Prismognathus属

シベリア〜東南アジア一帯の高地に生息する。日本での観察であるがライフサイクルは羽化後越冬することなく野外活動をする。走光性がクワガタムシの中では強く、海外の採集ではライトトラップで得られる。比較的短命で数ヶ月で寿命を全うする。


Prismognathus angularis Waterhouse,1874
         オニクワガタ

分布・ サハリン、北海道、利尻島、国後島、本州、
    四国、九州北部、佐渡

体長・15〜26mm

写真のデータ・ 左 神奈川県清川村堂平 18.Sep.1996
         左下 屋久島 Sep.1992(ssp tokui )

亜種・ssp morimotoi Y.Kurosawa,1975 九州南部
    ssp tokui Y.Kurosawa,1975 屋久島

特徴・ 屋久島亜種は大顎先端が内側に曲がり、頭部、胸
    部が張り出す。九州南部亜種は宮崎県青井岳産の
    個体が該当し、原名亜種より大顎先端が内側に向
    く、体はより太いが屋久島亜種ほどではない。連続
    的に変化している。

流通・ 九州南部亜種以外は普通。


九州南部産

鹿児島県出水市

Prismognathus dauricus (Motschulsky,1860)
         キンオニクワガタ

分布・対馬、朝鮮半島、済州島、中国北東部、シベリア

体長・20〜38mm

写真のデータ・Mt.Timmashan,Korea 16,Jul.1993

特徴・ オニクワガタの中でもっとも大型になる。複眼上の突
    起はやや前方を向き、大顎は細く、先端はふたまた
    にわかれる。ロシア産は褐色、対馬産はやや青みを
    帯びる。

流通・ 中国、ロシアラベルも多く見かける。

Prismognathus davidis (Deyrolle,1878)
   ダビディスキンオニクワガタ

分布・中国中央部

体長・21〜33mm

写真のデータ・梨山 30.Jul.1993(ssp cheni )

亜種・ssp cheni Bomans et Ratti,1973 台湾中部
    ssp nigerrimus Sakaino et Yu,1993 碧緑〜慈恩

特徴・ 古くはキンオニクワガタと混合されていた。大顎は
    太短い。小型個体では区別が困難である。

流通・ 原名亜種はほとんど流通していない。
    台湾中部産は流通している。


ssp davidis Taibashan,China 15.Oct.1999
Prismognathus formosanus Nagel,1928
      タイワンオニクワガタ

分布・台湾中部

体長・17〜27mm

写真のデータ・合望山 24.Aug.1987

特徴・ 全身褐色で大顎は先端に内歯が集まり中央で欠く。
    湾曲が強く、基部に突起を持つ。

流通・近年少ない

Prismognathus piluensis Sakaino,1992
     ヘキロクオニクワガタ

分布・台湾花蓮縣碧緑、台中縣鞍馬山

体長・17〜25mm

写真のデータ・碧緑 17.Jul.1990

特徴・ 大顎は太短く湾曲が弱い。小歯が中央付近まで備
    わり、基部に突起を持つがタイワンオニほど突出し
    ない。

流通・台湾に強い業者なら在庫もある。

Prismognathus nosei Nagai,2000
     ノセオニクワガタ

分布・ミャンマーカチン州 Myanmer (Kachin)

体長・21〜28mm

写真のデータ・Chudo Razi,Kachin,Myanmer Aug.2004

特徴・ ルキドゥスオニと比較し、複眼後方突起が発達しない
    ため輪郭は直線的になる。

流通・良く出回っている

Prismognathus lucidus Boileau,1904
    ルキドゥスオニクワガタ

分布・インドダージリン周辺、シッキム

体長・17〜25mm

写真のデータ・Darjeeling,India 20.Jul.1994

特徴・ 透明感のある褐色で「アメイロオニクワガタ」と和名
    をつけている図鑑もある。他のオニクワガタと比べ
    頭部と胸部のバランスが悪く、前胸が小さい印象を
    与える。ミャンマーには分布していないものと考えら
    れる。

流通・入手は困難。

Prismognathus castaneus (Didier,1926)
   カスタネウスオニクワガタ

分布・インドダージリン周辺、シッキム

体長・24〜26mm

写真のデータ・Chudo Razi,Myanmer Jun.2004(ssp sukkiti

亜種・ssp sukkiti Nagai,2005 ミャンマー北部

特徴・ 大あごが「く」の字型になる。頭盾はふた山状になる
    種で、頭部の前方および前胸の後方の左右に黒点を
    持つ。当初、私はこれをカスタネウスと同定したことろ
    メールが殺到し、「これはルキドゥスの大歯だ」とバカ
    にされたものである。表面に光沢と透明感を大型で
    は欠くが、小型ではルキドゥスと似た感があるため、
    そのような判断も納得できる。

流通・ 多量に出回る。

female do. 小型個体 

Prismognathus subnitens (Parry,1862)?
    スブニテンスオニクワガタ?

分布・インドダージリン周辺、シッキム、ネパール

体長・17〜26mm

写真のデータ・Darjeeling,India

特徴・ 上記ルキドゥスオニクワガタと複眼後方の突起で
    区別される。また、頭部と大あご接合部が黒く突
    起することでも区別されるが前種と大差はないよ
    うに思える。    

流通・まったく出回っていない。

Prismognathus alessandrae Bartolozzi,2003
     アレサンドラオニクワガタ

分布・中国雲南省

体長・24mm

写真のデータ・Habashan,Yunnan,China 18-19.Agu.2004

特徴・ 頭部は小さく複眼突起が発達しない。複眼の後方
    突起は存在しない。

流通・国内初流通個体と思われる。

Prismognathus delislei Endrödi,1971?
     ディレッセルオニクワガタ?

分布・ネパール、ミャンマー? Nepal,Myanmer?

体長・23mm

写真のデータ・Chudo Razi,2800m,Kachin,Myanmer Aug.2004

特徴・ 原記載文と良く一致しているが、点刻が少なく細かい
    所で相違点あり。新亜種か?

流通・入荷多し

   
Prismognathus nigricolor Boucher,1996
   ニグリコロールオニクワガタ

分布・中国雲南省、ミャンマー China(Yunnan),Myanmer

体長・22mm

写真のデータ・Chudu Razi,Kachin Jul.2004

特徴・ 他のオニクワガタに比べて触角のラメラが大きい。頭
    部表面は著しくへこむ。    

流通・ ミャンマー産が大量入荷

Prismognathus kucerai Baba,2004
     クセラオニクワガタ

分布・インド北西部

体長・18〜25mm

写真のデータ・Mandolo,Utter Pradesh State,India 5.Aug.2003

特徴・ 大あごは緩やかに湾曲、複眼突起は目立たない。上
    翅は光沢が目立つ

流通・ 一部が2004年に出回った。

Prismognathus katsurai H.Ikeda,1997
       カツラオニクワガタ

分布・ベトナム

体長・25〜37mm

写真のデータ・Cao Bang Sep.1999

特徴・ 複眼上の突起が真横に大きく出る。複眼はキンオニ
    クワガタに比べはるかに大きい。同時に記載された
    P.siniaevi H.Ikeda,1997は複眼突起が前方を向く、
    大顎はより太い点で区別できる。

流通・ 同時記載された2種よりは入荷量が多い。

Prismognathus siniaevi H.Ikeda,1997
    シニアエフオニクワガタ

分布・ベトナム(サパ)

体長・20〜30mm

写真のデータ・Sapa Jul.2001

亜種・ssp rattakiti Nagai,2005 ミャンマー北部

特徴・前種参照

流通・近年入荷が始まった。

female