Prosopocoilus

アフリカ〜東南アジア、オーストラリア北部に分布するいくつかの属が結合した属。ブッダノコギリのフィリピン亜種が基準種である。我々のなじみのあるノコギリクワガタは昔はPsalidoremus属に位置付けられていた。


Prosopocoilus natalensis (Parry,1864)
    ナタールノコギリクワガタ

分布・タンザニア、ケニア、ウガンダ

体長・31〜52mm

写真のデータ・Mt.Usambara Tanzania July,1997

特徴・ 長歯型は先端が三叉し、他の内歯は無い。図は中歯
    型。頭盾は凸型で大きい。前胸背板の後角が弱く尖る。

流通・ 普通。


Prosopocoilus fuscus Bomans,1977
   フスクスノコギリクワガタ

分布・ザイール

体長・34〜48mm

写真のデータ・上 Khoni Shata,Zaire Jan.1996(小歯)
         下 Zaire 20.Jun.2003(長歯)

特徴・ 頭盾は目立たず、前胸背板後角は尖らない。

流通・ほとんど見かけない。近年は生き虫の流通が少量あり。

Prosopocoilus senegalensis (Klug,1835)
    セネガルノコギリクワガタ

分布・象牙海岸、中央アフリカ、ザンビア、カメルーン

体長・30〜46mm

写真のデータ・C,Cameroun Dec.1995

特徴・ 長歯型は先端が3〜4分し、大顎1/2に内歯をもつ。
    図は中歯型。前胸背板の後角は鋭く尖る。頭盾は目
    立たない。

流通・ やや少なめ。

Prosopocoilus pseudocongoanus Bomans,1967
      ニセコンゴノコギリクワガタ

分布・ザイール

体長・33〜37mm

写真のデータ・Khoni-Shaba,Zaire 20.Mar.1996

特徴・ セネガルノコギリの小型に似るが大顎は短く半円型、
    頭部が胸部に比べ大きい。

流通・過去の入荷物が少数出回っている。

Prosopocoilus serricornis (Latreille,1817)
   セリコルニスノコギリクワガタ

分布・マダガスカル

体長・26〜56mm

写真のデータ・Perinet Madagascar Dec.1994

特徴・ 長歯型の大顎はほぼ真っ直ぐで内歯を4本前後持つ。
    内歯は均等の間隔で大顎の先端から中央まで備える。
    写真は中歯型。写真の通り内歯と基部の距離が著しく
    長い。頭盾は凹型。

流通・ 生き虫も出ている。標本も比較的手にいれやすい。

Prosopocoilus antilope (Swederus,1787)
   アンティローペノコギリクワガタ

分布・アフリカ(象牙海岸〜ザイール、コンゴ、中央アフリカ)
体長・22〜43mm
写真のデータ・Mah Congo Mar,1994
亜種・ssp insulanus Kriesche,1920 サオトメ島

特徴・ 長歯型の大顎先端は二又もしくは三叉し、内歯を2本基
    部と中央付近に有する。ナタールノコギリとは複眼の後方
    が若干膨らみ、なだらかに首までつづく。(ナタールはその
    ふくらみから首にかけて強くえぐれる。)

流通・ 現地では普通種なのかストックは多い。

Prosopocoilus viossati Bomans,1987
   ビオサットノコギリクワガタ

分布・コモロ、マヨット島

体長・21〜53mm

写真のデータ・Mayotte I. Comoro Nov.1987

特徴・ 長歯型は未検。セリコルニスノコギリに良く似るが、この
    種は腹部が発達し、体長も小柄、大顎は短い。次種とは
    複眼突起があるので区別できる。

流通・ 少ない。国内外のフェアで少数見かけた程度。

Prosopocoilus punctatissimus (Fairmaire,1893)
   プンクタティシムスノコギリクワガタ

分布・コモロ

体長・31〜33mm

写真のデータ・Fonboni,Moheri Island,Comoro Dec.1990

特徴・ 水沼・永井大図鑑のNO.263の個体は赤身が強いが、
    筆者はこのような黒い個体しか見たことが無い。同じ
    コモロ諸島のマヨット島にすむビオサットノコギリに大
    変良く似るが、この種は複眼上が突起にならない。

流通・ ほとんど見かけない。

Prosopocoilus parryi Boileau,1913
   パリーノコギリクワガタ

分布・インドダージリン周辺、ネパール
体長・22〜38mm
写真のデータ・Assam,Kashi Hill Jun.1995

特徴・ 長歯型は稀で高価。前胸背板の側縁がギザギザにな
    るユミツノ状のクワガタである。P.spencei  は首が次第
    に細くなることで区別可能。

流通・インドに強い業者なら多少の在庫はあるかも。

Prosopocoilus spencei (Hope,1840)
   スペンスノコギリクワガタ

分布・インドダージリン周辺、ミャンマー

体長・31〜44mm

写真のデータ・Bahtingzen,Kachin Jun.2000

亜種・ssp mandibularis Möllenkamp,1902 タイ、ベトナム

特徴・ 前胸背板の側面がギザギザになるノコギリはこの種
    と近縁のパリーノコギリだけである。その違いはスペ
    ンスノコギリが複眼下から首にかけて細くなることで
    区別できる。

流通・タイ、ベトナム亜種はよく見かける。

Fang,Chaing Mai 20.Oct.1994(ssp mandibularis)
Prosopocoilus dentifer Deyrolle,1865
  デンティフェルノコギリクワガタ

分布・インドダージリン周辺、ネパール

体長・24〜30mm

写真のデータ・Nepal Apr.1999

特徴・ パリーノコギリの小型にも思えるが大顎中央部に内歯を
    持つ。

流通・生き虫が出回っているものの天然標本はほとんど見られない

Prosopocoilus forceps (Vollenhoven,1861)
   フォルケプスノコギリクワガタ

分布・スマトラ
体長・23〜50mm
写真のデータ・Mt.Dempo Sumatra Sep.1997
亜種・ssp eligmonotus Lacroix,1982 マレー半島
    ssp nakamotoi Mizunuma,1994 ボルネオ

特徴・ 上翅や個体によっては胸部、頭部に金毛を有する。
    ユミツノクワガタはゴンドワナランドで祖先種が発生
    し、アフリカでは独自の進化を遂げ、ゴンドワナから
    分離したインドではパリーノコギリ、スペンスノコギリ
    と進化、マレー半島から島嶼にかけ本種に分離した
    と考えられる。

流通・生き虫も流通している

Prosopocoilus squamilateris (Parry,1862)
   スクアミラテリスノコギリクワガタ

分布・ ボルネオ、スマトラ、ジャワ、マレー半島、タイ、ニアス島、
    シベルト島
体長・21〜33mm
写真のデータ・Maetaeng Chaing Mai Thailand Jun.1995

特徴・ 前種フォルケプスノコギリに似るが、前胸背板の側面が
    直線である。

流通・ フェアなどでよく見かける。実際に取りに行ってもなかな
    か採集できない。