◆インファナル・アフェア◆
(INFERNAL AFFAIRS/無間道 2002年 香港)


監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
脚本:アラン・マック、フェリックス・チョン
出演:アンディ・ラウ、トニー・レオン、
   アンソニー・ウォン、ケリー・チャン他


警察からマフィアへ。
マフィアから警察へ。

本当の身分を隠して潜入する2人の男。
本当の自分を隠して生きる10年。
それは、いったい、どんなものなのだろう。
たった1つのミスさえも許されない。
命取りになる。
マフィアに潜入しているヤンにとっては、
まさしく文字通りの意味で。

チンピラとしての行動の行き過ぎを、
自分をそこに送り込んだ警視に咎められた時のヤンの言葉。
あまりにも辛くてやりきれない。

マフィアから警察に潜入したラウ。
警察学校で、突如退学となったヤンを見送る表情。
本来、自分が属していないところで生きる羽目になるのは、
息苦しく、何かに絡め取られたような感覚を
常に感じずにはいられない。

そんな2人の出会いのシーン。
音楽は、あんなにも、たやすく人の心を近づける。
それぞれに、自分の戻りたい場所にいる相手だとも知らず。
相手が、そこに、スパイとして存在しているとも知らず。

大きな麻薬取引と、その検挙の失敗によって、
それぞれの組織にスパイがいることが明らかになってしまう。
恐ろしいまでの緊迫感。
その、取引シーンと、それを検挙しようとする警察の動きも、
固唾を呑んで見守っていたのだけど、その後は、
本当に、一瞬たりとも目が離せない。

10年は、別人として生きるにはあまりにも長い。
演じているのは、どっちの自分なのか。
善人か、悪人か。
書いていて、唐突に、O.ヘンリーの短編「20年後」を
思い出してしまった。

偽りの身分の中で、2人の男がそれぞれに見付けた
心安らげる場所。
本当のことは言えないままだけれど。
それでも、そういう場所を2人が持っていることに、
心から、泣きたいぐらいにほっとする。

ラスト、あまりにも大きな感情の流れに圧倒されて、
言葉が出なかった。



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