Odontolabis属

この属はインド〜台湾、フィリピン、インドネシア島嶼に分布し、体長は最大で100mmに達する。長(大)歯型、中(両)歯型、原(小)歯型の発生ははっきりパターン化されている。広義ではメスの形態からNeolucanus属をまとめることもある。体色は一部を除きほぼ安定しており、1種で数パターンの色彩を持つマルバネクワガタと区別される。

  Odontolabis versicolor (Didier,1931)
  ベルシコロールツヤクワガタ

分布・南インド S.India

体長・42〜72mm

写真のデータ・Nilgiri Hills,S.India Nov.1998

特徴・ 頭部は黒色、上翅会合部と上縁に黒色ラインを有する。
    長歯は中央やや先端よりに内歯、先端は3〜4本に分
    かれる。中歯型は未検。原歯型は左右非対称。同所に
    産するデレッセルツヤ、ブルマイスターツヤは黒ライン
    が逆三角形になることから区別は容易。また、この種は
    複眼突起がほとんど発達しない。

流通・ 写真の個体は72mmの超特大型。出まわる数も少ない。

Odontolabis burmeisteri (Hope,1843)
    ブルマイスターツヤクワガタ

分布・南インド S.India

体長・57〜98mm

写真のデータ・Nilgiri Hills,S.India Sep.1994

シノニム・(Anoplocnemus)bicolor Burmeister,1847

特徴・ かなり大型になる種である。複眼後方突起が発達せ
    ず、上翅は逆三角の黒ラインを有する。長歯型では
    内歯がフタマタにならない点で南インドの他種と区別
    可能。

流通・多少なりとも見かける。

Odontolabis delesserti (Guérin,1839)
    
デレッセルツヤクワガタ

分布・南インド S.India

体長・33〜81mm

写真のデータ・Nadugani,S.India May.1994

シノニム・cuvera Parry,1863

特徴・ 前種ブルマイスターツヤによく似るが、次の点で区別でき
    る。本種は前胸のツヤが少ない、複眼後方の突起は鋭
    い。前足に刺を三本持つ。長歯型は基部付近に一本と
    中央付近にフタマタに分かれた内歯を持つ。原歯型は上
    記のポイントで同定。

流通・ 多少なりとも見かける。  

Odontolabis cuvera Hope,1842
    クベラツヤクワガタ

分布・ネパール、ブータン、インドダージリン周辺 Nepal,Bouthan,N.India

体長・38〜90mm

写真のデータ・Darjeeling,NE India 25.Aug.1993

亜種・ssp alticola Möllenkamp,1902 インドNagaHills〜ミャンマーMyanmer
    ssp fallaciosa Boileau,1901 中国広西壮族自治区、ベトナ
                    ム、ラオス、タイ China,Vietnam,Laos,Thailand
    ssp sinensis Westwood,1848 中国 China
    ssp lunulata Lacroix,1984 アッサム Assam
    ssp boulouxi Lacroix,1984 中国 China

シノニム・bicolor Saunders,1839
      (Lucanus)saundersii Hope,1843
      (L .)prinseppii Hope et Westwood,1845
      (L .)delessertii Hope et Westwood,1845
      gazella J.Thomson,1862
      gestroi Boileau,1902
      mandibularis Möllenkamp,1909
      fruhstorferi Meyer-Darcis,1901→ssp fallaciosaのシノニム
      salvazae Pouillaude,1913→ssp fallaciosaのシノニム

特徴・ 色彩は亜種より上翅黒ラインの幅が変化するが黄色部分
    が消失することは無い。前種に似るが、長歯型の頭部前
    縁のひさし部分が発達する。

流通・普通種

Odontolabis mouhoti Parry,1864
    モウホツヤクワガタ

分布・タイ南部、カンボジア、ラオス S.Thailand,Cambodia,Laos

体長・34〜75mm

写真のデータ・Kanchanburi,Thailand 20.Sep.1995(ssp elegans)

亜種・ssp elegans Möllenkamp,1901 ミャンマー、タイ北部 Myanmer,S.Thailand

特徴・ クベラツヤクワガタに似るが上翅の黒ラインがより小さい
    こと、大あご内歯の形態が異なるため区別しやすい。

流通・普通。

Odontolabis ludekingi (Vollenhoven,1861)
      ルデキンツヤクワガタ

分布・スマトラ Sumatra

体長・42〜71mm

写真のデータ・Padang Panjang,Sumatra Aug.1997

シノニム・monticola Möllenkamp,1906
      robusta van Roon,1906

特徴・ スマトラにはよく似た種が多い。ラコダーレツヤ、ヤスオカ
    ツヤ、スペクタビリスツヤ、ワラストンツヤの4種と互いに
    似るが、この種は大あごが太く、湾曲している。ワラストン
    ツヤと比べ上翅の黒ラインが細い。

流通・普通。

Odontolabis wallastoni Parry,1864
    ワラストンツヤクワガタ

分布・マレー半島、スマトラ Malay Pen.,Sumatra

体長・41〜78mm

写真のデータ・Padang,Sumatra Aug.1994

シノニム・pectinatus Leuthner,1885

特徴・ 前種ルデキンツヤに似るが、上翅の黒ラインの太さで区
    別できる。

流通・普通。

Odontolabis lacordairei (Vollenhoven,1861)
     ラコダーレツヤクワガタ

分布・スマトラ Sumatra

体長・44〜90mm

写真のデータ・Lampung,S.Sumatra Apr.1994

シノニム・signatipennis Möllenkamp,1906

特徴・ 複眼突起とその後方の突起がよく発達する種である。
    個体によっては前胸の肩の位置に黄紋を有するもの
    がある。頭部の黄紋は横長。腹部明黄色の班は大き
    い。

流通・普通。

Odontolabis spectabilis Boileau,1902
    スペクタビリスツヤクワガタ

分布・北〜西スマトラ N&W.Sumatra

体長・45〜74mm

写真のデータ・Mt.talang,W.Sumatra Nov.1999

シノニム・lacordairei Leuthner,1885

特徴・ 複眼後方突起が目立たないとされているが個体差があ
    る。前種とは腹部裏側の黄褐色の班が小さいことで区別。

流通・普通種〜やや少ない。

Odontolabis yasuokai Mizunuma,1994
    ヤスオカツヤクワガタ

分布・南スマトラ S.Sumatra

体長・48〜83mm

写真のデータ・Mt.Dempo,S.Sumatra Mar.1999

特徴・ 前種の亜種に思える。ラコダーレツヤとは頭部の黄紋
    が縦長という点で見分けるが個体差がある。

流通・ 以前は少なかったが近年エレファスホソアカと共にデンポ
    山のものが入ってくる。