Lucanus gamunus Sawada et Watanabe,1960
        ミクラミヤマクワガタ

分布・御蔵島、神津島 Japan

体長・23〜34.7mm

写真のデータ・上.御蔵島 5.Jun.1991 
         下.神津島 May.1993

特徴・ 下は黄紋型であるが、購入時は気がつか
    ずアセトンで油抜きをしてはじめて分かった。
    このようなタイプがあることでL.parryi と近縁
    であると言われている。伊豆の二島に生息
    するのはヒキガエルがいないことで絶滅を逃
    れたということである。本種は歩行性の昆虫
    で5月下旬から6月中旬にかけて発生のピ
    ークがある。採集は容易で島を一周する道
    路を横断するものを得ることができるが、御
    蔵島は野宿禁止のため宿を予約する必要が
    ある。神津島は南部に多く見られるが御蔵島
    より数が少ない。メスは林床に多い気がする。

流通・ 普通。黄紋型も最近では下落傾向。メスがな
    かなか取れないせいか生き虫は見た事が無
    い。ミヤマにありがちだがメスが取れない、ま
    たは未知のものが意外とある。

Lucanus datunensis Hashimoto,1984
    ダイトンヒメミヤマクワガタ

分布・台湾 Taiwan

体長・26〜42mm

写真のデータ・大屯山 Jun,1988

シノニム・ritae Lacroix,1984 

特徴・ 大顎の内歯は発達せず、すべてが小歯と
    なっている。耳状突起はほとんど発達しな
    い。パリーミヤマグループのひとつであろ
    う。

流通・普通種ではないが標本は多い。

Lucanus parryi Boileau,1899
  パリーミヤマクワガタ

分布・中国福建省、江西省、浙江省 China

体長・26〜42mm

写真のデータ・中国福建省武夷山 Jul.1993

シノニム・syn.aterrimus Didier,1929
      syn.thoracicus Didier,1929

特徴・ 日本のミクラミヤマと近縁であるといわれ
    ている種。伊豆諸島のミクラミヤマ、中国
    海岸沿いのパリーミヤマ、中国内陸のラ
    エトゥスミヤマは連続的変異をしており、
    次第に大型化、褐色化していく。

流通・ 中国に強い業者で見かける。

Lucanus laetus Arrow,1943
 ラエトゥスミヤマクワガタ

分布・中国四川省、雲南省、湖北省 China

体長・30〜53mm

写真のデータ・中国四川省王明山 Jun.1997

シノニム・syn.oberthueri Planet,1897

特徴・ 頭部、胸部はL.parryi に比べ褐色、頭部
    の耳状突起が発達する。この2種の境界
    は不明だが混生しているのだろうか、中
    間の形態を持つ別種、もしくは別亜種とな
    るのか興味は尽きない。

流通・ 普通種と思われるが入荷は少ない。

Lucanus szetschuanicus Hanus,1932
    シセンミヤマクワガタ

分布・中国四川省 China

体長・44〜66mm

写真のデータ・中国四川省康定 Jun.1997

亜種・ssp lati Nagai,2000 ミャンマー

特徴・ L.laetus と同じ四川省に生息する。体色の
    違いのほか、先が大きく広がり、大型では
    強く湾曲する大顎で区別可能。

流通・最近見かけるようになってきた。

ssp lati Nagai,2000 Kachin,Myanmer Jul.2003
Lucanus prossi Zilioli,2000
プロスミヤマクワガタ

分布・ミャンマー Myanmer

体長・40mm

写真のデータ・Kachin,Myanmer Jun.1998

特徴・ 大顎先端はふたまたに分かれ、内歯は中
    央より先端に近いところにあるが、周囲が
    盛り上がる。その付近には小歯を備える。  
    よく似た種でL.bruanti Lacroix,1973がブー
    タンより記載されているが、内歯は同じ形
    だが周りの小歯を欠く。

流通・近年入荷多し。

Lucanus fortunei Saunders,1854
  フォルチューンミヤマクワガタ

分布・中国広東省、福建省、江西省、浙江省 China

体長・29〜56mm

写真のデータ・中国福建省武夷山 Jun.1994

シノニム・syn.laevigatus Didier,1931

特徴・ L.szetschuanicus とは大顎のもっとも発達
    する内歯の位置が中央〜基部により近づく、
    内小歯がよりはっきりとギザギザになる事で
    区別できるが両種は混生しないため亜種の
    関係にあるのかもしれない。また、福建省中
    部のこの個体とL.swinhoei とは見分けがつか
    ない。また、広東省周辺から記載された
    L.klapperichi Bomans,1989とは基部側に内歯
    が寄り、発達が悪い見分けがつくが亜種的関
    係かもしくは個体差の範囲でシノニム処理され
    るかも知れない。

流通・中国に強い業者なら在庫はあるはず。

Lucanus kirchneri Zilioli,1999
  キルクネリミヤマクワガタ

分布・中国福建省 China

体長・38〜50mm

写真のデータ・Sanming,Fujian Jul.2001

特徴・ 大あごの中央には二又上、基部付近には一本の
    内歯を持つ。この形態はこの個体しか検していな
    いため安定したものなのかは不明。

流通・最近入るようになった。

Lucanus pesarinii Zilioli,1998
 ペサリンミヤマクワガタ

分布・ベトナム(タムダオ) Vietnam(Tam Dao)

体長・34〜57mm

写真のデータ・Tam Dao,VietNam Jun.1999

特徴・ 前種フォルチューンミヤマの浙江省産のも
    のとほとんど区別がつかない。同種ではな
    いだろうか。区別のポイントはこの種には
    目立った頭盾が見られない点ぐらいしかな
    い。

流通・ 種名が決定される前に既にずいぶん入って
    きている。近年はタムダオ周辺は採集規制
    あり。

Lucanus pulchellus Didier,1925
 プルケルスミヤマクワガタ

分布・ベトナム(カオバン、ピアオアク山) Vietnam(Pia Oac)

体長・34〜51mm

写真のデータ・Cao Bang,N.VietNam 26.May.1998

シノニム・syn.kazumiae Zilioli,1998

特徴・ 前種ぺサリンミヤマに酷似するが、全身が
    より褐色が強く帯び、頭部の耳状突起の発
    達が鈍い。また頭部も発達が弱い。この個
    体は上のペサリンミヤマの写真個体とほぼ
    同じ体長であるため頭部の比較ができる。

流通・ 以前ssp kazumiae とされていた種で、Katsura
    氏(月刊むし2002 NO.378)により整理されたも
    のである。流通量は普通。

Lucanus swinhoei Parry,1874
   ヒメミヤマクワガタ

分布・台湾 Taiwan

体長・27〜53mm

写真のデータ・南投県松崗 25.May.1987

亜種・ssp continentalis Zilioli,1998 中国

特徴・ L.fortunei の福建省中部に産する個
    体(大きな内歯が基部側に寄り、以降
    内歯のないタイプ)と同種と思われる。
    素人目には全く見分けがつかない。ま
    た、広東省周辺から記載された
    L.klapperichi Bomans,1989と中型〜小
    型個体はやはりこの種と見分けが困
    難である。

流通・普通。

Lucanus fukinukiae Katsura,2002
   フキヌキミヤマクワガタ

分布・ベトナム Vietnam

体長・32〜57mm

写真のデータ・Sapa N.VietNam 5.May.1997

シノニム・syn.pulchellus Didier,1925

特徴・ 同じベトナムに産するキクロマトイデスミヤ
    マと似るが、頭胸部に金毛を有するので区
    別できる。大顎内歯も発達が悪い。以前ssp
    pulchellus Didier,1925とされていたものである。

注・  更新前、筆者のHPでは次の指摘をしている

    むし社から刊行された「世界のクワガタムシ
    大図鑑」のプレート138の114-2の個体はカズ
    ミミヤマ(プルケルスミヤマのシノニム)と同種
    で、この図鑑の著者も解説P217で「原記載と
    一致しない点がある」との注釈がある。いず
    れにしろ1998年に記載された種は周知の種
    のシノニムか、亜種の関係のような気がする。

流通・ 普通。

Lucanus delavayi Fairmaire,1887
  デラバイミヤマクワガタ

分布・中国雲南省 China

体長・26〜40mm

写真のデータ・中国雲南省昆明 22.Sep.1994

特徴・ 中国の黄色いミヤマではL.parryi,L,laetus
    が分布しているが、いずれの種とも上翅中
    央の黒帯が細い事で区別が容易。頭部、
    胸部ともに微毛を有するのも特徴である。

流通・ 入荷量は少ない。

Lucanus maedai
マエダミヤマクワガタ

分布・ミャンマー

体長・27mm

写真のデータ・Lashio Shan,Myanmer Jul.2003

特徴・ 全身黒色で、上翅中央がやや赤褐色を帯びる。大
    あごに内歯は見られないが、中央付近に隆起があ
    り、もう少しサイズが大きくなると内歯が発達するよ
    うな感を持たせる。L.koyamai に似るが、頭部が小
    さい。

流通・ この個体の時が初めての入荷。

Lucanus ziliolii Fukinuki,2000 
  ヅィリオリミヤマクワガタ

分布・ミャンマー  Myanmer

体長・38〜52mm

写真のデータ・Chudo Razi,Kachin,Myanmer

特徴・ 大あご先端が二分し、中央前よりに内歯を持つ。触角
    のラメラは四本。

流通・ 多少出回りはじめたようだが全体としてまだまだ少ない。

Lucanus adelmae Zilioli,2003
  アデルマミヤマクワガタ

分布・ミャンマー

体長・32〜38mm

写真のデータ・Ngalung Ga,Sagain,Myanmer Sep.2003

特徴・ L.miwai とは、内歯の数が本種は一本、miwai が二本
    以上のため区別ができ、L.koyamai よりも大あご先端
    の湾曲が強く、内歯もはっきりとしている。触角は6本
    のラメラより成る。

流通・ まだ少ない

Lucanus miwai Y.Kurosawa,1966
    キアシミヤマクワガタ

分布・台湾 Taiwan

体長・28〜36mm

写真のデータ・南投縣松崗 3.May.1989

特徴・ キアシというぐらいなので足が黄褐色を帯び
    るのは想像に硬くは無いが、そのほかに大
    顎にはっきりした内歯をもつ。ダイトンヒメミ
    ヤマとは大顎先端がフタマタにならないことで
    区別でき、ヒメミヤマの小型個体とは内歯の
    位置で区別できる。中央先端よりがヒメミヤ
    マ、基部よりが本種である。

流通・やや少ない。

Lucanus koyamai Akiyama et H.Hirasawa,1990
        コヤマミヤマクワガタ

分布・タイ

体長・26〜31mm

写真のデータ・Chaing Mai 23.May.1991

特徴・ 大あご中央に目立たない一内歯をもつ。触覚は六節
    状。全身は褐色。    

流通・普通

Lucanus tsukamotoi Nagai,2002
   ツカモトミヤマクワガタ

分布・タイ(Nan周辺) Thailand(Nan)

体長・33〜54mm

写真のデータ・上・下 Nan,Thailand,Apr.1994

シノニム・syn.fairmairei Planet,1897

特徴・ 上翅を含め全体に金毛を備える、大あご先端の開き
    が大きい点でフェアメールミヤマと区別される。

流通・ 一部業者に少量発見。

 
Lucanus fairmairei Planet,1897
  フェアメイルミヤマクワガタ

分布・ミャンマー Myanmer

体長・33〜52mm

写真のデータ・Kenedy Peak,Chin Hills,Myanmer Jun.1999

特徴・ 下のキクロマトイデスミヤマに酷似するが、頭胸
    に顕著な金毛を有し、体色はより濃い褐色にな
    る。大あご内歯の数は少なく、頭盾は次種は凸
    型に対しこの種は凹型になる。

流通・ 近年ミャンマー産の入荷あり。

Lucanus cyclommatoides Didier,1928
キクロマトイデスミヤマクワガタ

分布・ベトナム〜サパ州 Vietnam(Sapa)

体長・31〜58mm

写真のデータ・Sapa,Hoang Lien Jun.1998

特徴・ 前種と良く似る。頭部が大きく、胸部との差が明
    確、上翅は褐色、大顎パターンはよく似る。

流通・よく見かける。

Lucanus kraatzi Nagel,1926
 クラーツミヤマクワガタ

分布・中国雲南省 China

体長・35〜66mm

写真のデータ・Pia Oac,N.VietNam 6.Jun.1996 (ssp gigangae )

亜種・ssp giangae H.Ikeda,1997 ベトナム 31〜71mm

特徴・ 原名亜種とベトナム亜種とは頭盾が尖るか丸いか、
    大顎先端が狭いふたまたか大きく離れたふたまた
    か、内歯が基部まで無いか、有するかで区別できる。

流通・ 大型で目立つ種だが以外と流通量は少ないのでは
    ないだろうか。L.angusticornis と混合してベトナム亜
    種が売られていたことがあった。原名亜種は売られ
    ているのを見たことがない。

Lucanus elaphus Fabricius,1775
   エラフスミヤマクワガタ

分布・アメリカ東部 E.USA

体長・38〜63mm

写真のデータ・Boone co.near Madison,Virginia Jun 1997

シノニム・syn.americanus Hope et Westwood,1845
      syn.carlengi Angell,1916

特徴・ 頭部の縦幅が著しく狭く、頭盾の突起が目立つ。大
    顎は長く、緩やかに湾曲する。

流通・フェアでたまに出てくるが少ない。