◆あかね色の空を見たよ◆
(2000年 日本)


投稿拒否。
不登校。

言葉は変わっても、その中身は変わりません。

いろんな理由から、心が、体が学校を拒否するようになってしまう。
1番辛いのは、なんと言っても本人でしょうが、それが、長引けば長引くほど、
最初は心配していた家族も、だんだん、ささくれだってしまう。

ヒロシが、家にこもっている様は、見ていて本当にしんどかった。
先生が迎えに来るからと起こしに来る母親に、ついつい暴言を吐いてしまう。
言われた方も傷つくけれど、言った方も、それ以上に傷ついてしまう。
窓から外に逃げ出すところは、心が痛みました。
それに、学校に行く気になって、せっかく歩き出したのに、体がそれを拒否して、
結局、学校には着けないなんて。

母親というのが、また、息子を思うあまりに、ついつい、感情的になってしまって、
結局のところ、息子との距離を広げてしまうタイプ。
一生懸命なのは分かるのですが、「それはまずいよ」って、何度も思いました。
特に、学校に行く途中でリタイアしてしまった息子への言葉は・・・。
何年も続く息子の不登校に、心に余裕がなくなっているせいもあるのでしょうけど。

その点、父親は、ちょっと鷹揚。
息子が、畑仕事には興味を示すのが分かっているから、息子なりの道を見つければ
いいと考えて見守っているのですね。そうして、絶望的になりがちな妻を支えている。

最初は、弟の不登校をうとんでいるだけだと思っていた兄さん。
これが、なかなか、しっかりしていて、ちゃんといろんなことを考えてる。
弟を見ていて、よけいにしっかりしたのかもしれないけど、
すごくまっすぐな心の持ち主だわ。

それから、「ごんぎつね」の女の子。
最初は、男の子かと思ったけど(笑)
可愛かったな〜。

中学校の卒業は、なんとなく、厄介払いみたいな感じで、いい気はしなかったですが、
それでも、ようやっとヒロシも、なんとか、前に進む気になれたのです。

道はあいかわらず厳しいけれど、表情が、だんだん変わっていくのがよかったです。
決して、1人じゃないしね。
学校だけが全てじゃないし。

人と分かり合うのは、本当に大変。
親子だから、分かり合えるかと言うとそんなことはまったくなくて、やっぱり、
お互いの歩み寄りと、伝えようという意思が大切。
そこで、一方が、どうやって伝えるべきか分からなくなって、パニックを起こして
しまうと、もう一方は、途方に暮れ、悩み、やがて、相手への憎しみすら覚える。
でも、本当は、それは、相手を大切に思って、理解したいと思うからこそ。
どうでもよければね、立ち去ればいいんだもの。

ラストは、不覚にも涙ぐんでしまいました。
最初のうちは、学校の「道徳」の授業とかで使う教材みたいだわ、
なんてことを思いながら見てたのですけど。。。

                            (2000.11.23 札幌ピカデリー2)


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