◆グース◆
(FLY AWAY HOME 1996米)


原作:『ファザー・グース』ウィリアム・リッシュマン
監督:キャロル・バラード
脚本:ロバート・ロダット、ヴィンス・マッキューイン
出演:アンナ・パキン、ジェフ・ダニエルズ

エイミーは、母親を事故でなくし、離婚して別居していた父親の元に
引取られた。ショックから心を閉ざすエイミーを救ったのは、偶然
発見したグースの卵だった。
やがて生まれた雛たちは、エイミーを母と認識して後をついて回るようになる。


映画と原作では、その設定に、大きな違いがあります。
なにしろ、グースたちに渡りを教えるために、飛行機で空を飛ぶのが、
おじさんから少女に変更されているのですから。
これは、大成功ですね。やはり、映像的には、こういう場合の主人公は、
おじさんよりも可愛い少女の方が、素敵ですから。
でも、ノン・フィクションである原作の作者が完全に姿を消しているのかと
いうとそうではありません。エイミーの父親は、とても、原作で語られる
リッシュマンに雰囲気が似ています。
特に、原作を知らなかったときにはなんとも思わなかった月面着陸船の模型
のエピソードは、その意味が分かって、ついニヤリでした。

最初、スクリーンに登場したエイミーは、ものすごく痛々しかった。
なげやりで、暗い目をして、世界を自分から締め出して。
母親をなくしたショックも癒えないのに、まるで馴染みのない土地で、ずっと
会っていなかった父親と暮らさなければならないのですから、それも無理はない
ですね。しかも、その父親ときたら、都会から移り住んだエイミーの目には、
とんでもなく変った人間に見えたはず。

でも、開発により親鳥を殺されたグースの卵を保護したことで、全てが
変っていきます。
守られるだけだったエイミーに、守ってあげる対象ができた。
それは、ものすごく大きな生きる支えになるものですね。

そして、刷り込みによってエイミーを母親と思いこみ、どこまでもついて
行くグースたち。なんて、可愛らしく、いじらしい。
ぐわっ、ぐわっ、ぐわっ。
よちよちよち。
う〜ん、可愛い(*^O^*)

でも、グースたちを、いつまでもそうやって飼っているわけにはいかない。
彼らは、渡り鳥であり、南へ渡らなければならないから。
問題は、彼らには、渡りを教える親がいないこと。

そこで、エイミーの父親は、自分の生きがいである軽飛行機を利用することを
思いつきます。

そして、エイミーの、飛行訓練が始まるのです。
彼女は、もちろん、飛行機を操縦するなんて初めてのこと。
がんばれエイミー!グースたちのために。

そして、いよいよ、作戦決行の日。
エイミーと父親の、グースたちを導く長い旅の始まり。

なのに、初日からいきなりのトラブル発生で、彼らが不時着したのは、
よりにもよって・・・。
でも、ここのボスの性格、私、とっても好きだったりします。

それからも、彼女達の旅は、決して順調とは言えません。
でも、それ以上に、たくさんの人たちの温かい気持ちが、見ていてとても
嬉しかったです。

ラスト、飛びつづけるエイミーと、そのバックに流れる曲に、何度見ても
涙が流れ出てしまいます。


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