◆死者の学園祭◆
(2000年 日本)
― THE ORIGINAL BOOK
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『死者の学園祭』
作者:赤川次郎
出版:1973年 角川文庫ISBN4-04-149710-8
― STAFF & CAST
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監督:篠原哲雄
脚本:安倍照男、山田珠美
出演:深田恭子、加藤雅也、内田朝陽、セイン・カミュ、筒井康隆、根津甚八、
宮崎美子他
― SUMMARY
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80年前に手塚学園で起こった悲しい恋の物語。
今、その物語を脚本にし、演劇部で上演しようとしていた1人の少女が自殺した。
それから、演劇部の部長である結城真知子の周りで様々な事件が起こり始める。
― COMMENT
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赤川次郎の作品が原作ということと、深田恭子主演ということしか知らずに
劇場に行き、監督が篠原哲雄と知って期待が高まったのでした。
なにしろ、「月とキャベツ」を始め、この監督の作品とは相性がいいのです。
そして、やっぱり、期待に違わぬ作品に仕上がっていました。
まず、道具立てが、原作以上にロマンティック。
80年前の悲しい恋。
それとつながる美しいドビュッシーの調べ。
ヒロイン真知子の、教師倉林への恋。
彼がはずせないでいる指輪。
どれも、原作にはない設定です。
原作が書かれた時代との違いを思わせるシーンもたくさん。
舞台は、いかにも現代なミッション系の高校ですから。
まずは冒頭、真知子が、親友、由子が残した「青い瞳の天使」の上演を、
校長であり、神父でもある手塚氏に掛け合う場所は告解室!
しかも、その途中で携帯なんて鳴っちゃうし。
お〜い、そんな大事な話をするときは、電源を切っとかんかい(笑)
しかも、授業中に、携帯のメールのやりとりしてるし。
う〜ん。今は、メモを回す代りにああいうことしてるのねぇ。
でも、やり方は違っても、ああいうことが楽しいのは、今も昔も同じ♪
で、問題の遺作となった脚本「青い瞳の天使」の稽古が始まって明らかになる
悲しい恋の物語。
メトカフ役のソーンダース先生には、どうやら、それが、自分自身の
ことと重なって苦しんでる様子が見えて、先行き不安。
悲恋の原因ともなった磔のピアノ。
そのピアノでドビュッシーの「月光」を弾くことで、過去の恋と自分の恋を
なぞらえ、好きな人に想いを伝えようとする。いかにも、ロマンティック好きな
女子高生に似つかわしくていいですね。
でも、そのピアノに置かれた楽譜が、ショパンの「別れの曲」に変わってしまう
なんて。
この作品の中には、いくつもの恋が出てきます。
真知子も、演劇部顧問である倉林に恋をしています。
でも、倉林は、教師と生徒という以上の理由で真知子の思いを拒否します。
亡くなった奥さんとの結婚指輪をはずせないから。
それだけの深い悲しみが、まだ、理解できない真知子には、これがとても
切なくてもどかしいのです。
雨の中でのやり取りは、見てて胸が痛みました。
原作では、真知子の恋の相手は別にいますから、ものすごく大きな違いですね。
そんな手塚学園に転校してきた神山という男子生徒。
なんだか、何を考えているのか、つかみ所のない少年。
事件に無関係には見えないのですが、悪い子にも見えないし???
やがて、事件のベールが少しずつはがされていきます。
見事な推理で全ての謎を解き明かし、学園祭で真相を明らかにするお膳立てが、
映画と原作とではかなり違っています。
それは、真犯人像にも現れています。
真知子のセリフがまた切なくて、思わずぐっときてしまいました。
でも、全てが終って、一回りも二回りも成長した真知子の笑顔が素晴らしかったです。
彼女なら、この事件がつけた傷を乗り越えて、強く生きていくことができるって、
そう信じられる、そんな笑顔でした。
それにしても、篠原監督は、女の子を撮るのが本当に上手いですね。
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