◆愛ここにありて◆
(HERE ON EARTH 2000年 アメリカ)


監督:マーク・ピスナースキー
脚本:マイケル・セイズマン
出演:クリス・クライン、リリー・ソビエスキー、ジョシュ・ハートネット、
   マイケル・ルーカー、ブルース・グリーンウッド、アネット・オトゥール他


ケリーは、最初は、鼻持ちならないいやな奴でした。
高校の卒業祝いに父親から高級車を贈ってもらって、挙句に校長先生を
なめきった態度。
そんなだから、彼も、彼の取り巻きも、小さな街では敬遠されています。
当たり前!
でも、ケリーたちは、それで、いっそう、面白くない思いをしている。
悪循環。

そのくせ、メーブルズ・テーブルというダイナー立ち寄ったりして。
オーダーを取りに来た、店の娘のサマンサに軽口をたたいてしまう。
当然、彼女の幼馴染で、彼女のことを好きなジャスパーが、いい顔を
するわけがなく。。。
挙句に果てに、子供みたいなケンカ。
そして、危険なカーレース。
私は、スピードは大好きですが、あれは、あまりにも危険過ぎ。
やばい!と思ったときには、とんでもないところにつっこんじゃった。
当然、どちらもおとがめなしとはいきません。
実際に突っ込んだ車がどっちのものだったかなんて、問題じゃありません。

で、判事さんの名判決!
首謀者(?)は2人とも、焼け落ちた店の建設現場で働くこと!
こういうのって、いいと思います。
自分でやったことの責任を自分でちゃんと取ること。
それって、大事ですよね。
この辺から、かなり、お話にのめりこみはじめました。

でも、まだまだ、ケリーは、あいかわらず嫌な奴。
建設現場で働くために、ジャスパーの家に居候させてもらっているのに、
ものすごいヤな態度。
金持ちのドラ息子が、社会の役に立つことを強制されて、ふてくされてるのが
ミエミエ。
可愛い妹がラルフを紹介してくれたっていうのに(^^;

でも、それが、たった1つの詩で変わることもあるのですね。
たった1つの詩が、どら息子の仮面をさっと取り去ってしまうことって。
そして、彼に対するサマンサの態度が変わります。
そして、彼の表情も。
本当は、とても心の柔らかい少年の表情へと。

通い合った心の美しいこと。
誰にも、それを止めることはできません。
違う世界に生きてきた2人で、それぞれの世界の仲間が引きとめたとしても。
美しい自然の中で、2人は寄り添います。

2人の恋を応援したいのと同じぐらい、ジャスパーのことも応援していました。
だって、もう、これ以上はないってほどサマンサを想っているのですから。
それも、自分本意にではなく、ひたすら相手の幸せを願うという、
とても美しい形で。
終盤の彼のケリーへのセリフは、もう、涙なしでは聞く事ができませんでした。
それどころか、ほとんどしゃくりあげるような状態になっちゃいました。
あんなふうに、誰かを想うことができたら幸せ。

サマンサとジャスパーの両親もとても温かくて、子供たちがあんなに
いい子に育ったのは、確かにこの両親のおかげだと疑いもなく肯くことができます。

しっかり前を見据えて歩くサマンサは、誰よりも美しかったです。
あんなふうに強く生きていきたいと想いました。そう、心の底から。

                                  (2000.12.1 シネマカリテ)


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