◆悪夢狩り◆大沢在昌◆
(角川文庫)



兵士の能力を高めるために開発されたナイトメア90。
動物実験の結果、恐ろしい副作用があることが
分かっているのに、開発が中止にならないことが
そもそも理解できない。
アメリカ軍も信じられないし、
開発したマッドサイエンティストは、
もっと信じられない。
だいたい、「悪夢」なんて名前の薬を
作っちゃうってどういう神経?
しかも、それの解毒剤の名前が「ウェイカー」?
よく言うよって感じ。
とは言え、そんな奴らがいるからこそ、
牧原のかっこよさも際立つのか?(^^;

服用した人間の戦闘能力を高める代わりに、
比喩でなく、文字通り化け物にしてしまう薬なんて。

そんなヤバイ薬が、渋谷に持ち込まれてしまう。
慌てたアメリカ軍と日本政府が招聘したのが
戦闘のプロ牧原という男。
この牧原の一匹狼っぷりが、最高にいかしてる。
相手がどんなにおエラい方だろうと臆することもなく
言うべきことは言う。
闘うべき時は闘う。

回収が間に合わず、街に出回った5錠のナイトメア90。
服用したのは、おそらく、何も知らない高校生。
ただの新しいドラッグとしか思わずに。
ナイトメアという化け物と化した高校生を探すために
牧原は潜入捜査にあたるのだけれど、
だからって、牧原氏、高校教師には絶対に
見えないと思うなぁ(笑)

変体したナイトメアと牧原の戦いシーンの
迫力は圧巻。
生身の人間が、あんな化け物と対等に
闘えるって、まさに驚異的な戦闘能力。
かっこよすぎ!

なぜかまとわりついてくる困ったちゃんな
未知の気持ちも分かるな。

物語が進むうち、冒頭のシーンの意味も
想像がついてきてしまって、
苦いものを飲み込んだ気分。
でも、あの最後のセリフは、それさえも
ぶっ飛ばしてくれたような気がする。



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