◆海がきこえる◆by氷室冴子◆


なんだか、ものすごく郷愁を誘われてしまいました。
高校5年生(中学1年が1年生で、高校の1年目が4年生!)の途中で
転入してきた里伽子との杜崎のつかず離れずの数年間。
杜崎の1人称で進むので、里伽子の心情は彼の目に映る表面的なとこ
ろしか見えないのですが、その分、杜崎の里伽子を見る目が変るに連
れて、描かれ方が変るのが、なんだかおかしかった(^^)

それから、会話が、高知弁なのも、なんだか、ほのぼのした感じで、
いいなぁと思ってしまいました。
高知弁って、なんだか暖かい感じがするのですね。
杜崎のマジメなところ、なんだか、すごくいいなぁと思います。

そのくせ、いろいろ計算ずくで里伽子についてったりするところが、
やっぱり高校生なんですよね(^^)

そして、親友の松野とのいきさつ、修学旅行事件。
こういう、ちょっと自分に1本筋の通った男の子。
爽やかでいいなぁと思います。

高校生らしい潔癖さと不器用さで、ぴんと張り詰めてしゃきっとした
里伽子は、いかにも「少女」していて、好きです。このへんは、作者の
氷室さんが女性であることにも関係あるのかもしれないですね。男性には、
なかなか、分かりづらいことのような気もします。
(そうでもないのかな?)

終盤のクラス会のシーンは、そうそう!クラス会ってそんな感じだよね
って感じが伝わってきて、懐かしかった。
ジブリの「耳をすませば」もそうですが、この手のものには、すごく
弱いのですよね。懐かしさに、トリップしてしまいそうになります(笑)

表紙や、本文中のイラスト、装丁なんかも、私の好みで、すごく気に
入ってしまいました(^^)

本のTopへ
Topへ