたの?

そんなサムを、彼の夏休みの計画を無視して、強引に
「一緒に過ごすんだ」と強制したジョージ。
病気のこと、何も言わないのね。その気持ち、よく分かる。
言いたくない。大事な思い出に病気の影を落としたくないし、
病気だから、なんて理由で一緒にいてほしいのじゃないから。

当然のように、最初のうちは、ひたすらジョージに反発するサム。
新しい家を建てるために、古い家を、まず壊す。
それすら手伝うことなんて思いもしないぐらい。
ジョージってば、しかも、わざわざ、挑発するようなことを言うし。

元妻のロビンだって、ジョージのやることにあきれ気味。
でも、ジョージは、必死なんですよね。
彼が息子に遺せるものは、もう、それだけだから。

自分で家を建てるというのは、ものすごいこと。
いろんなトラブルも起こります。
でも、ジョージの姿は、少しずつ、みんなを変えて行きます。
最初は、一人っきりの作業。
それが、少しずつ、人を集めていく様子は、、、

自分の生命の終りが見えるって、恐ろしい。
とても、怖いこと。
でも、ジョージのように、その最期をせいいっぱい、燃やす事が
できるのは、とても幸せでもあるのでしょう。

それは、ロビンの心をも大きく変え、その夫の心をも、、、
恐らくは、ジョージ以上に仕事の虫だったのかもしれない
ピーターの変化は、目を見張るほど。
彼は、ロビンを、本当に大事に思っているのね。
ただ、それを上手に伝えることができずにいただけで。

いろんな人の、いろんな思いが胸にあふれて、
後半は、もう、涙が止まらなくなっていました。
みんなが幸せそうでも、それが、いっそう泣けてしまう。
楽しいシーンでも、笑いながら涙がこぼれる。

ジョージは、本当に素敵な贈り物をしてくれました。

(2002.7.20 パラマウント・ユニバーサル・シネマ11)


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