◆裏窓◆
(REAR WINDOW 1954米)
原作:『裏窓』ウィリアム・アイリッシュ
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:ジョン・マイケル・ヘイズ
出演:ジェームズ・スチュアート、グレース・ケリー、レイモンド・バー
足を骨折して自宅療養中のカメラマンジェフは、自宅の裏窓から見える
アパートの住人を、こっそり観察することで退屈を紛らわせていた。
ある日、彼はその窓の1つで、夫による妻殺しとしか思えない状況を
目にしたのだが・・・。
ヒッチコック監督作品というのにつられてビデオで観て、一気にはまりました。
そして、原作者のウィリアム・アイリッシュ(コーネル・ウールリッチ)を
読み始めるきっかけになった1本でもあります。
アイリッシュ作品の持つクールなところが、すごく魅力的なのです。
だから、そういう彼の作品『死者との結婚』が、「くちづけはタンゴの後で」
という、とても素敵なラブコメになったときは、意外ではありましたが、
でも、とっても嬉しかったのでした。
足の骨を折って、自由に動き回ることができないという状況は、行動的な
カメラマンにとっては、ものすごく、退屈でもどかしい状態でしょうね。
だからこそ、そこに座ったままでできる「観察」ということに、気持ちが
集中できたのでしょう。そこには、実に様々なドラマがあって、まさに悲喜
こもごも。どの1つの窓をとっても、それだけで1つのドラマが作れそうな
ほど、バラエティに富んでいます。
もちろん、言うまでもなく、彼の行為は、「観察」と言うと聞えはいいですが、
実際は「覗き」なんですよね・・・。
でも、それが、ひょんなことから、殺人事件に関わることになるなんて、
思ってもみなかったに違いありません。
彼が不審に思ったのは、ある窓の中で、「病弱な妻と、かいがいしく看護する夫」
の構図に、不意に変化が訪れたことです。夫は、バスルームで何やら大工仕事の
ようなことをし、大きなトランクを持ち出しました。そして、それ以来、妻の姿が
見えないのです。(あいつは、妻を殺したんだ)彼はと確信した彼は、警察に連絡
しますが、とりあってもらえません。それも無理はないですよね。
粘りに粘ってなんとか警察を動かしたものの、妻は転地療養中ということで
一件落着。
そこで活躍するのが、ジェフの恋人グレース・ケリー嬢。
彼女、本当に美しいですね。
この作品でも、ジェームズ・スチュアートと、美男美女のカップル探偵です。
しかも、スチュアート氏が、骨折で動けない分、危険な現場検証(?)まで
こなしてくれます。いつ、犯人が戻ってくるか分からないわけですから、
これは、本当に危険です。
しかも、そうやって、いろんな方法で接近して行けば、やがて、相手も、
自分を探っている人間がいることに、当然気づきます。
そして、犯人がどうやって反撃に出てくるのか・・・。
もう、見てる方がドキドキ・ハラハラです。なにしろ、足を骨折していては、
直接対決には圧倒的に不利なのですから。
こういうスリルと、適度なユーモアのあるこの作品は、ヒッチコック監督作品の
中でも、私の中では、かなり上位に位置しています。
原作では、主人公の代りに調査を行なってくれるのは友人である警官なのですが、
それを、恋人とし、しかもグレース・ケリーを配置したというのも素晴らしいですが、
なにしろ、最後がアレですから、もう最高です。
こういうのも、ベッド・ディテクティブの1形態ということになるのかなぁ、
なんて考えていたら、東直己氏の生み出したヒロイン「くるみちゃん」を
思い出してしまいました。
彼女の方は、ベッド・ディテクティブはベッド・ディテクティブでも、
ちょっと違う意味のベッド・ディテクティブだったりしますが(笑)
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