◆腕貫探偵/市民サーヴィス課出張所事件簿◆西澤保彦◆
(実業之日本社)
収録:腕貫探偵登場、恋よりほかに死するものなし、
化かし合い、愛し合い、喪失の扉、
すべてひとりで死ぬ女、スクランブル・カンパニィ
明日を覗く窓
唐突に、どこにでも登場する<市民サーヴィス課出張所>
いかにもお役人のイメージを具現化したみたいな腕貫男。
がっちがちのマニュアル男(笑)
話が終わっていなくても「時間です」で、ハイ、おしまい。
追い立てられてしまう(笑)
それなのに、その腕貫男。
不思議な力を持っているようで。
最初の依頼人は大学生の蘇甲。
同じアパートの知人の死体を発見してしまったばかり。
そのいきさつに関する謎。
腕貫男が、謎を直接に解いたわけではない。
それは、次の葉子の場合も同じこと。
ただ、彼には、相手に事件の謎に肉薄させる
触媒のような力があるみたい。
彼と話すことで、いろんなことが整理されるのか、
彼の示唆することをチェックすることで、
自分の力で謎を解くことができるようになる。
「化かし合い、愛し合い」は、なんともアイロニック。
ま、思いっ切り自業自得だけど(^^;
なんともぞっとする怖さがあったのが「喪失の扉」
でも、それも「スクランブル・カンパニィ」の
ちょっと暖かい感じで救われた気がする。
そして、最後の「明日を覗く窓」
ちょっと切ない思いもしつつ、でも、ほのぼのして
温かい幕切れにほっこりた気持ちになれる。
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