◆80日間世界一周◆
原作:ジュール・ヴェルヌ
監督:マイケル・アンダーソン
出演:デビッド・ニーブン、カンティンフラス、シャーリー・マクレーン
ある新聞に、世界一周を80日間でできるようになったとの記事が載ったことから、
とあるクラブで議論が起こった。フォッグ氏は、それが可能であると信じ、
実際に自分がそれをやってみせると言い出したのだ。掛け金は2万ポンド。
そして、彼とパスパルトゥーの冒険の旅が始まったのだった。
初めてこの作品に触れたのは、児童向けにリライトされた小説でした。
(よくある、児童文学全集の類です)
最近、改めて読みなおしたのですが、映画化に際し、若干の変更が加えられては
いるものの、その雰囲気は、小説そのものの楽しい感じがとてもよく出ていて、
嬉しくなってしまいました。
時計のように毎日の習慣を変えないはずのフォッグ氏。その彼が、新聞の記事
を信じて、自分が実際に80日間で世界を一周してみせると言い張るあたりは、
まるで子供のケンカみたいな感じでした。でも、その掛け金たるや、それどこ
ろではなく、彼の身代すべての半分にあたる2万ポンド!
思わず、円に換算して、うなってしまいました。
それを1872年当時の価値に置き換えてみると?すごい賭けですよね。
まったく、なんてスリリング。そんな賭けをした旅を、まだまだ不確定要素の
多い世界一周で行うというのですから、このフォッグ氏、たいした傑物です。
そして、彼を銀行強盗を信じて追いまわすフィックス刑事を巻込んでの
一大アドベンチャーを見せてくれるのです。
相手を犯罪者と信じていれば、世界を一周するなんていう行動は、その疑いを
強めこそすれ、弱めるはずがないですよね。
規則正しいフォッグ氏のところへやってきたはずのパスパルトゥーは、
いきなりの出発に、さぞ目を丸くしたことでしょう。
とにかく、出発からして波瀾万丈。予定の乗物がだめになったために、
熱気球でのスタートなのです。そして最初の予定地では、パスパルトゥーの見事
なダンスも披露され、勢いにのって旅は続く。はずなのですが・・・。
なにしろ、まだまだ鉄道も開通したばかりのインド。案の定と言うべきか、
鉄道の開通していない部分のあることが判明。慌てずさわがずフォッグ氏が調達
したのは、まぁ、いかにもインドという感じのある大きな動物1頭。
悠々と出発するところがやはり大物(笑)
そして、インドの原住民相手の大冒険の果てに救い出したのが1人の美しい女性。
このアウダ夫人を演じているのは、今では大ベテランとなったシャーリー・
マクレーンです。彼女、今でもとってもチャーミングですが、この若い頃は、
本当に美しいです。
それから、忠実な従僕パスパルトゥーが、ちょっとコミカルで、なんともいい味
を出しています。冒頭、前輪のすごく大きな自転車に乗って現れ、目を楽しませて
くれました。それに、フォッグ氏を強盗を信じて追ってくるフィックス氏に対して、
主人を守ろうとする姿は、拍手したくなります。
まぁ、ちょっとドジを踏んで、フォッグ氏の賭けを危うくしたりもしてますが(笑)
その彼が、日本でやってのけたコトには、笑わずにはいられません。
ラストに用意されたどんでん返しも気が利いていて、後味のいい1本です。
原作の方は、ちょっと古い感じの文体が、ちょっととっつきにくい印象なのですが、
映画になると、そこが逆に、作品の魅力に見えるのも、なんだか不思議ですね。
それと、作者名をすっかり失念していたので、ジュール・ヴェルヌの作品だと知って、
なるほど、と妙に納得してしまいました。
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