◆悪魔の羽根◆乃南アサ◆
(幻冬社 ISBN4-87728-150-9)


収録:はなの便り、はびこる思い出、ハイビスカスの森、
水虎、秋旱、悪魔の羽根、指定席


「はなの便り」
突然、連絡の取れなくなった年上の恋人。
必死に追い続ける岳彦。
その「一生懸命」が報われなくて、生まれる、焦り、苛立ち。
でも!
このオチ、すごく好き♪
うふふ。いいわ〜。なんとも優しくて。

この短編集には、他にも、じんわり怖くて、ぞっとするような展開でも、
最後に暖かい気持ちにさせてくれるものが、収録されています。
様々な季節の便りにのせて。

その一方、それまではそれほどでもないのに、ラストで、いきなり、
とんでもない恐怖を突き付けてくる作品もあります。
特に怖いのは「指定席」
なんの特徴もないのが最大の特徴である男。
それが・・・。
何かぞわっとした感覚が、背中をずろっとなでる感じ。
季節が優しければ優しいほど、心に残る感触は後味が悪くて・・・。

心理的な怖さを描いたら一級の乃南さん。
暖かい作品も、同じ様に面白いなんて嬉しいことです。


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