◆花あらし◆阿刀田高◆
(新潮社 ISBN4-10-334321-4)


収録:迷路、白い蟹、選抜テスト、暗い金魚鉢、予言の研究、第二の性、
すきま風、明日の新聞、杳として、大心力、鰐皮とサングラス


久々の阿刀田ワールド。
やっぱり、阿刀田節は健在だわ。

「迷路」
人を不気味がらせるのが好きな徹ちゃん。
古井戸と風穴。
最後の2行が恐ろしくも悲しい・・・。

「選抜テスト」
このネタは、もともと、他の作品にもちらっと出てきていましたね〜。
でも、そんなところにまで試験があったりしたら、辛すぎる〜。

懐かしの怪談風の「白い蟹」
ロシアの田舎町の雰囲気と、その妖しいムード。どこからともなく、白い蟹が
やってきたら、かなり、怖い。

「明日の新聞」のオチの温かさは素敵。
うんうん、そういうこともなくてはね。
明日の新聞があれば、儲けられるんですよね。でも、それが本当に意味すること。
嬉しくなっちゃいます。

「鰐皮とサングラス」
ふふふ。こういう老婦人、阿刀田作品にはたまに出てきますが、みんな素敵だわ。
信じるものは・・・、なのよん。
物にも心、あるのじゃないかな、やっぱり。

「大心力」
さてさて、真実はどちらなのか?偶然?それとも?
心から願うと、願いは現実になるって、ちょっと信じたいことではありますね。
でも、彼がどれほどぞっとしたかは、察するにあまりありますが。

「杳として」
そう、仙人の囲碁を見てしまったら、そのぐらいの悠久の時の中には
はまってしまいそうな気がします。

「花あらし」
逝ってしまった人への思いのこもった、不思議にロマンティックな作品。
ものすごく私好み♪


どの作品も、あいかわらずの世界で、ご機嫌。
でも、実際のところ、あんまり目新しいネタはなかったのかしらん。
次は、長編を期待しようっと。


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