◆インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア◆
(THE INTERVIEW WITH A VAMPIRE 1993米)


監督:ニール・ジョーダン
脚本:アン・ライス
出演:トム・クルーズ、ブラッド・ピットクリスチャン・スレーター
   アントニオ・バンデラス、キルステン・ダンスト他

原作:『夜明けのヴァンパイア』アン・ライス
原作者のライスが、主演のトム・クルーズが、レスタトのイメージと
違うとクレームをつけ、それが、完成した途端に、うってかわって
べた賞めだったという曰く付き(?)の作品です(笑)

彼女の人気シリーズ「ヴァンパイア・クロニクル」の、
第1作目にあたるこの作品は、2作目以降と違い、ヴァンパイア・レスタト
ではなく、彼によって作られたヴァンパイア・ルイが
語り手(主人公)となっています。
そのルイを演じたのは、ブラッド・ピット
彼の話を聞くインタビュアーが
クリスチャン・スレーターという、
なんとも豪華なキャストでした。

ストーリー的には、大部分が、原作に忠実です。
ただ、重要な位置を占める子供ヴァンパイア・クローディアだけは、
原作通りの年齢の子に演じさせるのは無理ということで、
いくぶん、年齢が高目ではありますが。
それにしても、クローディアを演じたキルステン・ダンストは見事でした。
外見的には成長することのない子供ヴァンパイア。
心は、大人の女性になっても、見た目はあいかわらず、ベビー・ドールの
ようなまま。
そして、それゆえ、子供としてしか扱ってもらえない。
その苦しみ。
そんな自分にしてしまった相手への憎しみ。
彼女がああいう行動にかりたてられた気持ちが、とてもよく伝わってきました。

原作から省略されたエピソードで、ヴァンパイアになったばかりのルイと、
とある女性についてのものは、ぜひとも採用してほしかったので、
映画を観て、それがとても残念だったのを覚えています。
もちろん、小説をそっくりそのまま映画にしたのでは、2時間では
とうてい足りないことは分かっているのですが。

この作品では、ヴァンパイアが見る「最後の朝日」というのが
重要なポイントとなっています。完全にヴァンパイアになってしまえば、
太陽の光を浴びることなどできませんから。
ところが、時代は進み、銀幕に中に、
ヴァンパイアも朝の光を見ることができるようになります。

映画で、登場人物が、映画を観るシーンがあります。
その3本の映画が、ほんのワンカットずつですが、画面に映ります。
ワンカットとはいえ、上手に使うシーンを選んでいますので、
それが、なんの映画なのかは、元の映画を観たことがあれば、
きっと、分かるのでは。
私は、その1つが、マイ・ベストとも言える映画であったために、
ほとんど飛び上がらんばかりに喜んでしまいました。
こういうふうに、ちょっとしたところに、過去の名作のワンシーンを
取り入れることができるのも、文字の文化にはない、
映像の文化の優れたところですね。

あのラスト・シーンの印象的な音楽は、まさに映画ならではです。
その分、小説とは趣の違ったラストになっているのですが、
それが、図に当って、大成功していると思います。

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